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頭が痛い、そして眠りにつく。

二日前、それであっていたと自分では思っている。いや、無論、記憶を精査した訳では無いから確証は持てない。その日何かに載せた記憶があるから、その投稿の日付を見れば良いのだが、書き始めた今となってはそれすら億劫なのである。兎にも角にも、4日前だか3日前だか、私の住む京都府でも緊急事態宣言が解除された。私も馬鹿ではないから、解除された!よし、観光に行こう!だとか、よし、旅行をしに遠出しよう!などという考えは残念ながら持ち合わせていない。もしも持ち合わせていたとしても、今月はそんなことをすればたちまちに私は破産してしまう。もとより自転車操業であった私にとって、なんのことはない。出歩かなくなれば自然、買い物は減る。そして、自炊は増える。すなわち、無駄遣いが消えたのだ。そのおかげ、いや、そのせいで、私はただ、授業すらやって貰えない講義の課題を提出し、あるいはきちんと授業のある講義の予習をし、復習をして、はたまたゲームをして、講義中には居眠りをして、講義と同時並行で映画を見てみたり。監視がない、そう、衆人環視がないのだ。そうなれば当然である。学生は堕落する。いや、そうではない。もとより、やる気のなかった学生が脱落する。それだけの、最も簡単な自然の摂理である。

戯言はともかくとして、惰性の日々に辟易していた。元々、暑いのは好まない。かと言って寒いのは好きではない。花粉症なので春は嫌いだ。それに、春は青春などという、胡散臭い語句を想像させる。だけれども、恋愛小説は好きである。他者の恋愛は心が和む。自分が関わるとなると突然に嫌気がさすのである。話が逸れるのは私の悪い癖である。さすがにそれすぎてはないかと誰かが言った。多分、それは私だ。結論が出てしまったじゃないか。あまりにもあっけなく。

そうだ、京都行こう。そんなことを呑気に言える日は、果たして私が大学生のうちに来るだろうか。あと3年弱ある。来ればそれは何よりである。その頃には就職も決まっているのだろうか。恐らくは決まっていまい。私の将来なぞどうでもよかろう。さて、話を戻していくとしよう。

京都というのは良い土地である。恐らくあたりそこら中に亡霊が漂っている。平治の乱に保元の乱、応仁の乱に本能寺の変。斯様な災難に見舞われ続ければ不思議ではない。京都とはすなわち、事故物件の宝庫であると私は思う。冗談抜きで、だ。昔はこの街を百鬼夜行が闊歩していたのだ。そこら中に鬼が湧いたのだ。それが事故物件でないはずがない。

与太話はさておいて、二日前というから、土曜日のことだ。前日の夜のニュースだったか、あるいはネットのニュースだったか、そんな瑣末なことはとっくに忘れたが、仁和寺が拝観を再開したとのニュースを見た。それでその日、私は朝の10時前に家を出て、京都の、何故かもう初夏の陽気になっていた街を自転車で疾走した。程なくして、そこには着いた。しかし、ずっと引きこもりをしていたせいで、体力なんてものはあからさまに落ちていた。元から体力のない私が愕然とするほどに。なんと言ったって、脚が酷かった。二王門の前に駐輪してからしばらくというもの、動くことが出来なかったのである。頑張れよ、若者。いつも言っているが私は体はとうに60を超えているのだ。腰は痛いし肩は痛い。どちらも完全に慢性化している。完全にジジィのそれだ。そんなことがあって、しかも初夏の陽気だったがために暑さで無駄に体力をすり減らしながらも金堂まで歩き、ただ写真を撮ってただ歩き回って、御殿の拝観に行った。春なら綺麗なのだろうと思わせる、なんとか桜……名前が思い出せない。を見ながら、この枯山水にはどんな意味があるのだろう、なんてことを考える。考えるだけだ。答えは知らなくても構わない。考えられればそれで私は満足なのである。

ちょうどその日、嵯峨嵐山文華館と言ったか、それが再開すると言うので散歩がてらついでに行こうかなどと思ったのだけれども、生憎の晴れに加えてこの体力であるから、今度電車で行こうか……などと、誰も横にいないのに、呟いてひたすら道を下っていく。そして、四条通りに出た。どこか目的地があった訳では無い。いやむしろ帰りたかったくらいである。なんでそんなところに行ったんだろう。私は私を未だに理解出来ていない。

四条通りをしばらく歩いて寺町通に入る。すると、コンビニが見えたので小休止をとる。結局ここに30分ほどいた。小休止というのは言葉の綾だ。いや、何も店内に居座っていた訳では無い。店の外で、ハーゲンダッツをていただけである。ブルジョワジー気分を味わうのである。ブルジョワジーは自転車で東奔西走しないだと!?そんな戯言は耳に入れたくもない。

それからしばらくして、私は家に着いていた。そしてすぐに寝た。起きたのは夕方だ。たったこれだけの行程でぶっ倒れるのだ。どこまで体力がないのだろうか。何とかしなければと思った1日であった。思った。ああ、思った。しかしなんてことは無い。何もしない。今日も私は課題を片付けて、予習をして……予習終わんねぇじゃん。徹夜しよ。多分、数分後には諦めて寝ている。

至極どうでもいい話を最後にしよう。とにかく、ココ最近虫がよく湧くのだ。いや、今までほとんど湧いてこなかったのが不思議な程なのだけれども、非常によく湧くのだ。別にゴミ屋敷という訳では無い。男子大学生の一人暮らしにしては割合よく片付いている方だとさえ自負している。それだのに、何故だろう。私は自然は好きである。山登りだって海だってどちらも好きである。だけれども、虫だけは無理なのである。特に羽音のうるさいヤツ。殺虫剤でもAmazonでポチろうかと思ったんだけれども売り切れていた上、これ以上何か買うと来月の支払いで大爆発する。むしろ目詰まりか?細かいことはどうでもいいか。さて、とりあえず今日は魔剤でも飲んで徹夜しよう。いや、寝るか。まだ迷いながらこのくだらないお話?にケリをつけるのである。

それでは、また機会があったら、会えることを楽しみにして。匆々

あ、課題終わってねぇや。

雲の形がどこかの自治体によく似ている。どこかは忘れたが。

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