私には夢があった。 ポークパイが有名な小さな町で、小さな珈琲店を営むこと。 店の名前はむしろ、「エルドン通りの珈琲店」ぐらいが似合うようなこじんまりした店。 メニューは BLACK・・・£3.5 WHITE・・・£4.0 のシンプルなもの。 大きい天窓から入る優しい光に包まれるのは、 3席のカウンターとこじんまりしたテーブル2席。 朝はサクサクのクロワッサンを食べる小気味いい音が響き渡り、 昼は焼きたてのポークパイの香りが漂うような、 ひっそりと、それで
食べたい。 シナモントーストが食べたい。 正確には、シナモンシュガートースト。 こうなったら食べるまで納得しない私の脳みそ。 仕方ない、食パン買いに行こっと。 いつもは食パンのトーストなんてあまり食べないので、できれば5枚切り3枚ぐらいで買いたいところ。 仕方ない、パン屋さんまでいくか。 朝7時のちょっとしたお散歩。 なんで朝のパン屋さんの香りってこんなに素敵なんだろうか。 お目当てのものがないので、可愛らしいおばちゃんに話しかける。 「食パン、半斤の半分
今日はナポリタンにするって決めていたのに。 そう思いながら、目の前にかかっている黒板を見る。 800円のナポリタンに、 550円のウインナーコーヒー。 久しく行ってなかった喫茶店で ちょっとリッチなお昼ご飯にするんだって。 でも、案内された席の真ん前にある本日の日替わりの文字から目が離せなくなってしまった。 豚カツ定食、味噌汁、副菜2品、ドリンク付で950円。 400円が大きかったからなのか、 豚カツなんて随分食べていなかったからなのか、 直前で揺らぐ思い
昨日が土曜の丑だと知ったのは日も暮れるころにスーパーに行ったとき。 でかでかとかかげられていたのぼりをみてはっと思い出した。 もう今晩の晩御飯あるけれど、やっぱり食卓の季節感は大事にしたい。 ということで、朝ごはん用に小さい鰻を買ってみることにした。 安いのは中国産の養殖鰻。ハーフサイズ。 美味しそうに見えるのは、お店で焼かれた国産養殖鰻。ハーフサイズ。 でも値段は倍ぐらい違う。 鰻にこだわりがあるかと言えば、そこまでだと思う。 安い方でいいじゃない。 でも
最近ハマっている料理がある。 それは夏野菜を柚子胡椒とポン酢で作るソースと一緒に炒めるだけ。 これがびっくりするくらい美味しい。 ちなみにユズ胡椒があう野菜TOP3はこんな感じ。 第3位。じゃじゃん。白ネギ。 できれば、しっかり焼き目をつけたいところ。 せせりや鶏モモ肉なんかと炒めると、もうそれは殿堂入り。 第2位。ドドン。ナス。 いや、ナスなんて1位かもしれない。 でも、より贅沢に美味しく食べようとしたときのナスって、 あの油たっぷりめで焼いたちょっ
なんとなく上手くいかない。 何がっていう訳ではないんだけれども、 なんだか自分の人生を歩いているというよりは、気づけばどこに向かっているのかわからなくなってしまった感じ。 今務めている職場だって、お話をもらった時は嬉しかったし、 自分のやりたいこととかけ離れていなかったし、 何よりも「やっぱり好きだなぁ」と感じることもある。 でも、その先に何が待っているの見えなくなってしまった感じ。 20代の頃のがむしゃらさがなくなってなんだか寂しい感じ。 …といってもどれも
料理が得意な友人がいる。 そんな友人が夜中にせっせとおいなりさんを作ったんだとか。 そんなわけあるかいな。 どこの”30代、一人暮らし、女性”が夜中にせっせとおいなりさんを作る機会があるっちゅうんだ。 な~んて、バカにしてたらその機会は突然やってきた。 おいなりさんを作りたくなったのだ。 どちらかというとおいなりさんが食べたいから作るというよりは、 お漬物のアレンジレシピを探していたら、 漬物いなり寿司 なんてものが、目に飛び込んできたからかもしれない。
この世には、救世主とよばれるものが存在する。 歴史的、宗教的な意味の救世主ではなくて、 あくまで痒い所に手が届くような、スーパーヒーローのような存在。 夏の救世主は、そう、あの白くて細くてのどごしのいい、あれ。 そうめん。 SO・U・ME・N。 この間、日本に来ていたイギリス人の友人の口には合わなかったらしいそうめん。 だってシンプルに小麦麺だもんね。 めんつゆだってちょっと辛いし。 外国のパスタから考えるとあまりにも殺風景すぎるそうめん。 でもこれは、日
