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玄奘西へ行く18

「だから余が言ったのだ!」 悟空は如意棒で屋根を打ち抜くと玄奘を抱き抱え如意棒で空高く登った。 悟浄も慌てて如意棒をよじ登る。 「あの住職、頭をかち割ってやろう。」 いやいや、いくらなんでもそれはいけません! まだ貸賃もらってな… 棒の上で一晩を明かした一行は次の日の朝燃え尽きた屋敷に降り立った。 袈裟と共にご満悦で過ごした住職のもとに若い僧侶たちが駆け込んだ。 「和尚様!」 「どうした?天竺御一行は成仏されたかえ?」 それが!! 住職が若い僧侶に抱えられ黒焦げの屋敷に向かう

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    • 玄奘西へ行く17

      西遊記初期に登場する妖怪が色分けされているのだがこれを指摘している研究書は無い。 黒風怪 黄風怪 白骨夫人  青獅王 紅孩児 と見事に五行思想の水→黒、土→黄色、白→金、青→木、赤→火に対応している。因みに悟空→赤、八戒→黒、悟浄→青、馬→白、玄奘→黄で塗り分けられた西遊記は多い。 研究書によると、いろいろこじつけがされていてめんどくさいのだがこの五匹の妖怪について五行思想との関係が語られているのを知らない。 確かにそれぞれのエピソードで火水木金土と関係しているのは紅孩児の火

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      • 玄奘西へ行く16

        豚小屋で母豚の腹を蹴破り誕生したなんとも奇なる妖怪猪八戒。その後どんな生き様だったのだろうか?成長物語の記録は無いので想像するしかない。 腹から飛び出した時から大人なのだろうか?腹から出たあと周りの豚を全て叩き殺したと言うから赤ん坊ではあるまい。少年の姿で生まれてきたのかもしれない。 赤ん坊で生まれ数分のうちに少年の姿に成長した。事にしよう。 村では大騒ぎになる。なにしろ体は少年だが顔は黒豚だ。気味が悪い。 妖怪だ殺せ!村人は鍬や鎌を手に八戒を追い詰める。 命からがら逃げ出す

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        • 玄奘西へ行く15

          西遊記の問題点に主人公として悟空が活躍しすぎるという点がある。 歴代の講談師により語られているうちに人気のあるキャラの活躍が増えていくのは仕方のない事であろうがおかげで玄奘はすぐ弱音を吐き弟子を叱り妖怪に騙されると言うある意味トラブルメーカーの役に貶められているし、八戒は悟空にいじめられ、悟浄に至ってはもはやいる意味がないくらい何もしない。 これではせっかく奇抜なキャラクター等を集めているのにいかにも勿体無いので悟空の活躍を三人の弟子に分配してしまいたい。 まず道中トラブルを

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          「だから余が言ったのだ!」 悟空は如意棒で屋根を打ち抜くと玄奘を抱き抱え如意棒で空高く登った。 悟浄も慌てて如意棒をよじ登る。 「あの住職、頭をかち割ってやろう。」 いやいや、いくらなんでもそれはいけません! まだ貸賃もらってな… 棒の上で一晩を明かした一行は次の日の朝燃え尽きた屋敷に降り立った。 袈裟と共にご満悦で過ごした住職のもとに若い僧侶たちが駆け込んだ。 「和尚様!」 「どうした?天竺御一行は成仏されたかえ?」 それが!! 住職が若い僧侶に抱えられ黒焦げの屋敷に向かう

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          西遊記初期に登場する妖怪が色分けされているのだがこれを指摘している研究書は無い。 黒風怪 黄風怪 白骨夫人  青獅王 紅孩児 と見事に五行思想の水→黒、土→黄色、白→金、青→木、赤→火に対応している。因みに悟空→赤、八戒→黒、悟浄→青、馬→白、玄奘→黄で塗り分けられた西遊記は多い。 研究書によると、いろいろこじつけがされていてめんどくさいのだがこの五匹の妖怪について五行思想との関係が語られているのを知らない。 確かにそれぞれのエピソードで火水木金土と関係しているのは紅孩児の火

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          豚小屋で母豚の腹を蹴破り誕生したなんとも奇なる妖怪猪八戒。その後どんな生き様だったのだろうか?成長物語の記録は無いので想像するしかない。 腹から飛び出した時から大人なのだろうか?腹から出たあと周りの豚を全て叩き殺したと言うから赤ん坊ではあるまい。少年の姿で生まれてきたのかもしれない。 赤ん坊で生まれ数分のうちに少年の姿に成長した。事にしよう。 村では大騒ぎになる。なにしろ体は少年だが顔は黒豚だ。気味が悪い。 妖怪だ殺せ!村人は鍬や鎌を手に八戒を追い詰める。 命からがら逃げ出す

