ゆり子

企業勤務|TCS認定コーチ| 教育・人材育成に携わっておよそ15年経ちました。|学びや…

ゆり子

企業勤務|TCS認定コーチ| 教育・人材育成に携わっておよそ15年経ちました。|学びや成長について思うことを綴っています。

最近の記事

語彙力・表現力の必要性

塾にいた頃によく「(国語の入試対策として)語彙力をつけましょう」という話をしていました。 実は今になって、自分自身が語彙力や表現力の大切さを実感しています。 仕事を進めるうえで必要なスキルと言ってもいいかもしれない。 これだったら生徒たちにも「社会に出てからも使う力」として説得力ある言葉で伝えておけばよかったな。 そんなことを考えたりしています。 実現したい世界観のイメージを伝える手法 仕事のうえで語彙力・表現力を意識するようになったのは、社内外のコミュニケーションにおい

    • 教育・学びコンテンツをつくる際の癖と傾向

      最近、教育・学びコンテンツ制作者として、「もしかしたら過去の癖が抜けきってないのかもしれない」と感じることがあります。 例えば、コンテンツの結論として ・取り組み紹介や事例紹介 ・問題提起 で終わりたがらないこと。 仮に冒頭や途中でそういう内容を入れることがあっても、最後は ・◯◯をやってみよう ・△△を意識してみよう という内容で締めたがること。 取り組みや事例、問題提起は投げかけ。 投げかけをするのはメディア媒体の役割だと思っていたフシがあります。 教育・学びをサー

      • 「手に職をつけたい」という焦り

        以前の記事で記したコーチングを学び始めたきっかけ。 どれも嘘ではないはずですが、根底にはもう1つの感情があったように思います。 それは、手に職をつけたいという焦り。 個人的な経験が役立つかはわかりませんが、1つの在り方として、焦りの内容を振り返ってみたいと思います。 「もう1つの選択肢」が欲しかった 思い返すと自分は、学生時代から「将来のために資格をとっておこう」という思考のもとに行動していました。 例えば教員免許や司書資格の取得を決めたこと。 進路として全く考えてい

        • 研修の入り方について指摘されたこと

          前回は、教育や研修に関わる者として注意したい落とし穴について検討しました。 それにしても思い入れというのは人に言われないと気づかないもので、私は過去に研修の進め方を指摘されたことがあります。 研修の入り方 私が指摘を受けたのは、これから学習する内容を紹介するときの入り方。 これまでの入り方として、多くの場合に ・今これを身につけておかないと将来◯◯の場面で困る ・知っておかないと◯◯に対応できない など、「学ばなかったらどんな大変な未来が待っているか」を伝えていました。

        語彙力・表現力の必要性

          教育や学びへの信念と落とし穴

          学びという行為には、必ずしも即効性があるとも限らない。 そのため、教育や学びを提供する側にとっては、「今でなくともいつかは学び手の役に立つはずだ」という信念が、仕事を続けるうえでのエンジンになるのだろうと思います。 一方で、自戒もこめて意識しておかなくてはならないのは、その想いが行き過ぎると独りよがりの押し付けに成り果ててしまうということ。 想いを持っているからこそ、本質的に教育や学びに興味を持っている傾向があるのかもしれない。 そこにどんな落とし穴があるか、改めて考えてみ

          教育や学びへの信念と落とし穴

          受験指導と人材育成の違いをどう捉えたかの変遷

          塾から人材育成の仕事へ移った関係上しばしば次のような質問をいただきます。 ・子どもの学びから大人の学びへ移ってどうですか? ・子どもと大人で教育に違いはありますか? その都度感じていることをお返事してきましたが、考えてみると少しずつ回答内容変わってきているなと思ったので、その変遷を辿ってみることにしました。 いただく質問通り「子どもの学び」「大人の学び」で考えると領域が広くなってしまいそうなので、今回は私が経験してきた「受験指導」「人材育成」という枠組みで考えてみます。

          受験指導と人材育成の違いをどう捉えたかの変遷

          「今の仕事を続ける」という選択を振り返る

          キャリアについて考えた結果として転職を考えるというのはよくあることで。 そうして自分の価値観を見直す中で新たな仕事に出会う…というのが1つのパターンかと思います。 実際、私自身も何度かそういう経験を経て実際に仕事を変えていますし。 ただ、今回の転職に限っては、一度「今の職を続ける」という選択をすることで、仕事についての方向性を捉え直すことができたと感じています。 この記事ではその時のことを振り返ってみます。 転機 今回の転職を簡単にまとめると、企業の人材育成部門→オンライ

          「今の仕事を続ける」という選択を振り返る

          「研修で得たいこと」という問いについて考える

          研修の進行方法に唯一解はないと考えてますが。 手法について「導入時は慎重になった方がいいだろう」と思うものはあります。 特に社内研修については明確な意図を持ってやらないと逆効果になるでしょう。 今回はその1つとして、受講者に対する「研修で得たいこと」という問いについて考えてみます。 「この研修で得たいこと」を書かせる是非 研修冒頭で講師が繰り出す ・皆さんはこの研修で何を得たいですか ・どんなことを持ち帰りたいですか ・あなたはこの研修を通じてどうなりたいですか という問

