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子の教育の第一義的責任

みなさんは子どもの教育の第一義的責任が誰にあるかご存知ですか?

教育基本法第10条第1項に次のように明記されています。

父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。

ここに書いてある通り、子の教育について第一義的責任を有するのは保護者なのです。

当たり前と言えば当たり前かもしれません。
ですが実際はどうでしょうか?

Twitterをしていると、現職の先生方が実際に受けたクレームとして次のような声を目にしました。

「子どもが宿題をしないのは教員の指導不足」
「子どもが朝起きるのが苦手なので、先生が起こしてください」
「家で集中力が続かないのは学校での指導の悪さから」

Twitterから集めた情報であり、信憑性は不確かですが、教員の負担荷重が謳われる現代ではどれも本当にあってもおかしくない話だな、と思いました。このような話は他にもたくさんあります。

教育基本法第10条第1項の後半部分には「生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。」と書かれています。

これらの第一義的責任は保護者が有しているはずなのに、いつのまにか学校現場ひいてはクラスの担任にその責任が移行しつつあるような気がします。

もちろん、学校での指導をもっと良くすることはできると思います。しかし、そうとは言え保護者が有する責任を学校に押し付けるのもまた無責任ではないでしょうか?

保護者を批判しているわけではありません。クレームを言う親も、それだけ子どものことを真剣に考えてくれていると思うからです。

だからこそ保護者とともに、協力して子どもたちの成長を見守っていきたいな、と強く思います。

保護者さんの置かれる立場もそれぞれですし、子育てに対する考え方もいろいろあると思います。教員と保護者、それぞれの立場や考え方を思いやりながら、歩み寄れたらなと思います。

責任を押し付けあっていては子どもがかわいそうです。子どもの成長のためにも教員と保護者が協力し合って、子の成長を見守る必要があると思います。

これから

現在は、「社会に開かれた教育課程」の実現に向け、地域と学校の連携・協働が推進されています。(詳しくはコチラ)

「社会に開かれた教育課程」を実現するためには次の点が重要になります。

(1)社会や世界の状況を幅広く視野に入れ、よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を持ち、教育課程を介してその目標を社会と共有していくこと。

(2)これからの社会を創り出していく子供たちが、社会や世界に向き合い関わり合い、自らの人生を切り拓いていくために求められる資質・能力とは何かを、教育課程において明確化し育んでいくこと。

(3)教育課程の実施に当たって、地域の人的・物的資源を活用したり、放課後や土曜日等を活用した社会教育との連携を図ったりし、学校教育を学校内に閉じずに、その目指すところを社会と共有・連携しながら実現させること。

これらの点をもとに、〝より良い学校教育を通じてより良い社会を創る″という目標を学校と社会が共有し、連携・協働しながら、新しい時代に求められている資質・能力を子供たちに育む「社会に開かれた教育課程」の実現が、これからの社会を生きる子どもたちにとって必要なのです。

子の教育の第一義的責任は保護者にあります。だからといって教員が保護者に責任を押し付けるのもまた変な話です。

学校でしか学べないことも沢山あります。
とはいえ、学校以外から学ぶこともまた沢山あるはずなのです。

子どもの教育は学校で行うもの。
このような固定観念を壊し、学校、家庭、地域全体で子どもたちの教育に携わっていきませんか?

教員と保護者が協力しつつ、「社会に開かれた教育課程」の実現に向け、地域とも連携・協働しながら、社会全体でこれからの社会を担う子どもたちを育成していく、こんな意識が広がればいいな、と思います。


本日も最後まで読んでいただきありがとうございました🙏

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