エマ

無難に生きている人の掃き溜め場

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いいねの数だけ

毎日大してやることがないのに、段々と生活スタイルがハムスターに寄ってきている。これはアカン、とは思っているものの、やはり1人静かな環境に置かれると俄然やる気が出てきてしまう。 私は勢いよく席を立ち、最後に使ったのがいつ頃なのかも分からないフェルトや裁縫道具を引っ張り出してきた。好きなアーティストの公式キャラクターのマスコットを作ろう!私の始まりはいつだって午前2時なのである。 しかし、ただ作るわけにはいかない。作るからにはディテールまでも拘りたいものだ。誰よりも上手く作り

    • 懺悔とそのカケラ

      整番は後半の方だったが、押されに押され気付いたら10m先にメンバーがァッ!!!という距離まで来ていた。近い、とても近いぞ。 ここまで来たらアレをゲットせずして帰るわけにはいかない。今日まで追っかけてきて、未だ手にしたことがないアレ。 そうそれは、メンバーが投げたピック!!! アンコールの曲が終わったあと一瞬だけゲリラ握手会が開かれたが、その間も私は程よい距離を保ち待っていた。 「ここは箱だ、デッカいコンサート会場じゃない。彼らは必ず投げてくれるはず。」 そう思ってい

      • タイトル未設定

        「自分なにしてるんだろう」 「こんなはずじゃなかった」 今日までの道のり、大体のことは自分の意思で決めてきたはずなのに、その決断が全て誤りだったのかもしれないと疑ってかかる日々が続いている。 ありがたいことに人運は良く、私の周りには優しい友人ばかりなので、その優しさについ甘えてしまい、自分の歪んだ日々を愚痴として聞かせてしまっている。 けれどそんな行為にさえ嫌気がさしてきた。最近自分は愚痴ばかり口にしている、んなことばっか言われても相手は良い気しなくないか?と思った。

        • みどりちゃん

          私は服屋で店員さんに話しかけられるのが苦手だ。 なぜ苦手なのか?それは恐らく、ただ純粋に自分のペースを乱されるのが嫌だからだと、自分では思う。平たく言えば、ただのわがままなのかもしれない。 けれど、店員さんたちはそんなこと知る由もないので、入店早々「これ良いんですよ〜」などと、声をかけてくれる。 本当はやめて欲しい。本当に、ただ純粋になんとなく服を見たいときに限って、彼ら彼女らはうまい具合に近づいてくるのだ。 だから私は、「音楽を聴いています」が全面に伝わるように、わ

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          続・ただのレポ

          無事にライブが終了した。 体内に不足していた水分を一気にチャージした所で、首にかけていたタオル、あとは空中で捕まえた銀テをくるくると小さく丸めてトートバッグへ突っ込んだ。 流れに身を任せ、ゆっくり出口へと向かっていく。ノロノロ歩きながら、ひとまずTwitterのタイムラインをスワイプ、スワイプ。 「最高だった〜!」と話した事もないFFさんが呟いていた。同じ会場内にいたのか。それな〜、最高だったよな〜と心の中で呟く。 流れに身を任せ数分、無事に体育館の外へと辿り着いた。

          続・ただのレポ

          ただのレポ

          秋晴れでわずかに汗も滲んだ11月19日。私は今年3度目のライブへ参戦してきた。誰のライブだったかって?それはもちろん!マカロニえんぴつ!!! 今回行ってきたライブのチケットは、確か半年くらい前に当選したもの。もちろん当選メールがきたその瞬間から、楽しみ!という気持ちで溢れてかえっていた。そして当日、会場にもその気持ちをありったけ持って行った。 しかしいざライブが始まるとどうか。私はいつも「今日は帰ったらあれして」とか、「明日はあれをしなきゃで」とか、余計な事を考えてしまう

          ただのレポ

          #1 「夢」

          季節、不明。電車の中。 いつも通り人が沢山いて、身動き一つ取れない状態だった。これだから満員電車は。 近くに吊り革や鉄の棒もないので、何にも掴まることが出来ない。 そんな満員電車の中、私の右側には見知らぬ女性が一人。その女はゆっくりと腕を上げた。手には、ナイフ。終わった、死ぬ。そう悟ったが、満員電車なので逃げることも出来ない。 「ん゛ぁ゛ぁぁあああ!!!!!!!」 叫んだ。しかし、逃げられるわけではない。気づいたらゆっくりと首に刃を入れられていた。 痛い、そんな感覚

          #1 「夢」

          結局ナポリタン

          とある用があり三河島駅へ初上陸。 荒川区、地名に川が入っている所は水害がヤバいとかテレビで観たなーとどうでもいい事を思い浮かべながら街の中を歩く。 どんな街だか全然知らなかったが、昔ながらのお店が沢山あって気分は高揚。店構えの写真を撮りまくり見事怪しい人へと化した。 用事も終えて帰路に着く。けれどお腹は空いた。 こんなにクソ暑いのに何故か気分はタコス。だがしかし、タコス屋なんてここら辺にはない。そんな時突如私の前に現れたのは、めちゃくちゃ入りづらそうな喫茶店だった。

