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楽観主義と現実主義:ビジネスと人生における適切な捉え方 - メンターの「あんちょこ」シリーズ # 15

ダイアリー式メンター Hara が主にメンタリングにまつわる話題をあれこれときどき発信するシリーズ。人を元気づける ”応援団・チアリーダー” へ応援メッセージ。今回は楽観主義と現実主義とのバランスについて。

ポジティブ心理学に基づいた本記事では「ケ・セラ・セラ」や「No Rain, No Rainbow」のような人々が日常的に用いる表現を通じて、楽観主義と現実主義の適切なバランスとその適用方法について考えます。具体的な事例から、楽観主義と現実主義がどのように働き、職種によってその適切な捉え方がどのように異なるかを探ります。


楽観主義と現実主義:ビジネスと人生における適切な捉え方



自分に合った楽観主義と現実主義のバランス


ビジネスや人生において、心の持ち方や捉え方が重要であることは広く認識されています。特にポジティブ心理学では、楽観主義と現実主義の違いやその効果に焦点を当てています。

本記事では楽観主義と現実主義の適切な捉え方を探るため、マーティン・セリグマン博士(Martin Seligman)の「学習された無力感」と「アルバート・バンデュラ博士(Albert Bandura)の自己効力感」といった理論に基づいて、具体的な例を交えながら解説していきます。
 


楽観主義の捉え方の例


「ケ・セラ・セラ」に見る楽観主義




 
「ケ・セラ・セラ ♫」(Whatever will be, will be)は、楽観主義の捉え方を示す好例です。和訳すると「気にしてもしょうがない。なるようになる」という楽観的な捉え方と、「どうすることもできる。どんなふうにも」という積極的な捉え方の両方が考えられます。

セリグマン博士の「学習された無力感」によれば、否定的な出来事に対する捉え方が慢性的に悪化すると、抑うつのリスクが高まります。逆に、楽観的な捉え方を学ぶことでストレス耐性や幸福感を高めることができます。
 


📝 マーティン・セリグマン博士の「学習された無力感」の理論は否定的な状況に対する反応としての悲観的思考パターンを説明しています。

しかし、セリグマン博士の後の研究で、この思考パターンを逆転させ、楽観的な見方を学ぶことで人々がよりポジティブに、そして有効に困難に対処できると発見しました。これは"学習された楽観"とも呼ばれ、困難な状況を一時的かつ特定のものと見なすことを学ぶプロセスです。



ハワイのことわざ「No Rain, No Rainbow」の捉え方


No Rain, No Rainbow 訳: 雨が降らなければ、虹は出ない   photo: North Shore Oahu Hawaii


 
ハワイの有名なことわざ「No Rain, No Rainbow」は、困難な状況が一時的であると捉え、やがて良いことが待っているという楽観的な捉え方を示しています。

一方、イギリスでは「今一生懸命に努力すれば、その先によいことがある」という現実主義的な捉え方が一般的です。アルバート・バンデュラ博士の自己効力感の理論は、現実主義的な捉え方が自己効力感を高め、目標達成に向けた行動を促すことを示しています。
 

状況や仕事によって最適な捉え方が変わる


職種によって、楽観主義と現実主義の適切な捉え方が変わります。例えば、警察官や消防士、医師は、現実主義的な捉え方が求められることが多いです。これらの職種では、緊急事態に対処する際に冷静で現実的な判断が不可欠であるためです。

営業職などのビジネスパーソンには楽観主義的な捉え方が効果的であることが多い。楽観主義的な捉え方はストレス耐性やチームワークの向上に役立ち、クライアントとの関係構築にも寄与します。

会計士のような職種では、現実主義的な視点が重要となります。会計士は数値や事実に基づく精密な分析を行うため、現実を直視し、客観的な判断を下すことが求められます。
 

柔軟性と使い分けが求められる


 一般的に、ビジネスや人生において柔軟性と使い分けが求められます。楽観主義と現実主義を組み合わせることで、状況に応じた最適な対応が可能となります。例えば、チームでのプロジェクトでは、楽観主義的な捉え方がチームの士気を高める一方、現実主義的な捉え方がリスク管理や問題解決に役立ちます。
 
個人の性格や価値観によっても、楽観主義と現実主義のバランスが変わります。自分自身をよく理解し自分に合った捉え方を模索することも重要。

たとえば、自然に楽観的な人は、現実主義的な捉え方を意識的に取り入れることで、バランスの良い心持ちが実現できます。逆に、現実主義に偏りがちな人は、楽観主義的な捉え方を練習することで、ストレスやプレッシャーに対処しやすくなります。 


📝「オプティミストはなぜ成功するか」でマーティン・セリグマン博士は楽観主義と悲観主義のバランスについて言及していますが、本記事では現実主義と楽観主義のバランスを強調しています。

その理由は、日常生活やビジネス環境で最も有用であると考えられる視点が常に楽観的か悲観的であるとは限らないからです。状況によっては、現実を直視し、冷静な判断を下すことが求められることがあります。この視点を現実主義と表現し、それが楽観主義とどのように結びつくかを探っています。



楽観主義と現実主義のバランスについてのメンタリング



メンターは楽観主義と現実主義のバランスを理解し、それを適切に活用する方法を指導することで、極端な楽観主義や過度な現実主義からくる問題を避けるのに役立つことがあります。メンターは適応的な思考スキルを強化するための支援を提供し新たな視点や解決策を見つける手助けをします


ポジティブ心理学に基づく楽観主義と現実主義の捉え方はビジネスや人生において重要な役割を果たします。職種や状況、個人の性格や価値観によって適切な捉え方が異なるため、柔軟性と使い分けが求められます。

マーティン・セリグマン博士の「学習された無力感」とアルバート・バンデュラ博士の「自己効力感」の理論を参考にしながら、自分に合った楽観主義と現実主義のバランスを見つけることで、より充実したビジネスや人生を送ることができるでしょう。



いかがでしたか?

次回もお楽しみに!(何かヒントやきっかけになればうれしいです)

with all of my thanks and friendship💛



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