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福祉の未来へつづく

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介護や福祉のこと、制度や仕事のこと、高齢者のことなど現場のケアマネージャーが発信しています。
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#ケアマネ

ちーがーうーだろー特定事業所加算

ちーがーうーだろー特定事業所加算

自宅で家族がひとりで要介護5の方を介護されている。

「要介護5」という認定は、本人は食事も排泄も自分ではなにも出来ない、という介護量の最高レベルを示す。

介護保険制度をつかって、限度(使える限度がある!)ギリギリまでサービスを利用して、やっと、生活が成り立っている。

十数年の長きにわたり、自宅での介護を続けておられる。

そういう家庭にも、へんな介護制度変革が横槍を入れるのである。

どんど

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うばすてやま

うばすてやま

姥捨て山とは「年寄りは智恵がある」という民話である。

智恵を授けてくれたおばあちゃん達の事が、私はいつも忘れられないので、ここいらで記録して、もう脳内の奥深くに眠っていただこうと思う。

認知症のじゅんこさんは博識で温和な大正8年生まれのクリスチャン。「上靴はかんと裸足で来た」と言うと「裸足じゃなくて、素足」と靴下を履いている私の足を見ていう。
また、雑巾絞りの手元をいつも逆手と順手で内側に絞る

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水を思うと、壮大な気持ちでお風呂に浸かれる話

水を思うと、壮大な気持ちでお風呂に浸かれる話

介護施設で働いているときに、上品な老婦人が浴場のお湯に浸かったとたん、恍惚とした表情で「はあ……ありがたい…!」と、心からお湯の有り難みを誰に言うともなく、しかし毎回毎回言うのを目にしていた。

それから十数年、私も同じようにお湯に浸かって「最高」と思うようになった。

大正8年生まれの婦人の気持ちとは、意味合いが違うかも知れないが、当たり前に使える「水」の凄さを伝えたい。

お風呂で使うお水は、

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自己開示の階段をのぼるはじまり

自己開示の階段をのぼるはじまり

2020年は早春から新型肺炎の流行で、死生観や社会で生きることの見直しをされる人が、多くおられるのではないかと思います。

私はもともと介護の仕事に携わっているので、死生観は強く持っています。病気の流行の時期と、自社のホームページを作成した事とタイミングが被り、この頭の中に詰まっていることをさらに外へ出してみようと思いました。

”頭に詰まっていること”というのは、仕事のみならず自分も生きていくこ

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