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          西遊記の問題点に主人公として悟空が活躍しすぎるという点がある。 歴代の講談師により語られているうちに人気のあるキャラの活躍が増えていくのは仕方のない事であろうがおかげで玄奘はすぐ弱音を吐き弟子を叱り妖怪に騙されると言うある意味トラブルメーカーの役に貶められているし、八戒は悟空にいじめられ、悟浄に至ってはもはやいる意味がないくらい何もしない。 これではせっかく奇抜なキャラクター等を集めているのにいかにも勿体無いので悟空の活躍を三人の弟子に分配してしまいたい。 まず道中トラブルを

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          玄奘西へ行く14

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          悟空が糞尿を浴びたのには理由がある。 五百年前、天界を荒らし天兵の追っ手がかかった時のことだ。金で雇っていた人間の子分たちも死ぬか逃げるかで皆消え失せ、悟空は一人世界中を逃げ回っていた。 彼は実を言うと戦闘が得意なわけではない。誰かに武術を習ったことはないし身体も虎や獅子の妖怪のように頼もしいわけでもなかった。それでも彼が地上天上を問わず好き放題暴れられたのは天性の動物的勘と竜宮より盗んできた如意金箍棒(これの威力は凄まじい、後述する。つもり…)、そして仙人の須菩提祖師より

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          玄奘西へ行く13

          「ゲスト、ディスカウント!」に参加すると最後まで読めます

          中国の歴史は北方騎馬民族と南方農耕漢民族の争いの歴史だ。と思う。ざっとかじった程度で後は適当に創作する事にしたのであんまり本気で読まないで欲しい。が、本当だったように書く。 簡単に言うと地球が寒冷期に入ると北方民族が南下してきてイザコザが起きるのだ。有名どころは元、最後の王朝清などが北方民族の作った国家である。唐も北方民族の支配との説がある。 よほど残虐な虐殺をしたか?その後の報復を恐れてか?罪悪感にかられたか?北方民族が主に不殺生哀れみ主義の仏教を中国大陸に広めたようである

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          玄奘西へ行く13

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          玄奘西へ行く14

          悟空が糞尿を浴びたのには理由がある。 五百年前、天界を荒らし天兵の追っ手がかかった時のことだ。金で雇っていた人間の子分たちも死ぬか逃げるかで皆消え失せ、悟空は一人世界中を逃げ回っていた。 彼は実を言うと戦闘が得意なわけではない。誰かに武術を習ったことはないし身体も虎や獅子の妖怪のように頼もしいわけでもなかった。それでも彼が地上天上を問わず好き放題暴れられたのは天性の動物的勘と竜宮より盗んできた如意金箍棒(これの威力は凄まじい、後述する。つもり…)、そして仙人の須菩提祖師より

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          中国の歴史は北方騎馬民族と南方農耕漢民族の争いの歴史だ。と思う。ざっとかじった程度で後は適当に創作する事にしたのであんまり本気で読まないで欲しい。が、本当だったように書く。 簡単に言うと地球が寒冷期に入ると北方民族が南下してきてイザコザが起きるのだ。有名どころは元、最後の王朝清などが北方民族の作った国家である。唐も北方民族の支配との説がある。 よほど残虐な虐殺をしたか?その後の報復を恐れてか?罪悪感にかられたか?北方民族が主に不殺生哀れみ主義の仏教を中国大陸に広めたようである

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          玄奘西へ行く12

          猪八戒は西遊記では元々は黒豚の妖怪で現代あるようなピンクのデブ豚ではない。経緯は、天蓬元帥と言う神が天女の催す桃園の会で泥酔してセクハラ、その罰で人間界に堕とされた。はずが、手違いで黒豚の胎内に入ってしまった。母豚の腹を裂き現世に現れた黒豚の妖怪は小屋にいた全ての仲間の黒豚を殺すとそのまま遁走した。その後は巷で人肉を食らう妖怪として恐れられるようになる。 あ、西遊記の最終的脅し文句は殆どが人食い、人肉、の類だ。日本では中々触れたくないジャンルの話題だが西遊記では悪食のレベルの

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          玄奘西へ行く11

          史実の玄奘は何故この困難な旅に出たのだろう?足掛け16年西国を放浪して経典を唐に持ち帰る。並大抵の精神力ではない。何故彼はそこまで仏教に魅了されたのか? 日本の仏教僧の有名人、空海と最澄をご存知だろうか?遣唐使として共に804年唐に渡り最澄わずか1年足らずで帰国、空海も2年で帰国している。インドまで行かないんだ?とワシは思う。因みに同時期に唐に渡った霊仙と言う僧は長安でサンスクリット語を学び日本人唯一の三蔵となり二度と日本の地を踏むことはなかった。時の皇帝が彼の事を手放さなか

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          玄奘西へ行く10

          沙悟浄は山崎努さんの念仏の鉄を想定しているのだが、三船敏郎さんの三十郎でも良い気がしてきた。ただしあそこまでは強くない。が頭は切れるタイプ。そうなると猪八戒は加藤大介さんになってきてじゃあ孫悟空は誰ぞ?となるとそうは言ってもやはり孫悟空はスティーブマックイーンさんだ。ワシのイメージする悟空はよくあるおしゃべりでガラの悪い兄貴肌のタイプと違う。猿なので喋りがカタコトで得意ではないのだ。言葉数少なく口より早く手が出るタイプ、まさにスティーブマックイーンさん!顔も猿っぽい。金髪だし

