「untitled」 に寄せて
つまるところ、両親はわたしをつくったが、決して神様たちではないのである。わたしがウミガメとかでなくヒトの子である以上、一度はそれがすべてだった世界を経て生きてきたせいか、こんな当たり前のことを何故だかふと忘れてしまうときがある。
ついつらくなると、子知らずでわたしを一体どうしてくれるんだと言いたくなるようなどうしようもない子であるが、親もまた同じく子であって、きっとわたしが知らずにすむようにしてくれた環境の中で、ひとり傷ついたり生き延びたりして来たのであった。
わたしは両