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スパイスの使い方、間違えていない?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。

スパイスといえば、日本ではニンニク、トウガラシ、マスタード、コショウなどが身近な存在ですが、どれも単発で使うことが多いイメージがあるかもしれません。スパイスが苦手という人の多くは、単一の味や香りのイメージが強すぎるという理由を挙げるようです。

しかし、本来のスパイスは単発で使うものではなく、複数のスパイスをブレンドして使うのが世界の主流です。

スパイスコーディネーター協会の理事長としてスパイス活用の普及に努め、日本国内はもちろん、欧米諸国のスパイス研究者に高く評価されている、日本におけるスパイス研究の第一人者として知られている武政三男さんは、監修した書籍『スパイス活用超健康法』の中で、スパイスの本来の使い方について、わかりやすく解説しています。今回は、本書の中から該当箇所を一部抜粋・編集して紹介いたします。

スパイスの効きすぎはNG

 みなさんは、日常の食事にスパイスを上手に取り入れていますか?
「スパイスを使いこなすのはプロの仕事、素人には難しい」と感じている人が多いと聞きます。なかには、「スパイス」と聞いただけで「辛い!」と条件反射的に顔をしかめる人もいるそうです。
 しかし、それは偏見です。
 今までお伝えしてきたとおり、辛味のあるスパイスは、トウガラシ(カイエンペパー)、コショウ(ペパー)など、ごく一部のスパイスだけであって、多くのスパイスはまったく辛くありません。香りや色づけ、味の深みを増すのがスパイスの主な役割と覚えれば、スパイスをもっと身近に感じるはずです。
 しかも、料理をおいしくするだけではなく、健康にとてもいい効果を発揮することは、今までもお伝えしてきたとおりです。
 スパイスが苦手という人の多くは、単一の味や香りのイメージが強すぎると考えられます。
 たとえば、トウガラシを単独で使えば辛くなりすぎます。ニンニク(ガーリック)を多く使いすぎると臭いが強烈です。ローズマリーが効きすぎると苦手な香りになります。それはスパイス好きの人でも同じように感じるでしょう。専門用語で「オーバースパイス」といい、料理の失敗例として挙げられます。

お手軽なシーズニングは、スパイスのブレンド

 スパイスを使う基本は、いくつかのスパイスを混ぜて使うことです。
 そうすることによって1つの味や香りが突出することなく、全体にまろやかな風味が出てきます。これを「スパイスのブレンド」といいます。
 近年、シーズニング、ハーブ調味料と呼ばれる商品が販売されています。バーベキュー用、ステーキ用、煮込み料理用など用途別になっているので、とても手軽に使えます。みなさんも利用したことがあると思います。
 たとえば、人気のシーズニング、「クレージーソルト」の原材料名を見てみると、「岩塩、ペッパー、オニオン、ガーリック、タイム、セロリー、オレガノ」となっています。このようにいろいろなスパイスと塩がブレンドされているわけです。
 しかし、既製のシーズニングを使っても、「オレガノが効いているな」「ニンニクが強いな」とは感じませんね。それはいろいろなスパイスが上手に配合されているからなのです。

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『スパイス活用超健康法』p.185より

まずは3種類のブレンドから始める

 市販のシーズニングは手軽に使えて便利ですが、スパイスを楽しむという醍醐味はありません。せっかくですから、自分でブレンドに挑戦してみましょう。
 スパイスのブレンドというと難しそうですが、そんなことはありません。スーパーで売っている瓶詰めをいくつかそろえて、混ぜ合わせればいいのです。
 本格的なカレー粉には10種類以上のスパイスが使われていますが、まずは3種類のブレンドから始めてみましょう。
 それだけで、インド、メキシカン、イタリアンなど、エスニックな香りが演出できます。料理に合わせたブレンドができるようになれば、さらに楽しみが広がります。
 また、ブレンドすることを覚えると、健康面を考慮してスパイスを選ぶことも可能になります。
 たとえば、「肝機能が心配な人はターメリックを配合する」「胃腸が弱い人はコショウやコリアンダーを使ってみる」などです。
 おいしくて健康的、そして、料理の楽しさも倍増するスパイスのブレンドにチャレンジしてみてください。

いかがでしたか?

武政さんが監修した『スパイス活用超健康法』では、スパイスの効用を活用した健康法をスパイス別、効能別でわかりやすく解説しています。興味のある方はチェックしてみてください。


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