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暇なので小さい頃の日記を今つけてみた14回目シャチって食べれるのかな

今日は赤い羽根募金の日だった。1人50円を寄付すると、赤い羽根がもらえるのだ。赤い羽根には細長い針がついていて、服に刺して固定することができる。

善意の募金とはいえほぼ強制のようなもので、安藤きわ先生からの指導により、僕らのクラスは全員が募金をさせられた。

安藤先生が言った。赤い羽根の針の先に粘土や消しゴムのカスを丸めたものを刺すと、よく飛ぶようになるのだそうだ。危ないから決して人に投げないように。

危ないならそんな方法教えなければいいのに。僕はそう思ったのだが、後ほど理由が判明した。クラスのいじめっ子たちが僕に向かって針を投げつけてきたのだ。授業中に後ろから刺される赤い羽根はかなり痛い。僕は安藤先生に報告した。先生、皆が赤い羽根を投げてきます。痛いです。先生は

「土井くん、遊ぶのはやめなさい。危ないから止めろと言ったのに、聞いてなかったの?」

と言って僕のもみあげを思いっきり引っ張った。皆笑った。皆は怒られなかった。先生も笑っていた。確かに見た。笑っていた。

家に帰ってから、母に赤い羽根を見せた。偉いね。と褒められた。意地でも涙は見せなかった。赤い羽根なんか大嫌いだ。


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