ᵉʳⁱᵗᵃⁿⁱᵐᵒᵗᵒ

吟。随筆。

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吟。随筆。

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ものかきだもの

note をはじめた。 なぜならばわたしはうたうたいであり、ものかきだから。ものかきでありたいと思っているから。 ある晩の衝動に身を、筆を、指を任せて、こころにうつ…

im in the white. (デジタル版)

詩集「im in the white.」のデジタル版サンプルです。 本編には収録されていない写真付き。真っ白の中に思い浮かべた光景と答え合わせができたりします。 #FFFFFF ヨコハ…

「untitled」 に寄せて

つまるところ、両親はわたしをつくったが、決して神様たちではないのである。わたしがウミガメとかでなくヒトの子である以上、一度はそれがすべてだった世界を経て生きてき…

おおうなばら

おとなになったら、 おとなになったら みんな みーんな、 おおうなばらに でてゆきます。 おおきな おふねに のってゆくもの、 ちゅうくらいの おふねに のってゆくもの…

palette

ことば は偉大でうつくしい けれど ことば なんてのは所詮 自分の持ってるパレットのうえにある 色を選んで 塗ってみるだけ ここに何色があるのか これは一体何色なのか …

まわるせかい

気付いたら3月も半分終わっていた まずいまずい まずいことはないんだけどなんだかまずい これはなんでまずいって思うんだろうね、 大量の宿題が何も終わってないまま…

わたしのしあわせは

わたしのしあわせは どこにある ささいなこと おいしい料理 だれかの親切 確かにあることは知っている だけどいつもわからない どこにあるのかわからない ひととい…

初日の出を見た話

今までその文化にあまり馴染みがない家だったので、初日の出というものを見たことがなかったのだけれど、なんとなく思い立ってひとりで近所の丘に見に行くことにした。 丘…

あけまして

小さい頃の大晦日は、 なんだかとっても特別な感じがしていた。 いつも21時に寝なければいけない子供だったから、小学校のなかよし女子たちの昨日のドラマの話には参加す…

一昨年のクリスマス・イヴ

一昨年のクリスマス・イヴ 早朝、人通りの少ない道 まだ朝の色はどんよりグレー 車道をふらふら歩く一羽のカラス こんなところを歩いているなんて、 めずらしい。 車…

からまり

なんとなく、ぐちゃぐちゃとしている心を ゆっくり ゆっくり ほぐしたい。 どこに何が からまっている? あちらのからまりを引けばまた芋蔓のようにからまって出て、こち…

ものかきだもの

ものかきだもの

note をはじめた。

なぜならばわたしはうたうたいであり、ものかきだから。ものかきでありたいと思っているから。

ある晩の衝動に身を、筆を、指を任せて、こころにうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく、ここに書きつくろうかと思う。

こんなものは言うならば夜中に勢いで書いてしまったラブレターのようなものなので、別に誰に見られなくたってよいと思っていて、故に便利なハッシュタグなんかを付ける予定も

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im in the white. (デジタル版)

im in the white. (デジタル版)

詩集「im in the white.」のデジタル版サンプルです。
本編には収録されていない写真付き。真っ白の中に思い浮かべた光景と答え合わせができたりします。
#FFFFFF

ヨコハマ・ブルー・ライト

彼岸に花

- silver -

行間

- green & yellow -

▽ 紙版本編はこちら
https://eritanimoto.stores.jp/

「untitled」 に寄せて

「untitled」 に寄せて

つまるところ、両親はわたしをつくったが、決して神様たちではないのである。わたしがウミガメとかでなくヒトの子である以上、一度はそれがすべてだった世界を経て生きてきたせいか、こんな当たり前のことを何故だかふと忘れてしまうときがある。

ついつらくなると、子知らずでわたしを一体どうしてくれるんだと言いたくなるようなどうしようもない子であるが、親もまた同じく子であって、きっとわたしが知らずにすむようにして

