若手職人の絶望日記

京都で漆と木工の仕事をしている脱サラ職人。父は職人歴50年のガンコ者。絶望的な経済状況の中でおもしろおかしく生きていこうとする、希望にあふれた職人の生きざまをご覧あれ。僕はアウトドア漆器ブランド「erakko」を立上げ活動しています。https://erakko.jp/

若手職人の絶望日記

京都で漆と木工の仕事をしている脱サラ職人。父は職人歴50年のガンコ者。絶望的な経済状況の中でおもしろおかしく生きていこうとする、希望にあふれた職人の生きざまをご覧あれ。僕はアウトドア漆器ブランド「erakko」を立上げ活動しています。https://erakko.jp/

    マガジン

    • 職を捨てて旅へ出よ

      旅の孤独な時間も愛するようになった先に待っていたものとは。 erakkoのコンセプトをじっくり掘り下げていきます。 少しでもみなさまのこれからの人生の過ごし方の参考になると幸いです。

    • 移住の記録

      【漆工房は今まで通り京都市山科区に。木工房を南丹市八木町に移す二拠点移住の記録】

    • 嗚呼、職人の絶望日記

      京都で漆と木工の仕事をしている脱サラ職人。 父は職人歴50年のガンコ者。 絶望的な経済状況の中でおもしろおかしく生きていこうとする、希望にあふれた職人の生きざまをご覧あれ。 アウトドア漆器ブランド「erakko」を立上げ日記など。

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    夏の幻をさまよう

    7月某日、京都市内。 お昼すぎ、ある人物と二人で川遊びをした帰りの事である。 そのまま解散するのも物足りないと思い、どこかへ行こうかと車中で相談していた。 特に行きたい場所もなく、そのまま帰って仕事をしようかと考えていた時、ある事を思い出した。 「そういえば!この前どっかでカキ氷100円で売ってる店を見かけた!」 今やカキ氷はスイーツと化している。 物価の上昇も相まって、昔ながらの一杯が400円しても驚かない。 そんな世の中において、一杯100円でカキ氷が食べられる

      • 薪ストーブとプチ増築 完

        憧れであった鋳物製の薪ストーブを屋内に設置するためのプチ増築。 2022年の年末年始でプチ増築した部分に屋根を作った一週間後、今度は壁を作るために小屋にやってきた。 新しく3枚並べた木製パレットのおかげでさらに広々と感じられるようになった。そこにホームセンターで買ってきた板をクギで打ちつけた。 「こ、これは!、、、超広い!」 後日、床にレールを敷き、縁側に取り付けられていたガラス戸を設置。 また後日、ガラス戸の右側の壁を作る。 またまた後日、ガラス戸の左側の壁を作

        • 薪ストーブとプチ増築5

          憧れであった鋳物製の薪ストーブを屋内に設置するためのプチ増築。 12月30日から小屋に泊まり込みで屋根を作る。 1月2日の夕方に屋根が完成したものの、なぜかその日の夜8時から衝動的に穴を掘り始めた。 「横3つに並べた木製パレットを、もう1列追加したらかなり広くなるのでは!?」と思いついたのだが、なぜ今はじめるのだ。 3日間お風呂にも入れておらず疲れ切っているというのに。 昔から衝動的に始めたくなったことは、すぐに取り組みたくなってしまうのでしょうがないと言えばしょうがな

          • 薪ストーブとプチ増築4

            憧れであった鋳物製の薪ストーブを屋内に設置するためのプチ増築。 材料は再利用品をふんだんに使ってコストを減らす。 床面積を増やして少し広くなり、雰囲気も良くなったが、壁が無いのでやはり寒い。 12月中旬からの2週間はこのままで過ごしたが、年末年始でついに壁を作ることにした。 2021年12月30日の夕方、壁と屋根を作るための材料を持って小屋に到着。 とにかく寒いので薪ストーブにこれでもかというほど薪を詰め込んでからテントに入った。 一夜明けた大晦日の朝、テントのジッパ

