土井直樹

役者とかやってますよ。ここには思い付いたこと書きます。

土井直樹

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最近の記事

小さい頃の日記を今つけてみる

今日は階段から突き落とされた。なんとか踏ん張ってはみたものの9歳の体では耐えきることはできず、10段以上を転げ落ちることになってしまった。流石に痛かった。 まあこうして日記をかけている以上生きてはいるので一安心である。 突き落とした犯人の姿を見ようと転げ落ちてからすぐに頭上を見上げたが、踊り場にはもう誰もおらず、キャハハハという笑い声(2、3人ほど)が遠ざかっていくのを確認できただけであった。人の悪意とは恐ろしいものである。中世の妖精のようだ。子供をさらったりするやつ。

    • 演劇台本「恋する怪獣たち」

      昔書いた台本。供養のためにここに残しておきます。 恋する怪獣たち 登場人物 兄 友人男 ヒロイン 怪しい男 主人公 父親 先生 友人女 犯人 女 ※基本的に舞台上では蝉の鳴き声が聞こえています 暗転中。蝉の鳴き声が聞こえる。明転すると、女が立っている(もしくは女は声のみ)。兄が登場。 兄「や」 女「あ…先輩」 兄「手紙、読んだよ。何かな…?伝えたいことって」 女「あの…ね?えっと…」 兄「うん」 女「は、初めて会ったときから、先輩のこと、かっこいいなっ

      • 「〇〇が好きだけど今は嫌いになった」構文の作り方

        「〇〇が好きだった私が〇〇を嫌いになるまで」みたいや文章、たまに見るよね。でさ、なんか色々見てたら大体みんなおんなじ法則で書いてるのよね。なのでここに作り方を書いておこうと思った。よろしくおねがいします。 1.〇〇が大好きだった。と書く ここでは〇〇を自分が好きだった(過去形なのが重要)こと、何時頃好きになったか、どのくらい好きだったか、そして〇〇の魅力等を書き、自分がそれにどれだけ影響を受けたかを書いておく。落とす前にできるだけ高く上げるのだ。 2.〇〇にどれだけお金

        • 暇なので小さい頃の日記を今つけてみた14回目シャチって食べれるのかな

          今日は赤い羽根募金の日だった。1人50円を寄付すると、赤い羽根がもらえるのだ。赤い羽根には細長い針がついていて、服に刺して固定することができる。 善意の募金とはいえほぼ強制のようなもので、安藤きわ先生からの指導により、僕らのクラスは全員が募金をさせられた。 安藤先生が言った。赤い羽根の針の先に粘土や消しゴムのカスを丸めたものを刺すと、よく飛ぶようになるのだそうだ。危ないから決して人に投げないように。 危ないならそんな方法教えなければいいのに。僕はそう思ったのだが、後ほど

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          暇なので小さい頃の日記を今つけてみた13回目ぇぇぇぇ

          小学校から帰ってくる途中の家に、かわいい犬がいる。いつも舌を出していて笑顔に見える表情、そしてコロコロした体はとてもキュートだ。彼をいつも軽くなでて帰るのが僕の日課である。 今日、彼をなでようとしたら家の人が出てきた。あら、可愛がってもらってるね。と彼に声をかけていた。とても優しそうなお姉さんである。 この子、なんていう名前なんですか?僕は前から気になっていたことを聞いてみた。お姉さんは「チーブ」って言うのよ。と答えてくれた。はて、チーブ、とても珍しい名前である。どのよう

          暇なので小さい頃の日記を今つけてみた13回目ぇぇぇぇ

          暇なので小さい頃の日記を今つけてみた12回目ファイアー

          僕は黒糖ロシアパンが好きだ。黒糖の優しい甘みとフワフワのパン。そしてなにより大きくて食いでがある。パンの中で一番好きだ。万歳。 ということを祖父に語って聞かせてから今日でおよそ一年がたった。近所に住む祖父は毎週のように僕にロシアパンを食べさせてくる。恐らく僕は人類で一番ロシアパンを食べた人間であろう。長さで言うなら2キロメートルは食べている。パンをだ。 何が言いたいかというと、「もうとっくに飽きてるし何なら嫌いなので勘弁してほしい」のだ。黒糖の甘みで胸焼けするし噛みごたえ

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          暇なので小さい頃の日記を今つけてみた11日目だぜ

          今日は学校で、担任の安藤きわ先生から注意をされた。どうも最近帰り道に買い食いをしている生徒がいるとのことである。小学一年生の身分で買い食いできるお小遣いがあるなど、羨ましい限りだ。 そんなことを考えていると安藤きわ先生がこんなことを言い出した。 「いいかお前ら。外の空気は汚れているんだ。そんな外で買い食いをするとどうなるか分かるか?悪いものが溜まって、体が緑色になって死ぬんだ。」 とのことである。なるほど、買い食いというのはかくも恐ろしいものであったのか。僕はしたことが

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          暇なので小さい頃の日記を今つけてみる10

