小説『四月になれば彼女は』
頭良くなりたい!という安直な考えから突如到来した読書ブーム。自分で興味が湧きそうなのを探すのも良いが、取り敢えずは人のオススメを読み漁ろうじゃあないか。
そんなこんなで「四月になれば彼女は」を読んだ。以下あらすじ。
勧めてくれた人がこれを読んでみての感想は「恋愛したくなくなる」だったそう。
私はそれを踏まえた上で読み進める。ううん、言ってること、分からなくもない。いつもよりも読むペースが上がる。次から次へとページを繰り、あっという間に読み終わってしまった。
私がこれを読んでの感想は「ちょっと羨ましくもある」だ。藤代は弥生と結婚することに対して、本当にこれでいいのか?と頭を悩ませていた。けど、熱くも冷たくもない、ぬるま湯のように心地良く続く関係性って良くないだろうか?少なくとも私はそれを羨ましく思う。(人の手紙を勝手に読んでしまう弥生の行動にはちょ、あかんやろ!と思ったが)
よく、燃えるような恋がしたいとか、遊べるのは今のうちとか言う人がいる。すまんがそんな体力なんてないし、私は心底穏やかな余生を過ごしたいと願っている。
正直大切なものを失うことは辛い。想いを伝えることが惨劇の始まりにも見える。それでも人間は、生涯同じことを繰り返して生きていく。無意識のうちに、人は人に期待をしているらしい。
恋とは、愛とは?哲学チックで終始考えさせられた。一見冷たく見えるが、でもどこかあたたかい、そんな作品だった。勧めてくれた人に私の想いを、いや、まずは本の感想を伝えようと思う。
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