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頑張って書いてぜんぶ消す
2024年2月20日(火)朝の6:00になりました。
捨てることを惜しんでいるヤツは、いつまでたってもできないね。
どうも、高倉大希です。
いちど書いたものを、ぜんぶ消す。
毎日書いていると、ときどきこんな日があります。
頑張って書いてはみたものの、どうにもしっくりこないのです。
更新時刻の6:00まで、のこりあとわずかです。
どうしようかと悩んだ結果、勇気を振り絞ってすべてを消します。
そういうときに限って、よい文章が書けたりします。
次の段階に行くためには、それまでのことを捨ててしまうこともある。みんなに叩かれるか笑われるかわかんないけども、それをしないとしょうがない。そういうことを隠してる人もいるけどね、さらして恥をかいていかないとダメだと思う。
頑張れば頑張るほど、捨てることができなくなります。
たとえその道が、間違っていたとしてもです。
いちどその道に進むと決めたから。
すでにその道をすこしだけ進んできてしまったから。
これらが、実行の理由になり変わってしまいます。
それが本当に最適なのかという判断が、二の次になってしまうのです。
全体で50首くらいになった辺りで、テンションが落ちてくる。そこで作業をやめて、最初のへぼへぼな10首と最後のぐだぐだな10首にする。最初の10首は捨てるために作るのだ。
新海誠監督が、とある番組でこのようなことをおっしゃっていました。
「みんなが細かく描いてくれた背景を『ぼかすぜっ!』ってぼかすと気持ちいい」
背景を描いた側からすれば、たまったものではありません。
ただこれも、前述の話とおなじです。
監督が見ているのは、頑張ったかどうかではありません。
この作品にとって、最適かどうかです。
居間のどこかに置き忘れた財布を試行錯誤で捜す場合、同じ場所を2回捜さない理性が必要だ。どこを捜しても無駄なのか、財布がどこにないのかがわかっていれば、たいていは試行錯誤を繰り返すたびに、それまでよりも価値のある新情報が得られる。自分の捜しているものが正確にわかっている状況では、試行錯誤のたびに成功に近づくことになる。つまり、間違いを犯すたびに、捜すべき場所がすこしずつわかってくるわけだ。
極端な言い方をすれば、捨てるからこそ報われる頑張りがあるわけです。
最悪なのは、間違った頑張りがもてはやされてしまうことです。
頑張りそのものが評価されることほど、残酷なことはありません。
間に受けたその人は、間違った頑張りを捨てられなくなってしまいます。
全力で頑張ることは、もちろん大切です。
全力で頑張ったことを潔く捨てる勇気も、おなじくらい大切です。
毎朝6時に更新します。読みましょう。 https://t.co/rAu7K1rUO8
— 高倉大希|インク (@firesign_ink) January 1, 2023
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