今日は夏至。 思い切ってあることをしてみた。 それは、仕事を時短申請してみること。 「夏至のは豪華なディナーを作りたいので休みます」 な~んていったら、仕事を舐めているのかと言われるかもしれない。 確かに、ちょっぴり馬鹿げているかもしれない。 それでも夏至には時間のかかるオシャレディナーを作りたかった。 きっと理由は遡ること、2018年の冬至。 当時住んでいたイギリスはヨークの町で40代のご夫婦にディナーに誘っていただいた。 何やら、冬至には美味しいディナー
レトロ喫茶。 最近流行っているのかよく雑誌なんかで特集を見かける。 スエード調のバンケットに、ボックス席。 ミックスジュースにナポリタンのような。 でも、ここは本当のレトロ喫茶。 なんてったって、母が20代の頃に通っていたお店。 少なくとも40年以上続いている。 なんとなく母の足跡を辿るようで、くすぐったくて、嬉しくて。 母の実家に来た時には必ず訪れる場所になった。 そんな母が大きな事故にあったのはちょうど1年前。 車の事故に巻き込まれて、夜中にERに運ば
失敗した。 大切な大切な選択を失敗したのだ。 遡ること、今日の休憩時間。 オフィスで食べるのもな、と思い外に出た。 今思えば、まずその選択がまちがっていたように思う。 丘の方じゃなくて、駅前にいけばよかったんだ。 いってもここはオフィス街。 歩けばなんかあると思ったのが間違いだった。 歩けど、歩けど、何もない。 できれば、サラリーマンに人気のお蕎麦かおうどん屋さんなんかがあったらな~って思っていたのに、定食屋どころかチェーンのお店すら見つからない。 コンビ
とにかく美しい。 惚れ惚れするぐらい美しいキャベツスープがテーブルに並んだ。 昭和レトロなちゃぶ台で、 まだそこまで強くない柔らかな日差しを受けてキラキラと輝いている。 スープの女王、有賀薫さんの焦がしキャベツのスープ。 初めて作ってから何回食べただろうか。 焦がしたキャベツとソーセージ、塩だけで旨味を引き出せる。 全てのスープの味を似たり寄ったりにさせてしまうコンソメはちょっと冷蔵庫でおやすみ。 あれはあれで、とっても助けられるんだけれども。 何度みても惚
朝からすんごい雨。 今日は仕事で市街を自転車で周らなきゃ行けない日だったので、 起きた時からテンションは下がるばかり。 いざ仕事が始まっても、雨脚は弱くなるどころか強くなる一方。 少しだけ油断してた私の足は見事にびしょびしょになってしまった。 濡れた靴下に、靴に、ズボンって、こんなにイライラするっけ。 午後は友達に会いに行く約束があるので余計に気が焦る。 仕方ない。 友人には事情を説明して、着替えに一旦帰ろうか。 これだけで30分以上のロス。 でも、大事な
とにかく暑い。 まだ体が30℃越えの気温になれてなくて、5月なのに夏バテ。 5月だったら初夏バテなんだろうか。 いやでも、30℃を超えたら真夏日なんだから、夏バテでいっか。 こんなに暑いんだからさぞかし冷たいジュースがのみたくなると思いきや、 飲みたくなるのは、あのエスプレッソマシーンでいれてもらうカプチーノ。 そうだ、そうだ、私、オーストラリアでバリスタしてたんだった。 帰国してもう早3年。 当時あっちで使っていたものも、なんとなく思い出すあっちの香りも少し
ずっと食べたかったきつねうどん。 「食べたい~!」ってなったその日はお店もあいてなくってお家うどんになったけれど、 1週間という時を経てようやく口にすることができた。 1杯650円のきつねうどん。 最近ランチはゆうに1000円を超えるし、 ちょっと街中で食べようとおもうと観光地価格できつねうどんが950円ぐらいする。 仕方ないとも思う反面、やっぱり650円はありがたい。 待つこと10分。 お腹をすかせた私の前にきつねうどんが運ばれる。 あらま!これはびっくり
食べてしまいたい野菜がある。 ズッキーニに、タマネギに、マッシュルーム。 見切り品で買ったピーマンもあったっけ。 初夏のような気温のせいか、野菜が傷むのが早い。 マッシュルームは昨日買ったばっかりなのにな。 まぁ、いっか。 野菜をいっぱい食べるのはいいことだ。 私の冷蔵庫一掃ごはんといえばカレー。 でもこのラインナップならナポリタンもいいかもしれない。 そういえば、この前仕事で使ったタコさん用ウインナーも残ってたっけ。 いいじゃん、いいじゃん。 ささっと