          結局ナポリタン

          あつなつい

          皆はホームや電車内でも涼しげな顔で汗ひとつ流さないのに私はいつも汗だく、な夏がめっぽう嫌い。 今日も暑くてハンディファン回してたのに途中で息絶えてしまいただの荷物と化した。 でも、そんな暑い夏だからこそ聴きたくなる夏ソングがあるもので、私はそんな曲たちに救われている。 いや、厳密に言えば冬でも聴く。でも暑い夏にわざわざ聴くからより良い、、、!となるのだ。 てなわけで、クソ暑い夏を乗り切るための私的最強夏ソングをご紹介〜 1.青と夏/Mrs. GREEN APPLE

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          映画『私ときどきレッサーパンダ』

          メイは時々レッサーパンダになる。でもそれは、自分で決めたこと。 ユラユラと流されず自分はこうだと言える13歳のメイはすごく立派だ。家庭環境に薄らと既視感を覚え ながらも1時間40分を過ごした。珍しく長々書いた感想と経験、よければ読んでいって下さいな。 カラオケに行きたいけど、、、 お掃除をすることになっているからと、友達の誘いを断りお家へ帰るメイ。真面目でしっかりしていてママの言うこともちゃんと聞いて、良い子でいる。これってやっぱり兄弟がいないと、よりその傾向にあるんだ

          映画『私ときどきレッサーパンダ』

          映画『シュガー・ラッシュ』

          初めてこの作品を劇場で観た時は、それはもう感動した。どこで感動したかって、やっぱり1番感動したのは、ヴァネロペを救うためにメントスの火山を壊すシーン。 小さな親友を救うために、自分を犠牲にしてまで火山を壊していく。崩れ落ちたメントスと共にコーラのマグマへと落ちていく。 そんな思い入れのある作品を久しぶりに見返した。相変わらず良い作品だったのだが、今回私は気付いてしまった。 「え、あのビアードパパが出演してたん?まじかよ」 ヴァネロペがレーシングカーを作るために工場へ忍

          映画『シュガー・ラッシュ』

          なんもない

          毎日のルーティンが面倒になっている今日この頃、なにか突発的なイベントが起きれば良いのに、と思う。ん?毎日のルーティンにつまらなさを感じているの方が近いか?もしれない。 随分と前に小説「明け方の若者たち」を読んだ。主人公は希望でない部署に就いてしまい、さしてやりたくもない業務を消化するだけの毎日につまらなさを感じていた。ある日、ムック本の誤植を訂正するだかなんだかで、工場で作業することになった。しかしそこで、同じ部署だったか会社の人だったかが機械で指を落としてしまった。平坦な

          なんもない

          妄想千回 シミュレイション九回

          梅雨も始まっていないのに最近は30度近くまで気温が上がる。 暑さにめっぽう弱いので、もう夏を乗り越えられる気はしていない。もうそろそろハンディファンの充電をしておかなければ、と。 さて、時は遡り昨年の九月、私はとある用があって中野ブロードウェイに行った。九月と言ってもまだ普通に夏。とにかく暑かったので、前から行ってみたかったデイリーチコへ寄ってから帰ろうと思い立った。暑い日こそアイス、なんてったってアイス。 フロアマップ、フロアマップ、、、あった。 なるほど、地下一階に

          妄想千回 シミュレイション九回

          小説『明け方の若者たち』

          知り合いのオススメシリーズ3冊目。 この作品は既に映画化が決まっているそうだ。なので店頭に並んでいた文庫本には、普段かかっている普通のカバーの上から、更にもう一枚カバーがかかっていた。フライヤーと同じカットが印刷されているそれが目に入ってしまったお陰で、キャストの顔と主人公の顔がガッツリとリンクしてしまった。小説なので大半の人がそうだと思うが、本来であれば己の想像力だけで主人公の容姿を形成していく。その工程があっさりと省略されてしまった。くそっ、もう少し早く知っていれば。少々

          小説『明け方の若者たち』

          小説『四月になれば彼女は』

          頭良くなりたい!という安直な考えから突如到来した読書ブーム。自分で興味が湧きそうなのを探すのも良いが、取り敢えずは人のオススメを読み漁ろうじゃあないか。 そんなこんなで「四月になれば彼女は」を読んだ。以下あらすじ。 勧めてくれた人がこれを読んでみての感想は「恋愛したくなくなる」だったそう。 私はそれを踏まえた上で読み進める。ううん、言ってること、分からなくもない。いつもよりも読むペースが上がる。次から次へとページを繰り、あっという間に読み終わってしまった。 私がこれを

          小説『四月になれば彼女は』