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大自然と人の営み 〜嗚呼、職人の旅〜

職人の旅日記
2015年9月7日
自転車旅行中

 
二日間滞在していた北海道然別湖のキャンプ場をあとにして、80㎞ほど離れた新得町のライダーハウスに向かっていた。
 
星空がキレイに見えるという秘境チックなキャンプ場が目的地ではあったが、途中で宿泊したそのライダーハウスが恋しくなっていた。

ガラガラと大きな音をたてて開く木の扉や、二層式の洗濯機、陽に焼けた畳に格子窓など、なんとも味のある要素がたくさん詰まっている。


建物だけでなく、ロケーションも魅力的なのである。
大きくて綺麗な公園内に設置されているので、どの窓からも森林や畑が眺められる。


公園内の樹木はモミの木や桜にカエデなど、種類に富んでいる。
季節の移り変わりを一年中感じられる公園なのだ。
 


 
然別湖の大自然もいいが、その時は人の営みのそばにある、穏やかで豊かな自然が恋しくなっていた。

北海道を自転車で旅行すると、朝出発してから夕方までずっと、山の中の道路を走るという事も多い。

疲れたなと思った時に、小さな町で休憩するのにちょうどいい神社や公園があらわれると、とてもホッとする。

広大な自然も北海道の魅力であるが、そんな時は人の営みって安心感があって素敵だなと感じる。

 
田舎の自然を求めたと思ったら、都会の刺激も欲しくなったりするのも、たんなる無いものねだりでもないと思う。
 
春の日差しはやわらかくて心地よくても、真夏の照りつける日差しは長時間浴びていられないように、同じものでもいつまでも変わらず自分にとっていいとは限らない。


都会と田舎のバランスや、人付き合いも同じように、人それぞれ、その時々でちょうどいいと感じるポイントは常に変化しているのだと思う。

いつもそのポイントを見つめられるようにして、選びとっていられればいいなと思う。

みなさまのご支援で伝統の技が未来に、いや、僕の生活に希望が生まれます。