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おおうなばら

おおうなばら

おとなになったら、

おとなになったら みんな みーんな、
おおうなばらに でてゆきます。

おおきな おふねに のってゆくもの、
ちゅうくらいの おふねに のってゆくもの、
ちいさな おふねに のってゆくもの、
からだひとつ およいでゆくもの。

みんな いろんなほうほうで
おおうなばらを わたってゆく。

みーんな めざすは「ゆうとぴあ」
でもどこにあるのか だれもしりません。

あっちに か

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palette

palette

ことば は偉大でうつくしい
けれど ことば なんてのは所詮
自分の持ってるパレットのうえにある
色を選んで 塗ってみるだけ

ここに何色があるのか
これは一体何色なのか

パズルのように 思いついた色を
みんなみんな あてはめてるだけ

あのオレンジ色が 橙色であるように
あの空が つまり何色でもないように

あたしの見つけたエメラルド
透きとおった ミドリ のなか
あの人は あの中の アオ を

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まわるせかい

まわるせかい

気付いたら3月も半分終わっていた

まずいまずい

まずいことはないんだけどなんだかまずい

これはなんでまずいって思うんだろうね、

大量の宿題が何も終わってないまま夏休みが終わろうとしているわけでもないのに、

実際本当に宿題とか締切を持っている人の まずい も勿論あるだろうけど、そうでないま ずい は一体何に追われているのだろう、宿題を忘れて怒る先生ももういないのに、

人生で提出しなきゃい

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わたしのしあわせは

わたしのしあわせは

わたしのしあわせは

どこにある

ささいなこと

おいしい料理

だれかの親切

確かにあることは知っている

だけどいつもわからない

どこにあるのかわからない

ひとといれば気が紛れる

探さなくってよくなるから

なんとなく埋まらないさみしさは

聞いた感じ誰もが持っているらしい

だけどそれは聞くことしかできないから

そういうことにしておくしかない

なんとなく またひとつ

受け入れ

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初日の出を見た話

初日の出を見た話

今までその文化にあまり馴染みがない家だったので、初日の出というものを見たことがなかったのだけれど、なんとなく思い立ってひとりで近所の丘に見に行くことにした。

丘と言ってもただの住宅街の中の少し開けた坂道なので、たまたま冬の朝早く通りかかったときに見つけた穴場だと思っていたが、恐らくその近所に住んでいるであろうご夫婦が先にそこにいて、ひとり手ぶらで来た私はなんとなく少しばつの悪い心地で離れたところ

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あけまして

あけまして

小さい頃の大晦日は、
なんだかとっても特別な感じがしていた。

いつも21時に寝なければいけない子供だったから、小学校のなかよし女子たちの昨日のドラマの話には参加することができず、夜更かしできたのは、お父さんと一緒にワールドカップを見た日と、毎年の大晦日だけだった。

少し大きくなって、夜更けまで起きるのがなんてことなくなってきてからは、いつも年越しは不思議な心地がしていた。

年が替わること以外

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一昨年のクリスマス・イヴ

一昨年のクリスマス・イヴ

一昨年のクリスマス・イヴ

早朝、人通りの少ない道

まだ朝の色はどんよりグレー

車道をふらふら歩く一羽のカラス

こんなところを歩いているなんて、
めずらしい。

車通りはそこそこある道だから、
あぶないよ。

きょろきょろ歩いて、
飛んでいく素振りもない。

カラスの近くになにかある?

なんだろう?

ああ、

轢かれちゃったんだ。

可哀想に、

いや、もしかして、
あの子のつがい?

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からまり

からまり

なんとなく、ぐちゃぐちゃとしている心を
ゆっくり ゆっくり ほぐしたい。

どこに何が からまっている?

あちらのからまりを引けばまた芋蔓のようにからまって出て、こちらのからまりを引けばまとめて置いた洗濯ピンチみたいに引っ掛かって出てこなかったりする。

何かはわかるようでわからないものが
なんとなく、ぐちゃぐちゃとしている。

結ばった糸を辿るようにして解いていけば
きっと きっと 元通りにな

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