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【パティシエに育てたお菓子】

大学生のある青年は、4年間、部活仲間のお祝いには必ず
自らお菓子を作って渡すくらい、お菓子づくりが好きでした。

お菓子づくりにハマり過ぎた彼が選んだ就職先。

それは、大学で専攻した分野と全く関係のないイルローザでした。

こうして、パティシエの道を歩んだ彼も今年で5年目

日々お菓子づくりに励む中、
彼が担当する1つに、ガレット・ブルトンヌというお菓子があります。

ガレット・ブルトンヌとは、フランスのブルターニュ地方に伝わる伝統焼菓子。

円盤型の厚焼きサブレで、バターがたっぷり入ったリッチなお菓子です。
 
今では、彼なくしては最高の出来のガレット・ブルトンヌはできません。

しかし、そんな彼も見習いの頃は、苦労の連続でした。

その苦労とは、完成度を左右する「絶妙な焼き加減」でした。

弊社の目指すガレット・ブルトンヌは、噛んだ時に小麦の粉の味わいをうまく引き出すこと。

そして、バター・アーモンド・卵これらの素材の味が活きた厚焼きサブレにすることです。 

中を割って、少しでも白い箇所があると火が通っていない証拠。

ですが、火を通し過ぎても焦げてしまいます。

火を通し過ぎたもの

全体に火がうまく通るためには、「絶妙な焼き加減」が大切なんです。

この感覚のコツを掴むまでは本当に大変です。

弊社は、どこまでいっても「ものづくり」を極める
職人によるお菓子屋なので、おいしいお菓子を作るためには、感覚・経験で技術を身に着けます。
 
彼は最初、緊張のあまり、製造課長に「焼き色どうですか?」「まだ取り出しちゃダメですか?」と何回も聞きに行っていました。

そして、「この焼き加減だ!」と取り出し、いざ見てもらうと
「焼けていない、全部ダメ」と言われ失敗。
 
次に、焼く時間の長さを意識しても
「焼き過ぎ、こんな黒いものがあるか!」と失敗が続きました。

弊社は、9店舗分のお菓子を作るので、
失敗すると当然、お店で販売できないものも多くなります。

そんな重圧から、どれくらいの焼き時間がちょうどいいんだ!
と毎日悩んだと言います。

しかし、彼は諦めませんでした。

使用するオーブンの特徴を調べ、このお菓子の本質を調べ尽くし、弊社の表現したいガレット・ブルトンヌとは何か?徹底的に勉強し直しました。

ちょうどその頃、弊社では繁忙期を迎えていたので、焼く機会が増えていきます。

コツを掴むまでに、「また失敗したらどうしよう」

そんな気持ちになり、とにかく怖かったと言います。 

しかし、いざ焼く時になると「焼く回数が増えるから、その分早くうまくなれる」と言い聞かせ、トライ&エラーを繰り返しました。

するとついに、「いい焼き加減だね」と言ってもらえる瞬間に辿り着きます。


ホッとした感情と同時に、
認められた焼き加減の色合いを、ただひたすら目に焼き付けて覚えていったといいます。


そうして今、彼の絶妙な焼き加減によって完成するガレット・ブルトンヌは、

噛むと、ザクっとした食感と共に、小麦の粉の香り・味わいをしっかり感じられます。

次に、バターの香りが鼻からすぅーっと抜けていくのが分かります。

噛むごとに、アーモンドの香りがバターと調和していく感覚がたまりません。
  
ガレット・ブルトンヌは、お菓子屋さんでよく見かけるお菓子です。

それらと弊社のものを比べて、正直抜きん出た特徴はありません。

パッとした凄さはないですが、当社との違いをきっと感じるはずです。

その理由は、彼が諦めずに身に着けた「絶妙な焼き加減」の技術にあります。

趣味でお菓子を作った大学時代の青年から、弊社のプロのパティシエになるまでの彼の物語を含めて、是非、弊社のガレット・ブルトンヌを舌で味わってみてください。

必ず真心が伝わるお菓子です。

ガレット・ブルトンヌ 
各店舗にて販売しております。


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※単品売りはしておりません。
※ヨーロッパ伝統菓子の詰め合わせ「ミューゼ」にてお楽しみください。


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