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えるえつマガジン

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えるえつりょうが書いたコラムとエッセイの一覧です。ジャンルは、哲学・心理学・社会学・創作技能(noteの使い方、音楽理論)などです。
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2018年10月の記事一覧

万能感の2つの問題点

万能感の2つの問題点

万能感や自己愛をより精密に捉え直す過程で、それのどこに問題があるのかが分かってきました。このコラムでは、万能感の定義をより深め、その問題点を紹介します。

(読了時間:約4分)

おさらい(内容はいつものなので、読み飛ばしても構いません)

万能感とは、「何でも知っているし、何でもできるし、何をしても許される感じ」のことです。言い換えると、無制限で無限の力を持っている感じと言えます。

万能感は自

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罪と罰の経済学

罪と罰の経済学

罪と罰には、経済学のような交換の理論が関わっています。罪人とそれを罰する審判は実は共犯でもある、そういうお話をします。

(読了時間:約4分)

罪によって失われるもの罪とは、悪い行動をとることです。悪いこととは、ルール違反のことです。よって、罪とはすなわち、ルール違反をすることです。

罪を犯すと、失われるものは「信頼」です。この場合の信頼は「期待」、つまりルールを守ってくれる予測可能性が高いこ

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カリスマの力は借りものだ

カリスマの力は借りものだ

このコラムでは、社会的交換理論と、以前書いた所有のルールを元に、支配と服従、そして信頼の仕組みについて説明します。人は支配できるのかできないのか、論理の行ったり来たりをお楽しみください。

(読了時間:約6分半)

服従を交換で説明しよう社会的交換理論とは、「交換」という観点から、社会活動(あらゆる社会のやりとり)を解明しようという理論のことです。社会学者のブラウやホーマンズによって提唱されました

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疎外と暴力が重なるとき

疎外と暴力が重なるとき

今、私の中でもやっとしていることを、簡単にエッセイとして書き記しておきます。テーマは「疎外」と「暴力」です。

(読了時間:約2分)

疎外する=アイデンティティ(自己)の否定アイデンティティとは「私は○○である」というイメージのことです。

これは大まかに分けて3つの種類があります。その1つである社会的アイデンティティとは、「私は××という集団の一員で、この集団は○○である。(よってその一員であ

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コード解説「金平糖の精の踊り」

コード解説「金平糖の精の踊り」

このノートは有料ですが、この曲のもっとも特徴的な要素が詰まったイントロの4小節目までは無料です。(8小節目まで書いてあります)

「金平糖の精の踊り」は、バレエの「くるみ割り人形」で演奏される曲のひとつで、作曲はチャイコフスキーです。ハリー・ポッターで流れそうな、少し怪しい雰囲気のある曲です。

調はホ短調、つまりキーはEマイナーです。しかし、ここではGメジャーキーとしてコード理論を解説していきま

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dimコードの得意技と使い方

dimコードの得意技と使い方

このnoteでは、dim(ディミニッシュ)コードの定義と、その使い方について説明しています。

dimコードとは?dimとは、根音(ルート)から、短3度の音程を2つ積み重ねてできるコードのことです。ハ長調のダイアトニックコード(≒白鍵のみ)の場合だと「シ・レ・ファ」のコードがこれにあたります。

dim7の特徴テキストによっては、dim7(ディミニッシュセブンス)コードのことをdimと呼んでいる場

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