- 運営しているクリエイター
2020年2月の記事一覧
【コラム】医療者に性・セックス・性生活に関する相談をするときの心得
※今からお伝えすることは私(看護師)の経験からの一意見です。
「医療者に性に関する相談をするときの心得」とえらそうな題名をつけてしまいましたが、ラフに、でもお時間あるときにぜひ一読していただければ嬉しいな思います。
本来ならば患者さんが医療者に対して「これって聞いてもいいのかな」と遠慮することは、できれば避けなくてはなりません。
しかし「忙しそうだな…」とか「なんだか威圧的!」とか「このタイ
5-2:安楽死に対峙する、緩和ケアへの信頼と不信~幡野広志と会う(中編)
(前編から続く)
幡野広志と吉田ユカ
「吉田ユカさんとは、お会いになったんですよね」
どうでした、印象は。と、聞いたところで幡野は、
「ええ、お綺麗な方ですよね」
と屈託なく笑う。こういうことを言ってもまったく嫌らしくないところが幡野の、人としての魅力なんだろう。
「ユカさんががんになって、僕のことを知って、どうしても会いたいって話だったんだけど、それだけでは会えませんからね。そしたら、撮
望まない延命と結婚式の狭間で
新型コロナウィルス感染症の影響で、3月末までに予定されていた学会、セミナーなどが、次々と中止、延期になっていきます。
対応にバタバタしつつも、遠方に出かけることが無くなり、心身は少し楽である日々です。
3月にNPOとして設立から丸5年を迎える希望の会。
この時間は、初心、今までの日々、そして、これからをみつめる機会なのだと思います。
【結婚式を楽しみにしていた人】希望の会の会員で、4年前の
望まない延命をさせる家族に罰則をへの危惧
SNS上で『本人の希望ではない延命をさせる家族』という言葉を目にして
胸が塞がる想いがしました。
以前、テレビの特集でも、家族が過剰な延命を申し出ているというような内容に取れるものがあり、その時も同じ不安を感じました。
罰則を決めれば解決するという意見を目にしました。
虐待、犯罪という言葉…
確かに、本人が望まないことをするべきじゃないし、本人の人生です。
ただ、家族も衝撃を受けて混乱
5-1:安楽死に対峙する、緩和ケアへの信頼と不信~幡野広志と会う(前編)
「幡野さんの病状は最近どうなのですか?」
今日もある人から尋ねられた。
「幡野さんはいまどうしていますか?」と聞かれることもある。知っているはずがない。だから僕は、彼の担当医じゃないんだっつーの……。と思いながらスマホのカレンダーを繰ると、最後に会ったのは2か月前。そしてさらにその2か月前にも会っている。そして今月はもう3回も会う予定が入っている。
なんだ、たしかに外来の患者さんと同じくら
4:スイスに行けない
宿題になっていた、吉田ユカの病名「複雑性PTSD」。初診の時に紹介状に書かれていたものの、どんな症状や病態なのかわからなかったのだった。PTSDなら知っている。日本語では「心的外傷後ストレス障害」と呼ばれ、1995年に発生した神戸の大震災のあとに大きな問題となったものだ。その定義は、国際疾病分類であるICD‐11によると
非常に脅迫的または恐ろしいイベントの暴露後に発症する可能性のある精神的障