文学の森殺人事件 最終話
「私が主犯格だと?」三木剛は訊ねた。
「いいえ、三木さんは主犯格ではありません」
「立壁由紀さんに泥を被らせ、犯人に仕立て上げたあの人物が主犯格です」
「いい加減勿体ぶらずに言えよ!」と長田春彦は言った。
「では、言いましょう――共犯者とはここにいる全員です。ここにいる全員が二階堂ゆみを殺害するために集結した犯人です。私はアリバイがないのは恩田さんだけだと思っていました。しかし、よく考えてみると、全員のアリバイが虚構であることは直ぐに見破れなければいけなかった。私がまんまと騙