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            薪ストーブとプチ増築3

            憧れであった鋳物製の薪ストーブを屋内に設置するためのプチ増築。 材料は再利用品をふんだんに使ってコストを減らす。 泊まり込んで作業2日目。 削っておいたパレットの板をならべてクギで固定していく。 「やや、これはいい感じだ。」 やっぱり板張りの床は雰囲気がある。 3分の2くらいのところで板が無くなってしまったので、薪ストーブを設置してみる。 出来るだけ部品を外して軽くしたが、それでも60㎏くらいある薪ストーブを段差の大きい隣の部屋から運んできたら腰が抜けるかと思った。

            薪ストーブとプチ増築2

            憧れであった鋳物製の薪ストーブを屋内に設置するためのプチ増築。 材料は再利用品をふんだんに使ってコストを減らす。 お昼から1日目の作業開始。 まずは縁側の戸を収納しておくための戸袋を潰す。 そして、ウッドデッキとして縁側に設置していた木製パレットをどける。 地面の高さ調整をして、新たに置いたブロックの上に再び木製パレットを乗せる この時に縁側とウッドデッキの高さが同じになるようにした。 上から板を打ち付けて、縁側とウッドデッキだった部分を地続きの一部屋にしようという計画

            薪ストーブとプチ増築1

            昨年の12月、かねてより憧れていた鋳物製の薪ストーブを購入する事を決めた。 二拠点生活を始めた2021年の年明けから使っていた鉄製の薪ストーブ(本体価格7千円ほど)はワンシーズンでサビサビになった。 そして、その機会に薪ストーブを屋内で使えるよう、縁側部分を少し延長するプチ増築を行う事とした。 それ以前は、縁側の外に作った屋外のウッドデッキで薪ストーブを置いていたため、部屋の中は暖まらなかった。 よって、就寝時は極寒である。 しかし、6畳間に大きな鋳物製の薪ストーブを設置

            オカンが買ってきてくれなかったアレ

            そのアレとは、チョコワである。 小学生の頃(1997年くらい)、金曜日の夜にドラえもんとクレヨンしんちゃんを見ていたら、必ず流れていたケロッグのコマーシャル。 その中でも一番魅力的に感じていたのは、トラのコーンフロスティではなく、サルのチョコクリスピーでもなく、ゾウのキャラクターが宣伝していたチョコワであった。 しかし、母親はなぜかコーンフロスティしか買ってこない。 あれはあれで美味しいのだけれど、食べた事のないチョコワに対する期待は毎週金曜日ごとに大きくなっていた。

            北海道少女自転車旅行記 完 ~そして伝説へ~

            リサイクルショップで入手した3,300円の少女自転車で無事、宿にたどり着いた。 その日から4泊5日で滞在することにした。 ボーっとしたり宿の子や他の宿泊客と野球をしたりと穏やかな日々を過ごしていたある夜の事である。 夕食後にカフェスペースのソファで脱力していると、隣のソファに座っていたカカさん(宿のお母さんの愛称)のスマホに一通のLINEが。 送り主はカカさんの長男であるS君だった。 彼はクロスカントリーの選手として、北の果ての高校で寮生活を送っている。 カカさんがLI

            北海道少女自転車旅行記4

            千歳市から喜茂別町の宿まで自転車で向かうべく、リサイクルショップで3,300円の赤い少女自転車を入手した。 しかし予想外の体の痛みと恥ずかしさに苦しむ。 札幌市立大学前のバス停で大挙していた若者たちの前はどうにかやり過ごした。 その後、夜の訪れとともに精神と肉体の疲労がピークに達する。 宿泊のため札幌中心部のネットカフェまで自転車を押して歩くなかで後悔が頭の中をぐるぐる回る。 電車で行けば千円ちょっと、時間にして30分ほどで到着できる場所に3千円と丸一日をかけたのだ。

