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#小説

【短編小説】学校に行かなかった日の話

学校までの道のりを重たい足を引き摺りながら歩く。朝八時の匂いはなんでこんなにも憂鬱を含んでいるのだろう。

溜め息を吐いてみるもいつもより多めに体から無くなった分の空気を吸うのが億劫で溜め息を吐くのもやめた。

それでもなるべく学校のことを考えないように、ゆっくりと流れる景色に目をやった。

白い蝶が私の前をひらひらと覚束無い様子で飛んでいった。

学校に行きたくなかった。

その日は特に。日直だ

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桜道

桜道

「自分がゆっくりと死んでいくのを私は少しずつ噛み締めたい、と思っている。もちろん生きられれば生きたいが…。

 私はもう一年もこの病院のベッドに体を括り付けられている。余命が長くないのも自分でわかっている。自分の中の小さな火が少しずつ消えていくのが自分でもわかる。

 私の病気はガンで、悪性のもので、発見した時にはもう助かる見込みがなかった。私はまだ二十歳で、これから人生が始まるのだと思っていた矢

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亡霊

亡霊

 夢の中では様々なものが鮮やかだった。ところが、それらが何なのか、目覚めてみると覚えていない。ただ鮮やかだったという印象しかない。

 色々な人が色々な事を言っている。ところが、それは私にはどうでもよかった。どうでもよかったんだ。私は、体を起こして歯を磨きに洗面台に向かった。

 歯を磨きながらテレビをつけてみた。テレビでは、さっき戦争が始まったとリポーターが興奮しつつ話していた。でしょうね、と私

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メロディ

メロディ

1.流星

生きること 死ぬこと
生きている人を上手に愛せないこと
私の身体は女だ 心も女だ 卑しい女だ 男が寄ると男という性別を嫌でも意識する 人ではなく記号を見る 性的に警戒をする 生理的な嫌悪感を向ける 時に身体が酔っぱらう
女が寄ると女という性別に安堵する 人ではなく記号を見る 身代わりを作る 特別のつもりでいる あなたは母であり姉であり叔母である 恋と友情の綱渡りが始まる
父って父であり

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