江戸川乱歩の半生をデザイン!文豪の魅力を味わうラーメンどんぶり
探偵小説界の第一人者、江戸川乱歩に至るまで。偉大な文豪の逸話を、丸ごとおいしくいただくためのラーメンどんぶり。
みなさま、こんにちは!
歴史と読書が好きなミュージアム部プランナー・ささのはです。
みなさまは作家・江戸川乱歩をご存じでしょうか?
今では、探偵小説(推理小説)を日本全国に広めた第一人者として知られる乱歩ですが、どんな人でも成功に至るまでの道はイバラ。
彼も例にもれず、小説家として生計を立てられるようになるまで、数多くの職業を経験しました。
そして、そんな乱歩が経験した中でも特に興味深いのが「ラーメン屋台店主」のお仕事!
その几帳面な性格から、非常に詳細な「自分史」をまとめていた乱歩。
ラーメン屋台の他にも、タイプライターの販売員に、企業社内報の書記、古本屋の経営……。彼が非常に彩り豊かな職歴を持っていたことを知ったプランナーは、心の底から思いました。
魅力的な作品を世に生みだした文豪の人生を、丸ごと味わえるアイテムが欲しい。(できればラーメンも一緒に)
そんな考えから生まれたのが、こちら!
江戸川乱歩が綴った作品の魅力、そして彼のその色濃い人生の軌跡を味わえる「ラーメンどんぶり」です!
どんぶりのデザインは、合計3種類。そのすべてに、知れば知るほど面白い、江戸川乱歩にまつわるモチーフを詰めこんでいます!
〈短編小説のどんぶり〉
乱歩が綴った、短編小説の作品世界をモチーフに落とし込んだどんぶり。側面には『人間椅子』『押絵と旅する男』『日記帳』の3作品の世界観をデザインしました。
『人間椅子』:
人間がひとり隠れてもバレなさそうなくらいに大きくて上等なアームチェアと、出窓に置かれた撫子の鉢植えをデザイン。ちょこちょこと歩くヤドカリは、まるでどこかにコッソリひそむ誰かさんを暗示しているよう……。
『押絵と旅する男』:
双眼鏡を覗き込んだら見える、幸せそうに寄り添う男女の姿をモチーフに。覗き込む際は、双眼鏡が逆さまになっていないかくれぐれもご確認を!
『日記帳』:
七日前に亡くなった、主人公の弟の書斎の様子をデザイン。寒い冬の夜、彼遺愛の手文庫の底から出てきたのは、彼がひそかに恋した女性から届いた11枚の絵葉書でした。
◆底面デザイン
戦時下、その過激な作風が当時の権力者ににらまれ、著作のほとんどが規制されてしまった乱歩。彼が検閲から逃れるため、一時期使用した変名が「小松龍之介」でした。
その変名にちなみ、どんぶりの底には隠れるように龍と松の意匠を。龍と松の隙間、底面中央には、短編『目羅博士の不思議な犯罪』に登場する見事な満月をデザインしました。
◆内側ふちデザイン
器の内側には、乱歩が職業作家として生計を立てる前に経験した、数々の職にまつわるモチーフが!
