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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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2024年4月の記事一覧

伊藤野枝豆し

伊藤野枝豆し

出来るだけ旬の素材を使って料理することを心掛けています。
しかし、感銘を受けた映画のことを書きたくなり、それを料理しながら妄想するためにわざわざ冷凍の食材を買ってきた。

枝豆(冷凍) 好きなだけ
人参     1/3
油揚げ    1枚
出汁醤油   大匙1
マヨネーズ  大匙1
ご飯     1・5合

「風よ あらしよ」【劇場版】
大正時代の女性解放運動家、伊藤野枝(吉高由里子)の生涯を追っ

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【映画レポ】好奇心は人を殺す|クリストファー・ノーラン監督「オッペンハイマー」

【映画レポ】好奇心は人を殺す|クリストファー・ノーラン監督「オッペンハイマー」

3月29日に日本でも封切りとなった映画「オッペンハイマー」。
「原爆の父」と呼ばれる物理学者・オッペンハイマーの半生を描いた伝記作品である。

観るか否か少々迷っていたのだが、ちょうど時間が出来たのでひとりで観に行ってみた。
すでに多くの方が感想を発信しているので、私はこの映画の背景や観るに当たっての注意点に重きを置いて書いてみようと思う。

日本での公開が延期になった理由「オッペンハイマー」は2

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老いぼれても兼家はやはりドンだった!

老いぼれても兼家はやはりドンだった!

兼家(段田安則)は息子三人を呼んで、明日、出家すると宣言し、後継者に道隆(井浦新)を指名すると、道兼の顔色が急変しました。

道兼:「父上の今日があるは、私の働きがあってこそ」

兼家:「黙れ!お前のような人殺しに一族の長が務まるか!」

はて? →「虎に翼」風に(笑)
この兼家の言葉はボケなのか正気なのか?

一瞬、判断に困りましたが、私は「正気」で言ったと思います。
自分の寿命が尽きるのを悟っ

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奇っ怪極まる水戸藩~尊攘思想と派閥争い(後編)

奇っ怪極まる水戸藩~尊攘思想と派閥争い(後編)

前編は「尊王攘夷思想の誕生」について、中編は「水戸藩内の派閥争いの系譜」について、解説しました。

そして今回は、横浜鎖港問題に始まり、他藩の尊攘派との交流、そしてなぜあの悲劇につながっていったか、解説してみます。

水戸藩の尊王攘夷思想と幕末の社会情勢横浜鎖港問題

問題の位置づけが案外難しいのが、この横浜鎖港問題です。政治イデオロギー的に見れば、「神州日本にいる外国人を排斥する」ということにな

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奇っ怪極まる水戸藩~尊攘思想と派閥争い(中編)

奇っ怪極まる水戸藩~尊攘思想と派閥争い(中編)

前編では、「攘夷思想」の発祥とその分類について解説しました。今回は、
前回の続きとなります。

徳川斉昭のリーダーシップと水戸藩の動向
さて、先に出てきた「徳川斉昭」についてです。先に述べたように、斉昭は文政12年9代水戸藩主となりました。諡が「烈公」と言われるくらい激烈な感情の持ち主なわけですが、従来の門閥主義を破って下士の中から人材登用を図るなど、幕末における改革派のリーダーでもありました。会

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奇っ怪極まる水戸藩~尊攘思想と派閥争い(前編)

奇っ怪極まる水戸藩~尊攘思想と派閥争い(前編)

現在連載中の「鬼と天狗」も、鳴海が番頭に就任すると同時に、水戸藩の動きもいよいよきな臭くなっていきます。
作品冒頭で書いたように、文久2年の夏頃には既に尊王攘夷思想が生まれていたのですが、その後の動きについては、非常にわかりにくいと感じる方が多いのではないでしょうか。
書いているワタシですら各人の思想についてはかなり迷うところも多く、今回第三章(常州騒乱)に入る前に、水戸藩の尊攘派の動きと派閥の関

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