            北海道少女自転車旅行記3

            千歳市から喜茂別町の宿まで自転車で向かうべく、リサイクルショップで3,300円の赤い少女自転車を入手した。 一度きりの伝説を作るべく漕ぎ出したが、膝がハンドルに当たるほどにフレームが小さい。 サドルを限界まで上げてみたものの効果は薄かった。 ちなみに千歳市から喜茂別町まで最短の道のりは、支笏湖から美笛峠を越えるルートで70㎞ほどなのだが、この時は事情が違った。 支笏湖を通って美笛峠を越える道が崩落か修復だかで完全通行止めとなっていたのだ。 そうなると、札幌で一泊してから

            北海道少女自転車旅行記2

            北海道・新千歳空港から喜茂別の宿まで向かうため、リサイクルショップで自転車を手に入れる事にした。 お寿司屋さんのワンコインランチを優雅に食した後、その近くのリサイクルショップへと歩き出す。 1kmほど歩いて到着したのは大きくて小綺麗な外観で今どきな感じがする店舗だった。 大型チェーン店だろうか。 広くて天井の高い店内で自転車を探すとシャレた折りたたみやクロスバイクなどが並べられており、どれも1万円以上の値札がつけられていた。 ここに私が求めている品は無いと悟り、すぐ店を

            北海道少女自転車旅行記1

            小屋のプチ増築の前に、今年6月の旅行記を。 毎年、春か秋のどちらか、もしくはどちらも北海道の喜茂別に行く。 喜茂別から帰ってきて半年も経てば、また行きたくてなんだかソワソワしてくる。 9ヶ月も経過した頃には仕事が手につかなくなってくる。 そして1年も間が空いてしまったらば、「こんなのは私の人生ではない!」と全てを投げ打ってでも北海道に行ってしまいたくなる。 そんな喜茂別は新千歳空港から80kmほど離れた田舎町である。 札幌からも同じくらいの距離がある。 京都からフェリー

            小屋の外壁工事 その3

            外壁を砂漆喰に塗り替える工事を始めて1週間ほどが経った。 あとちょっとで終わると思って日が暮れて作業をしていたら真っ暗になってしまった。 壁面にライトを当てて作業を続ける。季節は11月だったので当然寒いのだが、この日はたまらなく冷え込んでいて、横で焚き火をしてこまめに指先を温めないと手が動かないほどだった。 最後まで塗り切って帰り支度を済ませ車に乗り込んだら窓ガラスに厚い凍りが張っていた。 どんだけ寒かってん。 以上、外壁の漆喰塗り替え完了。 次回、新しい薪ストーブ

            小屋の外壁工事 その3

            土壁に塗料で下地を終えたら、漆喰を塗る準備が完了である。 今回は漆喰に砂を混ぜて作る「砂漆喰」にて仕上げる。 砂漆喰はその名の通り、漆喰に砂を混ぜて練り上げたもの。 砂が骨材(つなぎ)の役割を果たして、普通の漆喰より強度が増すらしい。 どういう風に増すのかはよく知らないけど、表面のひび割れとかはあまり起こらない印象ではある。 土壁の上からどんどん塗る。 近所の若者にも手伝ってもらってどんどん塗る。 どんどん塗るが、けっこう時間がかかる。 元々のトタン波板を剥がすと

            小屋の外壁工事 その2

            何百本もの釘を抜き、小屋の外側を覆っていたトタン波板を全て外した。 中から現れたのは土壁。 バラック小屋あらため、農家の納屋という雰囲気になってきた。 これはこれでいい感じではある。 しかし土壁は雨に打たれて溶けていってしまう恐れがあるので漆喰を塗る。 漆喰を塗る前に、土壁の表面を専用の塗料などで固める。 そうしないと、コテで壁に漆喰を乗せた瞬間から漆喰の水分が吸収されていき、スーッと伸びなくなる。 あと、漆喰が下地のアクを吸って表面が黄色くなる。 なので、めんど