〈短編小説のどんぶり〉には、乱歩が訪問販売員をしていた商品「ポータブルタイプライター」と、三重・鳥羽造船所で働いていた際に手掛けた「機関誌『日和』(そして仕事をサボるために時折閉じこもった襖)」を描いています。
〈明智小五郎登場作品のどんぶり〉
乱歩が綴った、名探偵が活躍する作品世界をモチーフに落とし込んだどんぶり。側面には、名探偵が活躍する『心理試験』『怪人二十面相』『化人幻戯』の3作品の世界観をデザインしました。
『心理試験』:
在原業平、小野小町ら著名な歌人・六歌仙が描かれた二枚折の金屏風と、財宝が隠された松の植木鉢をデザイン。金屏風は事件解決の決め手にもなりました。
『怪人二十面相』:
東京駅鉄道ホテルの一室、明智小五郎と怪人二十面相の直接対面のシーンをモチーフに。テーブルの上のリスは、「りんごのような頬をして、リスのように敏捷な明智探偵の助手・小林少年」をイメージしてみました。
『化人幻戯』:
錠前付きの日記帳を大事そうに守る、白くてなめらかな大蛇をデザイン。鋭い鎌をかまえるカマキリが、白蛇の死角にコッソリひそんでいるので探してみてくださいね。
◆底面デザイン
龍と松の隙間、底面中央には、『D坂の殺人事件』に登場する、足の踏み場もないほど本が積まれた明智の部屋の様子が。
◆内側ふちデザイン
〈明智小五郎登場作品のどんぶり〉内側には、友人の手伝いで瓶の意匠・宣伝印刷などを担当した「ポマード瓶」と、日本工人倶楽部の書記長として手掛けた機関誌『工人』を描いています。
〈長編・未完の小説のどんぶり〉
乱歩が綴った、長編小説と未完の作品の世界をモチーフに落とし込んだどんぶり。側面には長編『パノラマ島綺譚』『孤島の鬼』『陰獣』の3作品の世界観をデザインしました。
『パノラマ島綺譚』:
パノラマ島上空に打ちあがる、美しい花火の情景をデザイン。薔薇の形の桃源郷を彩る、極彩色の花火ショーをお見逃しなく。
『孤島の鬼』:
主人公・蓑浦たちが命からがら辿り着いた、財宝の隠し場所をデザイン。蝋燭の光に照らされる洞窟の片隅には、大量の金貨が詰まった甕が転がっています。
『陰獣』:
探偵小説家である主人公のファンである、小山田静子夫人。彼女が夫の不在の寂しさを埋めようと日毎たしなんだ、茶の湯や音楽の世界をモチーフに。背景には、彼女を恨み付け狙う謎の作家・大江春泥の著作をちりばめました。
◆底面デザイン
龍と松の隙間、底面中央には、未完の作品『悪霊』に登場する降霊会の小円卓と長椅子が。
◆内側ふちデザイン
〈長編・未完の小説のどんぶり〉内側には、生活に困窮した乱歩が友人に蓄音器とレコードを借り、招待券なども自らデザインし開催した「レコード音楽会」の様子と、東京・団子坂で実弟たちと一緒に開いた「芸術書専門の古本屋・三人書房の看板」を描いています。
深さがしっかりある器は、丼ものや、汁気のある煮物の盛り付けなどでも大活躍!!
両手に持った時にしっくりくるサイズ感の器は、使い勝手抜群♪
器は高級感のある、特製の箱に入れてお届けします。乱歩ファンのお友達へのプレゼントにもぴったり!
器のデザイン説明書と一緒に、みなさまにお届けします。
おいしいご飯を食べる時も、大好きな作家や作品のことを感じることができたら、きっともっと素敵な時間を過ごせること間違いなし!
そんな夢が叶うラーメンどんぶりを、是非お迎えしてくださいね。
~もっと作家・作品に触れたい方へおすすめ~
実際にプランナーが訪れた、
作家ゆかりのミュージアムその他の紹介コーナー
・旧江戸川乱歩邸(東京・池袋)
乱歩が1934年~この世を去るまで暮らした邸宅。彼が手ずから撮影したフィルムが上映されており、プランナーが訪れた際には家族旅行の様子を見ることができました。併設の土蔵はており書庫として使われ、ガラス越しに乱歩の蔵書を覗き見ることも◎
・団子坂(東京・千駄木)
乱歩が作家として生計を立てる前に弟たちと開いた古書店「三人書房」は、この団子坂をのぼったところにあったとか。ちなみに団子坂は著作『D坂の殺人事件』の「D坂」のモデルになった場所だそうです。
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