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知らないものに興味なんてもてるわけがない


2024年8月9日(金)朝の6:00になりました。

本日18:00より、共同運営マガジン「万華鏡」への参加者募集を開始します。

どうも、高倉大希です。




ずっと「順番が逆じゃね?」と、思っていることがひとつあります。

それは、「知ること」と「興味をもつこと」の順番です。


多くの人は「興味がないから」という理由で、ものごとを知ろうとしません。

でも冷静に考えてみれば、知らないものに興味なんてもてるわけがありません。


本来ならば、「知ること」が先で「興味をもつこと」が後にくるはずです。

「興味がない」と言う人に限って、そもそも知ろうとしていません。


デューイによれば、「興味(interest)」の語源であるラテン語の inter-esse は、「あいだにある」ことを意味している。彼は、「興味」を「人とその人の行為の題材や結果とのあいだの距離」を消滅させる「有機的統一」として見ている。

上野正道(2022)「ジョン・デューイ 民主主義と教育の哲学」岩波書店


そう考えると興味とは、優先度を測る基準でしかないのかもしれません。

知る対象は無数にあって、すべてを知ることなんて到底できっこないわけです。


だからこそ、興味をもとに優先度を判断します。

あくまでも、順番は変わりません。


「知ること」が先で、「興味をもつこと」が後です。

すべてを知ることなんてできないっから、興味で優先度を判断します。


僕らが話をするのを聞いて、どうしてそんなおもしろい経験ばかりしているのだろうと、一般の人は思うかもしれない。けれど、それは違う。僕らだって、普通の人と同じように平凡な普通の毎日を生きている。その日常の中から、素材を見つけ出し、料理しているだけなのだ。

島田紳助、松本人志(2003)「哲学」幻冬舎


すでにある興味の多くは、偶然の出会いから生まれています。

偶然知る機会があったから、偶然興味をもっています。


親がずっと車でCDをかけていたから、音楽に興味をもつことになったり。

友だちに連れて行かれた観戦がおもしろくて、野球に興味をもつことになったり。


そのせいで、興味というものは自然と湧き出てくるものだと勘違いしがちです。

偶然の出会いに頼っている限り、興味なんて広がらなくて当然です。


マネージャーは育つべきものであって、生まれつきのものではない。したがって、明日のマネージャーの育成、確保、技能について体系的に取り組まなければならない。運や偶然に任せることは許されない。

P.F.ドラッカー(2001)「エッセンシャル版 マネジメント 基本と原則」ダイヤモンド社


言い方を変えるなら、興味は努力で広がります。

結果として興味をもてるかどうかはわかりませんが、知ることはできるはずです。


「本を読め」と口酸っぱく言われる理由のひとつも、ここにあるような気がします。

習慣的に本を読めば、自動的に知らない情報と出会えます。


くり返しになりますが、知らないものに興味なんてもてるわけがありません。

「知ること」が先で、「興味をもつこと」が後です。






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