ᵉʳⁱᵗᵃⁿⁱᵐᵒᵗᵒ

吟。随筆。

ᵉʳⁱᵗᵃⁿⁱᵐᵒᵗᵒ

吟。随筆。

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ものかきだもの

note をはじめた。 なぜならばわたしはうたうたいであり、ものかきだから。ものかきでありたいと思っているから。 ある晩の衝動に身を、筆を、指を任せて、こころにうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく、ここに書きつくろうかと思う。 こんなものは言うならば夜中に勢いで書いてしまったラブレターのようなものなので、別に誰に見られなくたってよいと思っていて、故に便利なハッシュタグなんかを付ける予定も今のところないし、なんなら翌朝、目覚めてあまりにもいやになったときは、文章まるご

    • im in the white. (デジタル版)

      詩集「im in the white.」のデジタル版サンプルです。 本編には収録されていない写真付き。真っ白の中に思い浮かべた光景と答え合わせができたりします。 #FFFFFF ヨコハマ・ブルー・ライト 彼岸に花 - silver - 行間 - green & yellow - ▽ 紙版本編はこちら https://eritanimoto.stores.jp/

      • 「untitled」 に寄せて

        つまるところ、両親はわたしをつくったが、決して神様たちではないのである。わたしがウミガメとかでなくヒトの子である以上、一度はそれがすべてだった世界を経て生きてきたせいか、こんな当たり前のことを何故だかふと忘れてしまうときがある。 ついつらくなると、子知らずでわたしを一体どうしてくれるんだと言いたくなるようなどうしようもない子であるが、親もまた同じく子であって、きっとわたしが知らずにすむようにしてくれた環境の中で、ひとり傷ついたり生き延びたりして来たのであった。 わたしは両

        • おおうなばら

          おとなになったら、 おとなになったら みんな みーんな、 おおうなばらに でてゆきます。 おおきな おふねに のってゆくもの、 ちゅうくらいの おふねに のってゆくもの、 ちいさな おふねに のってゆくもの、 からだひとつ およいでゆくもの。 みんな いろんなほうほうで おおうなばらを わたってゆく。 みーんな めざすは「ゆうとぴあ」 でもどこにあるのか だれもしりません。 あっちに かすかに みえていた あの おおきな たいりくをめざして、 ちょっときゅうけい た

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          palette

          ことば は偉大でうつくしい けれど ことば なんてのは所詮 自分の持ってるパレットのうえにある 色を選んで 塗ってみるだけ ここに何色があるのか これは一体何色なのか パズルのように 思いついた色を みんなみんな あてはめてるだけ あのオレンジ色が 橙色であるように あの空が つまり何色でもないように あたしの見つけたエメラルド 透きとおった ミドリ のなか あの人は あの中の アオ を ずっと見つめていたのかも あの人の言った パープル は あたしにとってはね す

          まわるせかい

          気付いたら3月も半分終わっていた まずいまずい まずいことはないんだけどなんだかまずい これはなんでまずいって思うんだろうね、 大量の宿題が何も終わってないまま夏休みが終わろうとしているわけでもないのに、 実際本当に宿題とか締切を持っている人の まずい も勿論あるだろうけど、そうでないま ずい は一体何に追われているのだろう、宿題を忘れて怒る先生ももういないのに、 人生で提出しなきゃいけない(と感じている)宿題みたいなものがその人なりにあって、誰かに認められるため

          わたしのしあわせは

          わたしのしあわせは どこにある ささいなこと おいしい料理 だれかの親切 確かにあることは知っている だけどいつもわからない どこにあるのかわからない ひとといれば気が紛れる 探さなくってよくなるから なんとなく埋まらないさみしさは 聞いた感じ誰もが持っているらしい だけどそれは聞くことしかできないから そういうことにしておくしかない なんとなく またひとつ 受け入れて 諦めなくちゃいけない 今日もわたしは書くために落ち込んで 書きながらかな

          わたしのしあわせは

          初日の出を見た話

          今までその文化にあまり馴染みがない家だったので、初日の出というものを見たことがなかったのだけれど、なんとなく思い立ってひとりで近所の丘に見に行くことにした。 丘と言ってもただの住宅街の中の少し開けた坂道なので、たまたま冬の朝早く通りかかったときに見つけた穴場だと思っていたが、恐らくその近所に住んでいるであろうご夫婦が先にそこにいて、ひとり手ぶらで来た私はなんとなく少しばつの悪い心地で離れたところに立っていた。 日の出という現象は、地球からしてみればいつも通り回って、太陽か

          あけまして

          小さい頃の大晦日は、 なんだかとっても特別な感じがしていた。 いつも21時に寝なければいけない子供だったから、小学校のなかよし女子たちの昨日のドラマの話には参加することができず、夜更かしできたのは、お父さんと一緒にワールドカップを見た日と、毎年の大晦日だけだった。 少し大きくなって、夜更けまで起きるのがなんてことなくなってきてからは、いつも年越しは不思議な心地がしていた。 年が替わること以外、あまりにも普通に時間が過ぎていくから、すごく変な感じがして、前まではあんなに特

          一昨年のクリスマス・イヴ

          一昨年のクリスマス・イヴ 早朝、人通りの少ない道 まだ朝の色はどんよりグレー 車道をふらふら歩く一羽のカラス こんなところを歩いているなんて、 めずらしい。 車通りはそこそこある道だから、 あぶないよ。 きょろきょろ歩いて、 飛んでいく素振りもない。 カラスの近くになにかある? なんだろう? ああ、 轢かれちゃったんだ。 可哀想に、 いや、もしかして、 あの子のつがい? かなしいや、そんなのかなしい。 途端にあのきょろきょろと歩く姿は、 よたよたと

          一昨年のクリスマス・イヴ

          からまり

          なんとなく、ぐちゃぐちゃとしている心を ゆっくり ゆっくり ほぐしたい。 どこに何が からまっている? あちらのからまりを引けばまた芋蔓のようにからまって出て、こちらのからまりを引けばまとめて置いた洗濯ピンチみたいに引っ掛かって出てこなかったりする。 何かはわかるようでわからないものが なんとなく、ぐちゃぐちゃとしている。 結ばった糸を辿るようにして解いていけば きっと きっと 元通りになるはずよ。 一つ結び目に手をかけると、途端に指先のことしか考えられなくなって、