          「研修で得たいこと」という問いについて考える

          「ながら」の学びについて考える

          学習コンテンツのつくり手として。 隙間時間を利用した学習だけでなく、「ながら」の学びを増やしていけないだろうかと、最近考えています。 「隙間」の学びと「ながら」の学び 個人的に、「隙間」と「ながら」では学び方に次のような違いがあると思っています。 隙間の学びとは、予定と予定の間に少しの時間を確保して学ぶこと。あるいは、ふと空いた時間を利用して学ぶこと。例えば夕食後に15分だけ時間を作って学習に取り組むことや、待ち合わせに早くついた10分を使って学習アプリを立ち上げること

          「ながら」の学びについて考える

          「目標設定」に対するイメージを振り返る

          コーチングはよく目標設定や目標達成の文脈で語られます。 ただ、私自身がコーチングスキル講座を受けた際、明確に目標を持っていたわけではありませんでした。 むしろ目標を設定することへのマイナスイメージが強かったですし。 目標を宣言して突き進んでいく人を自分とは縁遠い人だと思っていたフシがあります。 目標が大事というのはわかっているつもりで、だけど若干の拒否反応というかピンとこない気持ちも抱えながら講座を受けて。 それから学びを続けてみて。 外からわかるくらい劇的に変わったかとい

          「目標設定」に対するイメージを振り返る

          高校時代の学びを振り返る

          今回は、自分の中で印象に残っている学びをつらつらと振り返ってみます。 (単純に、今まで時間をとって考えたことがなかったので)   自分にとっては「学び=高校の授業」 最近まで気づかなかったのですが、学びの原点みたいなものについて考えるときは、だいたい高校時代のことを思い出しています。   鴨長明の物語 最初に思い出すのは、あるとき古典の先生が語った鴨長明のお話。 師の俊恵、そして藤原俊成と定家を絡めた和歌にまつわるあれこれ。それから出家に至るまで。 古典というのがリア

          高校時代の学びを振り返る

          塾業界からの転職を振り返る

          近頃自分の職歴について話をすることがあったので、この場でも改めて振り返ってみようと思います。 こちらの記事でもふれましたが教育業界で生きてゆこうと決めたのはつい最近で。 過去の何回かの転職活動は、「出会った会社がたまたま近しい業界だった」というのが正直なところです。 それでも結果的にこうして教育の仕事を続けられているのは、運がよかったのだと思うし、ご縁に恵まれたのだと感じています。 これまでの全てとなると長くなってしまうので、今回は最初の転職である塾業界からの転職について

          塾業界からの転職を振り返る

          「会社員がコーチングを学ぶ意味」を考える

          前回の記事で「コーチングを学び始めた経緯」を振り返りました。 現在の私は、所属する会社員コーチのコミュニティで「コーチングの学びが職場のこんな場面で役立つ」を改めて定義しようとしています。 今回は、こちらの背景を少し掘り下げてみます。 経営者や管理職じゃなくたってコーチングを学んでいい なぜ「コーチングの学びが職場のこんな場面で役立つ」を改めて定義したいのか。 端的にまとめると、 ・経営者や管理職じゃなくたってコーチングを学んでいいと感じたから というのが大きいです。

          「会社員がコーチングを学ぶ意味」を考える

          「コーチング講座を受けるまで」を振り返る

          私の場合、TCS(トラストコーチングスクール)でコーチングを学んでいます。 今回はコーチング講座を受けてみるまでの経緯を振り返ってみました。 ざっくりした経緯 直接のきっかけは「捉え方の違い」「その違いをコミュニケーションにどう活かすか」に興味を持ったことでした。 関連する出来事はこんな感じです。 1.コーチと出会う 2.別のセミナーで「認知」に興味を持つ 3.コーチングスクールで「捉え方」を学べると知る 最初からコーチングに狙いを定めていたのではなく、同時期に参加し

          「コーチング講座を受けるまで」を振り返る

          「研修の感想をどのように聞くか」を考える

          以前の記事で研修の効果検証について思うことを書きました。 研修効果についてもう少し検討してみたくなったので、今回は研修アンケートの質問項目、特に最後の質問としてよく設定する「研修の感想」について考えてみます。 1.どちらの感想を求めるか 研修受講後に書いてもらうアンケート。 満足度などいくつかの選択式質問を設定し、最後に持ってくる「研修の感想を自由に書いてください」の問いかけ。 前提として、アンケートの提供側は ・研修の時間配分や講師の喋り方など全てひっくるめた含めた

          「研修の感想をどのように聞くか」を考える

          未経験・無関心の相手へ学びを届けるには

          学習教材、研修教材、そして今はeラーニング。 教育・研修コンテンツ制作に携わるにあたり、「どうしたら内容が伝わるだろうか」ということを改めて捉え直そうとしています。 もしかしたら、学びを届けるというその行為自体がお節介なのかもしれないとも思いつつ。 今回は、 自身(教え手側)が、ある知識を伝えようとするときに… ・相手(学び手側)が、その知識にさほど興味を持っていない場合 かつ ・相手(学び手側)が、その知識を使うべき場にまだ遭遇したことがないor遭遇しても気づいていない場

          未経験・無関心の相手へ学びを届けるには