マガジンのカバー画像

寄り道 散歩 曲がり道

100
運営しているクリエイター

#映画

父を描く「フェイブルマンズ」

父を描く「フェイブルマンズ」

そうか、私のごひいきのデビット・リンチが大監督ジョン・フォード役で出るかというので、スピルバーグの自伝的な映画フェイブルマンズを見に行った。
実は私はスピルバーグはインディ・ジョーンズ以降見ていない。子育てやらで映画どころでなかったからかな。最近はちょくちょく見る。
前作である「ウエスト・サイド・ストーリー」も見た。うん、悪くはなかったかな。歌は良かったです。
だから、迷ったのだけど、リンチが出る

もっとみる
お祭りの夜「浅草キッド」

お祭りの夜「浅草キッド」

私の楽しかった思い出のひとつは近所の路上で夏ごろ開催された夜店だ。
夕方になると「夜店だっせ、行きまひょか」というなぞの声が聞こえる。
そうするとワクワクする夜が始まるのだ。
親にその見たことのないの声の主を聴くと近所の障害者のおっちゃんで夜店の人たちに可愛がられて、いつしか宣伝を頼まれたらしい。
そういった、いささかの怖さやうさんくささや闇を感じながら、私は夜店を楽しんだ。

 そういった夜店の

もっとみる
共に生きること 映画「ローマ」

共に生きること 映画「ローマ」

 アカデミー賞の映像の美しさで思い切って見てみた。映像配信Netflixってのも抵抗があったし。彼の映画をはじめて見たのはハリー・ポッターだ。スペイン風の建物のらせん階段の映像が印象に残った。アカデミー監督賞の「ゼロ・グラヴィティ」もみたけど、ぴんと来なかった。映像の人かなっていう感想だ。今回の映画「ローマ」は、自らカメラを回しているので、映像の人という印象は変わらない。でも、映像のすばらしさで物

もっとみる
映画「斬、」森とは何か

映画「斬、」森とは何か

 評判がよかったので、塚本晋也監督の新作「斬、」を見に行った。なんでだろうと思ったら、予告の森がすごく気になったからだ。見ながら、そういえば、漫画「ベルセリク」も剣をふるう主人公と森が印象的だったなっと思った。賞をもらったとき、作者の三浦健太郎さんが剣は男性の象徴とはっきり語っているが、この作品の刀もそういったことなんだろうか。ベルセリクのなかでも、森からやってくる怖いキャラクターがいるし。孤立し

もっとみる
ある日のすみっこ

ある日のすみっこ

 銀座でエル・ファニング主演の「メアリーの総て」を見た。私はこういう歴史映画好きなんだけど、18才でフランケンシュタインを描いた女性の、爆発的な姿を描くのはむずかしい。お洋服がすてきだし、頑張ってたとは思う。サウジアラビア出身の女性監督。客観性ということなのか、イギリスは移民系の監督が歴史ものをを描く伝統があるのかな。「エリザベス」もそうで、インド系の監督だった。カズオ・イシグロもだけど、比較する

もっとみる
映画をみる

映画をみる

 私はここのところ、映画は映画館でみることにしている。住んでいるところから、映画館は乗り物にのって30分はかかる。たまに、マイナーな映画が見たいとなると、東京まで遠征することになる。なので、見たい映画はしぼりこむことになる。最近、塚本晋也の「斬」の評判がいいので見たいなと思うけど、しばらく前に、見たい映画のために予定を立ててるのでどうだろう。地味そうだし、東京は遠いし、年末だし。

 最近は、パソ

もっとみる
雑誌は雑多だという、しごく当たり前のことに気が付いた

雑誌は雑多だという、しごく当たり前のことに気が付いた

 本の整理をしていたら、何冊かどうしても捨てられなかった雑誌がでてきた。再開した日本版のVOGUEの初号とか、写真が美しすぎて捨てられないでしょう。で、「考える人」の京大総長の山極寿一さんのゴリラ研究を中心に家族についての特集。この雑誌も打ち切りになってるのですね。それもあってか、読むのがちょっとしんどいぐらい力がはいっていた。養老孟司先生のお墓訪問、平松洋子さんの味探訪、志村洋子さんの高野山訪問

もっとみる
なぜ、ブログを書いてるのか

なぜ、ブログを書いてるのか

こちらのサイトでこんなのも書いています。えぐい、ドロッとした文章は、こちらかな。noteでは詩的文章を書くことを楽しみたいと思ってます。今回は成瀬巳喜男の映画の記憶装置的なちからについての考察です。映画評論家の川本三郎さんは文章家としても素晴らしいかただなあと思いました。そういえば、自伝的な「マイ・バック・ページ」妻夫木聡で映画化されてますね。私は自分の文章をしばらくしたら読み直すんですけど、あま

もっとみる