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          玄奘西へ行く10

          玄奘西へ行く9

          世界の果てまで行ったはずがそこは釈迦の掌の中だったと言う奇想天外なくだりが大好きだ。どうせ嘘をつくならこれくらいが愉快である。とにかく中国人のつく嘘はスケールがでかい。十万八里を一っ飛びだとか、白髪三千丈だとか、中国三千年の歴史だとか、まあ歴史は多分本当にそうだからいいとして適当にでかい数字を当てはめる傾向がある。日本も百万馬力だとか訳のわからない表現があるが、あ、馬力って単位凄いですよね?馬によって能力違うのに百万倍もしたらとてつもない誤差が… まあとにかく中国人の奇想のス

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          玄奘西へ行く9

          玄奘西へ行く8

          五百年前 顕聖二郎真君と観世音菩薩の二人の天界のエージェントの働きによって捕えられた猴王は即刻死刑の判決を受けその日のうちに八つ裂きにされた。が、すでに不老長寿の身体となっていた猴王の身体を破壊することは出来なかった。いくら引き裂いても叩き砕いても瞬く間に再生してしまうのである。 九千年に一度なる実を食せばその寿命は世界の終わりと等しくなるとされる蟠桃の実、千二百本分を一日で全て平らげ、その足で神々の肉体補完用のこれまた不老長寿の秘薬、金丹、神々全員分をこれまた一度に平らげて

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          玄奘西へ行く8

          玄奘西へ行く7

          西遊記のメンバーは玄奘、孫悟空、猪八戒、沙悟浄と西海龍王の息子の化身の白馬の五人組でこれはおそらく五行思想に基づいたものである。五色に分けられている場合が多く、白馬白、玄奘黄、悟空赤、八戒黒、悟浄青という場合が多い。白馬は乗り物としての役目以外殆ど活躍はしない。 五行山の悟空の封印を解いたあと悟空に筋斗雲に乗って天竺まで一っ飛びだ!と提案された時玄奘は自分の足で天竺まで辿り着いてこそありがたいお経も手に入るというものだと悟空を諭すが、雲に乗るのと馬に乗るのと違いがあるだろうか

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          玄奘西へ行く6

          西遊記では虎の扱いが悪い。よほど嫌われているのだろう。あんなのに森の中をうろうろされていたら確かに居心地は良く無い。因みに龍の扱いもすこぶる悪い。神格ゆえ殺される事は滅多に無いが悟空に宝を盗まれたり、ヘマして死刑になりかけたり、とにかく威厳がない。どちらも人間に勝った能力を持った存在で日本人はそういうものは大概尊敬しちゃって誤魔化すものなのだけど、どうやら中国人と言うのは人間至上主義なのであろう、西遊記の虎も龍もはっきり言って情けない。 物語初期ではやられ役で虎が何回が登場す

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          玄奘西へ行く5

          原作で玄奘が最初に出会う妖怪は孫悟空だが順番を変える。西遊記は明の時代に完成したと伝わるがその原型は唐代に既に姿を見せていて最初に玄奘の旅を助けるのは沙悟浄なのである。タクラマカン砂漠を渡る玄奘が水不足に悩んでいた時突然現れた巨人がオアシスの場所に導いたと言う。深沙大将と呼ばれる観世音菩薩の化身だ。それが時代と共に沙悟浄に進化したと考えられる。沙悟浄は水の妖怪とされていて日本では河童の姿に描かれるが、これは沙悟浄が棲む流沙河を河と勘違いたためだと考えられている。 流沙河は砂漠

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          玄奘西へ行く4

          何故ポーサは自分の姿が見えたと言うだけで僧でない玄奘に天竺行きを頼んだか?玄奘が金蝉子の生まれ変わりであることを見抜いたからかもしれない。金蝉子は遥か昔釈迦牟尼の説法中に居眠りをしていたため下界に修行に出された。その後その消息はわからないが成仏してこないところを見ると修行はうまくいっていないに違いない。唐僧肉にされて九回ほど転生していると言う噂もある。唐僧肉(タンスンロウ)とはその字の通り唐の坊さんの肉である。これは戒律を守った僧、とりわけ童貞であることが重要視されるがその肉

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          玄奘西へ行く3

          日中どちらのドラマでも観世音菩薩は女性が演じている。どうやらインドでは男性であったものが中国で女性化されたらしい。その後の明の時代に道教の神として取り込まれた。玄奘が活躍した唐代ではまだ純粋な仏教神と言って良い。この話ではポーサは釈迦のエージェントと言う設定だ。天界との駆け引きは全てポーサが行った。また現世にもよく現れ人々を啓蒙した。 西遊記ではやたらと登場して玄奘一行の手助けをする。初めてのお使いでやたらと子供の手助けをしてしまう親のようだ。またやたらと試練を与える。何某か

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