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【体験談】ギフテッド『みんなできないんだから、あなたもできないの』

「みんなできないんだから、あなたもできないの」

思い出すだけでもしんどい、この言葉。

「どんな方法を使ったの?」
「あなただけできるのは、おかしいからね」

枠からはみ出ることを認めない、許さない人たち、気持ち悪い。
私のことなのに、私じゃない他人が勝手に決める、気持ち悪い。

全身がゾワゾワする感覚に襲われながら、
彼等の顔や表情、仕草の一つ一つまでも、私は脳裏に焼き付ける。


”この出来事を忘れてはいけない”



ギフテッドの生きづらさ

周りの子たちと”同じペースを求められる”
とにかくこれが”苦痛”です。

自分だけ課題が終わっても、授業が終わるまで待っていなきゃいけない。
学校で習わない方法で問題を解くことも許されないし、
同年代が知らないであろう教養や専門分野については、聞いてくれる相手すらいない。

子どもらしく、女の子らしく、
何も知らない、何も分からない。

こういう姿を演じれば、何も言われず平和になる。

同い年なのに”違和感”。
同い年なのに”みんな若い”。


「おかしいのは私なの?」



日本は「みんな同じ」ように生きることが大前提

できるできないじゃなくて、「みんな同じ」であることが求められます。
(これが辛い)


・できることについて信じてもらえない。
・学校で習ってない方法で解くことを許されない。
・どんな方法を使ったんだと疑われて責められる。
・どれだけ沢山のことができても、たった一つの苦手で馬鹿にされる。



”同級生の前で、同級生を演じる”
これができないと、日本では摩擦が生じます。

得意すぎてもダメ、苦手はもっとダメ。
とにかく生きづらいです。




”他人からの承認が必要”

法律やルールではなく、
才能やスキルといった分野。

その普通や一般を超える人に対して、
できることであっても”認められにくい”のが日本の現状です。

本人ではなく、
他人が認めるか、認めないか。

その人の人生は、
紛れもなく本人のものですが

それでも
生きていくためには、他人からの承認が必要になることが多すぎるために、
この国では、このような現状が続いているのではないでしょうか。


「生意気」
「私はできるまで何年もかかったのに。ズルい」
「涼しい顔で、どんどんできるようになってムカつく」


こんな風に言われることも沢山あります。
言われすぎて覚えてしまった。
(それに本音を言えば、別に涼しくはないし、そういう気持ちで相手を責めていいのであれば、安全な家と安全な家族がいて、その話を楽しそうにするあなただって、私からしたらズルいってことになるんです)


当時の私は、
「もうできるんだ。早いね」
「この内容だと物足りなかったかな」
「今度はもう少し難しい課題をやってみようか」

こんな風に、そのまま話を続けてほしかった。
あまり多くはありませんが、実際に言ってもらえたこともあり、
そのときは感動という言葉がピッタリなくらい嬉しかったです。
(めちゃめちゃやる気出る)




「できることはいけないこと?」

できることがあっても、それが悪目立ちしてしまえば、
それが”いじめ”や”ハラスメント”に発展します。

日本では、
とにかく目立たず「できることがあっても、みんなと同じところまで」

もしかしたら、
もっと伸び伸びと生きていける日本があったのかもしれないけれど、
少なくとも私が経験した日本は、こちら側がほとんどです。


一言で当時を表すなら”孤独”
さらに付け加えるなら”孤立”


コロナ禍よりずっと前。
一人で過ごしているだけで笑われたり、陰口言われる、あの時代。

無理に理解してほしいとか、
持ち上げてほしいとかではなく、

できることが悪いみたいに言われて、
みんなと同じように生きることが難しい。
(苦手は苦手で、また責められました。バランスが難しいです)




誰かの才能は、
誰かが予想したり、誰かが把握できるものではありません。

自分の理解が追いつかないとしても、
それを理由に誰かを責めることはできません。

私が知らないだけで
あなたがが知らないだけで

この世界には、
様々な才能や可能性を秘めた人、生き物たちがたくさんいます。

私という世界で、
あなたという世界で、
誰かの”才能”を潰してはいけません。

もちろん、自分のこともです。




ギフテッド(才能)の対価=生きづらさ

できることで責められたとき、そこに味方はいませんでした。
孤独と孤立で終わればいいですが、それ以上になることだってある。

”輝いているように見える”
あの人は、本当に恵まれているのか。
あの人は何の苦労もしないで、”それ”を手に入れたのか。

話さない、話せないだけで、
壮絶な人生を生きる人だっているでしょう。


この世界は
一瞬だけ切り取ったところで、
その人の幸せは絶対に分からないし、

どんな才能に恵まれていても、
本人にとって、それが良いとは限りません。

思い出して。

あなたが苦しさを感じる人であるように、
あの子もあの人も、それぞれの苦しさを抱えていることを。



可能性を否定したとき、
人は進化を終える。
      一ノ瀬みら










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