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左手が麻痺したのでキーボードの配置を入れ替えた
以前も書きましたが、脳卒中で左手が麻痺し右手だけでタイピングしています。すると入力がとても捗らない。特に手間取るのが「A」と「半角/全角」キー(日本語と英字をきりかえる左端のアレ)のタイプ。日本語のローマ字入力では「A」は使用頻度が高いのに左側に大きく離れてるので右手で押すのは難しく誤入力も非常に多い。そこでPCのレジストリをいじることでキーボードのキーの割り当てを変更するソフトを信頼と安心の窓の
もっとみる大天文学者が見た謎の閃光の正体は隕石衝突だった160年以上を経て実証
今から一世紀以上前の1853年4月19日、こと座流星雨がピークを迎え、世間を賑わせていました。この夜、この時代の天文学の第一人者であるウィリァム・ハーシェルは流星の観測をそっちのけで、ある「怪現象」を解明するために月へ望遠鏡を向けていました。
そして根気強い観察の結果、彼は月面の異なる場所でで比較的明るい閃光が生じるのを3回にわたって目視し、彼自身はこの体験を月表面の火山活動を垣間見たもの考えて
あの人は今~オウムアムア
2017年に太陽系外から飛来した天体として史上初めて発見された「オウムアムア」が世間を騒がせました。その話題性は当初の勢いに比して長続きしなかったという印象を受けた方もいるのではないでしょうか。一体なぜオウムアは短期間で表舞台を去ったのか。現在の住所は?職業は?
オウムアムアは2017年10月に発見され、発見後の軌道の分析によって同年9月には太陽に最接近しており、すでに太陽から離れていく軌道に乗
文章の品質をどんどん落としていきたい
こんな場で言うのも何ですが、私は文章を書くのが嫌いです。書いてる途中で心底うんざりしてお蔵入りさせた文章がいくつもあります。ではなぜ文章を書いているのかというと、自分の興味の対象について情報を伝えたいからです。文章を書くことはそのための手段であり、目的のために避けて通れない労役だと認識しています。
「情報として素晴らしい文章」と「文章として素晴らしい文章」があると思います。前者は取り扱う情報が正
グルームブリッジ1830でかすぎ事件
発端は2012年に発表されたある研究でした。アメリカの天文学者タベサ・ボヤジアン氏によって率いられこの研究(2012ApJ...746..101B)は、44個の恒星のサイズを直接測定した先進的なものでした。グルームブリッジ1830もターゲットの1つでした。
研究に用いられた「CHARAアレイ」は、口径1メートル望遠鏡6台からなる望遠鏡群で、カリフォルニア州ウィルソン山天文台の敷地内にあります。目
グルームブリッジ1830と太陽の比較
そもそもグルームブリッジ1830とはどのような天体なのでしょうか?端的に言えば「太陽に似ているけど二回りぐらい小さい恒星」です。グルームブリッジ1830のサイズ・温度・質量などを推定した研究は数多くあります。2020年のKarovicova氏らの研究はその中でも最新のもののひとつです。この研究では干渉法を用いて恒星のサイズを直接測定し、次のような値を得ています。
太陽と比べると、温度が低く、質量
グルームブリッジ1830に関するいくつかの古い研究
グルームブリッジ1830は太陽系近傍の恒星です。天文学者の間で大人気の天体であり、SIMBADデータベースによれば、少なくとも754件の文献がグルームブリッジ1830に言及しています。SIMBADのデータベースでは1850年以降の関連する文献を収集していますが、1983年より前の文献については不完全です。
1901年のキャンベルによる研究SIMBADのグルームブリッジの項目に記載されている最古の
カプタイン星の惑星が消えた
カプタイン星は太陽系から12.8光年の距離にある赤色矮星で、視線速度の変動を調べることで2014年に2つの太陽系外惑星を発見したことが報告されていた。ただ赤色矮星では恒星本体の活動性が視線速度の変化をもたらすことが知られており、カプタイン星系の惑星が実在するかどうか疑わしいことがこれまでに指摘されていた。
今回の研究では恒星の自転と活動性に由来する変動をより詳しくモデル化して再検証を行った。その
アレシボ電波望遠鏡の復活が提案される
2020年に運用を終えたアレシボ電波望遠鏡の跡地に、後継となる望遠鏡を建設する計画について報告書のプレプリントが掲載されている。
プエルトリコ・アレシボ天文台にあったアレシボ望遠鏡(口径305メートル)は、2016年に中国のFAST電波望遠鏡(口径500メートル)が完成するまで世界で最も大きい電波望遠鏡として知られていた。1963年の完成から長年にわたり地球大気・太陽系内および太陽系外の天体など
KMT-2020-BLG-0414Lb マイクロレンズ法で発見された地球質量の惑星
太陽系外惑星KMT-2020-BLG-0414Lbの発見が報告されている。
重力マイクロレンズ現象とは、遠くにある天体の手前を別の天体(レンズ)が偶然横切った時に、光の進路が歪んで一時的に光度が増加する現象だ。レンズ天体の周りに惑星があると特有の光度変化のパターンが生じるため、太陽系外惑星の検出に使うことができる。
惑星「KMT-2020-BLG-0414Lb」は2020年に発生したマイクロレ
TOI-1685b 赤色矮星の周りを公転する超短周期惑星
太陽系外惑星TOI-1685bの発見が報告されている。
「TOI-1685b」は主星の周りを0.669日(16.1時間)で一周する超短周期惑星だ。サイズは地球の1.7倍あり、岩石惑星としてはやや平均密度が低いため、密度の低い物質を含んでいると考えられている。主恒星の「TOI-1685」は太陽系から123光年の距離にある赤色矮星で、そのサイズは太陽の約半分しかない。
TOI-1685bの外側の軌
LHS 1478 b 赤色矮星の周りを公転する地球サイズの惑星
太陽系外惑星LHS 1478 bの発見が伝えられている。
LHS 1478 b は地球の1.24倍のサイズを持ち、1.95日周期で主恒星 LHS 1478 を巡っている。質量は地球の2.3倍、平均密度は約6.7g/cm³と計算され、地球と同様に岩石から構成されていると考えられている。
主星の LHS 1478 は赤色矮星で、そのサイズは太陽の25%、質量は24%しかない。主星の光度が小さいにも
謎の天体CrA-9B/b その正体は?
若い恒星の周りに奇妙な天体が見つかったことが報告されている。
問題の天体はCrA-9と呼ばれる天体の周りに見つかった。CrA-9は太陽の約0.45倍の質量を持つ恒星で、生まれてから100~200万年しか経っていない。
発見された天体「CrA-9B/b」は、CrA-9から109天文単位(1天文単位=地球と太陽の距離)離れた所に見えている。CrA-9B/bのスペクトル(光を波長ごとに分解したもの)
OGLE-2018-BLG-1428Lb マイクロレンズ法で発見された巨大ガス惑星
重力マイクロレンズ法を用いた太陽系外惑星の発見が伝えられている。
惑星OGLE-2018-BLG-1428Lbは質量が木星の0.23~1.54倍、主恒星のOGLE-2018-BLG-1428Lは質量が太陽の0.21~0.76倍、主星と惑星の距離は2.47~3.89天文単位(1天文単位=地球と太陽の距離)と見積もられている。重力マイクロレンズ法の性質上、これらの値には大きな誤差があるが、見つかった