          今日は朝のテレビで「冷凍バナナ」というものの存在を知った。その名の通り、バナナを凍らせて食べるのだそうだ。アイス感覚のバナナ。美味しそうである。 ちょうど家にバナナがあったので、学校へ行く前に冷凍庫へ放り込んでおいた。帰ってくる頃には美味しい冷凍バナナができているはずだと、その時の僕は思っていた。 学校から帰ってきて冷凍庫を開けてその時ようやく気づいたのである。皮ごと凍らせちゃった。むけない。固い。どうしよう。 しょうがないので一旦冷蔵庫へ戻し、解凍することにした。結果

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          最近、掛け布団の中に入るのがマイブームである。 家に誰もいない時間に掛け布団のファスナーを開けて中に入り、じっとしているのだ。なんというか、ひどく落ち着くというか、小さい頃の何かを思い出しそうになる。そこに更に普段は行儀が悪くてできない行為をしているという背徳感が加わって、実に楽しい遊びなのだ。 今日も家に帰るとまだ誰もいなかったので、これはチャンスであると思って自分の部屋の掛け布団のファスナーを開けた。 中に兄が入っていたので、すぐにファスナーを閉めた。 同時期に同

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          部活から帰ってくると家には誰もいなかった。毎週火曜日は母とはママさんバレーに行くので21時まで帰ってこない。父は仕事、兄はまだ部活であろう。 つまり毎週火曜日は行儀を悪くしてもいい日なのである。テレビを見ながらご飯を食べたっていい。ウキウキである。 今日の晩御飯は牛丼だと母は言っていたので、昨日のドラマで見たガツガツと食べるのをやってみよう。母がいれば叩かれてしまうが、今家には僕しかいないのだ。この自由を享受しない手はない。そんなことを考えながら炊飯器を開けた。米がなかっ

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          今日は父と釣りに行った。人生で初めての釣りである。父は自分の趣味に息子を連れてこられて実に嬉しそうであったが、僕は全く手応えの無い竿に1時間ほどで辟易してしまった。 しかし、お弁当として持ってきたカップヌードルとおにぎりが今まで食べたことがないくらい美味しかった。なんの変哲もない食べ物なのに、不思議なものである。 ご飯を食べた後、ついに僕の竿に当たりがあった。なるほど、竿一本を介して魚の力強さが伝わってくる。小学生の僕ではとてもリールを巻けない。父が僕の後ろから手を回して

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          我が家は、サラダを食べるときはゴマドレッシング派である。しかし母が気まぐれに違うものを買ってくるときがある。変わり映えのない日常へのスパイスなのかもしれない。 今日の母はドレッシングの気分ではなかったのだろう。コールスローを買ってきていた。しかしドレッシングもまだ余っていたので食事の際に好きな方を選べることになった。選べるサラダ。めちゃくちゃテンション上がるやんけ。 直樹はどっちにするの?と言われたので僕は迷わず「コールスロー!」と答えた。コールスローは今まで食べたことが

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          今日は父が日曜大工をしていた。ちょっとした小物を置く台を作るのだそうだ。興味が無かったのでゲームをしていると、父の悲鳴が聞こえた。 どうしたのかと思い見に行くと、父の左手の親指、人差し指、中指がピッタリとくっついていた。瞬間接着剤でくっつけてしまったらしい。そうはならないだろ。どういう挙動をしたんだ。 父は子供の僕の目から見てもかなり慌てていたが、僕の手前見栄も張りたかったのだろう。 「こんなのはな、刃物でうまくやれば剥がせるんだよ」 と言いながらカッターの刃を引き出

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          母が「アシタバ」という野菜を買ってきた。生まれて始めて耳にする名前である。もののけ姫に出てきそうだ。 「栄養があるらしいの!おいしいらしいの!ナムルにするといいらしいの!」 全てが「らしい」で表現された曖昧な言葉を聞くあたり、母も初めて食べるのだろう。僕はナムルというのが何か知らないが、母がニコニコしているので美味しいものなのだろうと思い、楽しみに待っていた。 そしていざ夕飯、アシタバのナムルの実食である。母はまだニコニコしていた。母が笑顔だと僕も嬉しい。ニコニコしなが

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          学校から帰ってくると母が嫌に上機嫌であった。理由を聞くと、圧力鍋を買ったのだという。これで料理の時短ができる。嬉しいと言いながら、おでんの具を鍋へと入れていた。 30分でできちゃうの!そう言って鍋に火をつけた5分後、台所から「ドン!ドン!パァン!」という爆音が聞こえた。 どうやら母は鍋に水を入れ忘れたらしい、膨大な圧力を直に受けた卵、はんぺん、ちくわが鍋内で爆発していた。 特にちくわは原型を留めない状態で鍋に張り付いており、こすっても落ちない。腹がたったのでたわしでこす

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          今日の道徳の授業は「給食のおばちゃんたちにお手紙を書く」だった。いつも美味しい給食を作ってくれるおばちゃんたちである。感謝の気持ちは当然持っている。心を込めて書こうと意気込んだ。 「どいなおきです。いつもおいしいきゅう食をありがとうございます。とてもおいしいです。これからも元気でおいしいきゅう食をつくってください。ありがとうございます」 中々気持ちをこめた文章が書けたと思い提出したが、担任の安藤きわ先生からは 「給食を作ってください?何を命令してるんだお前は。最低だな。

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