玄奘西へ行く10

沙悟浄は山崎努さんの念仏の鉄を想定しているのだが、三船敏郎さんの三十郎でも良い気がしてきた。ただしあそこまでは強くない。が頭は切れるタイプ。そうなると猪八戒は加藤大介さんになってきてじゃあ孫悟空は誰ぞ?となるとそうは言ってもやはり孫悟空はスティーブマックイーンさんだ。ワシのイメージする悟空はよくあるおしゃべりでガラの悪い兄貴肌のタイプと違う。猿なので喋りがカタコトで得意ではないのだ。言葉数少なく口より早く手が出るタイプ、まさにスティーブマックイーンさん!顔も猿っぽい。金髪だし。
日本人でスティーブマックイーンさんのような寡黙でチャーミングで犯罪者が似合う俳優といえば高倉健さんなのだが健さんは孫悟空とはちょっと違う。自分不器用ですから、って所と義に厚そうな所が違う。この猿は天才的直感力だけで世の中を渡ってきた。武術も仙術も誰からも習っていない、見様見真似、いや猿真似と勘で覚えたのである。
三人が決まるとじゃあ玄奘は誰だ?黒澤明監督流れだと志村喬さん!んーちょっとあじがありすぎなので、伊藤雄之助さんがいいかもしれない。伊藤雄之助さんは椿三十郎で家老をやっていた人で嶋田久作さん以前の元祖顎長俳優である。とぼけた感じがとても良い。
元々玄奘は渥美清さんという線で考えていた。寅さんが二日酔いの住職の代わりに檀家の家に行って法事を済ましてしまう話がとても面白くそこからイメージした。玄奘も何かの手違いで長安でぶらぶらしていたフーテンが天竺までお経をとりに行かないといけない羽目になる。元々坊さんでもなんでもないわけだから道中さまざまなトラブルに巻き込まれてもなんの不思議もない。しかし寅さんだとちとトラブルが過ぎる…あ、吉岡秀隆さんがいい!
寅さんの甥っ子だし。絶妙にいい加減だし。よしこれからは吉岡秀隆さんをイメージして書いていこう。沙悟浄は強くない三十郎、だとすると三船敏郎さんでなくてやはり山崎努さんでもいい感じがするのでトルコ系アジア人な感じの山崎努さん。
吉岡秀隆さんと山崎努さんが山賊数人と虎の化け物に囲まれているところを想像してほしい。

ここから先は

1,247字
この記事のみ ¥ 150

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?