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長編自己啓発ギャグ小説

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】16

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

翌日の朝。
『起きなさい、ボケ』
いつものように目覚まし時計が起床セット時刻を告げる。

なかなか起きない雄平には程よい響きだ。
『さっさと起きろや!こら』

今日は昨日の思いがけない出来事もあり、疲れは極端に激しかった。

数分が経過した。
『起きろ言うとるやないかい、おどりゃ~』
目覚まし時計とは思えぬ迫力を感じるのはやはり、音声に

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】15

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

ライブが終わり、バーをあとにする。
後日、柴田から連絡が入ることになっている。

雪が激しく降り始めた。
交通規制が次々と発表され、街中や駅などの電光掲示板に速報として流される。

電車の運行が停止になるまでに早く帰ろう。
雄平と由里は駅近郊のコンビニ前で柴田に別れを告げた。

いつのまにだろうか!
先ほどまでライブの最中にいた林がコン

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】13

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

林のライブもあと一曲を残すばかりとなった。
林はマイクを握りしめ、面前に向かって話し始めた。

『皆さん、今日は感謝します。本当に有り難う御座います。俺は歌が大好きです。音楽をやり始めた切っ掛けは学生時代にバンド活動しようって友達から誘いを受けたことからでした。その頃はギターを担当してました。今でもギターにはこだわりを持っています。今日

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】11

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

数日後。
林の単独ライブ当日の日が訪れた。

『起きなさい、ボケ』
いつものように目覚まし時計から音声が呼び掛ける。

次第に大きくなり、やがては口調が完全にヤクザ者だった。
『こら、起きんかい。起きさらせ!おんどりゃ~』

うとうとしながら目を覚ます。
と同時に由里からのコール音がけたたましく鳴り響いた。

雄平は携帯電話を手に取って

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】10

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

チューナーを取り出して六本の弦の音合わせを始める。

ギターの音色が美しく公園内に響く。
ピックを持つ指先がいつもより熱い。

『柴田さん、俺、俺、肝心なことを教えられたよ』
その言葉を聴いて二人は吃驚した。

思わず顔を見合わせた。
じっと見つめ合った。

『由里・・・』
『サマンサちゃん』

雄平はいきり立った。
『待て待ておまえら

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夢を叶えた五人のサムライ成功小説【川端雄平編】9

この作品は過去に書き上げた長編自己啓発成功ギャグ小説です。

数日後。
雄平は自室のベッドで眠りこけていた。
ようやく起き出して一階へ行き、顔を洗った。

母のおはようの声が耳に優しい。

『母さん。俺、この前に由里たちとバーで歌を聴いて以来、記憶がないというか、思い出せないんだよ』
『バーで倒れてから病院に運ばれて、三日間の点滴を受けて昨日に帰宅したのよ。私と話したことも覚えてないの?』

雄平

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