見出し画像

ラストレターみたいにnoteを書き始めた。

ずっとわたしはDellのパソコンで書いている。

パソコンを立ち上げる時は今日も

無事に一日が終わりますようにと

Dellにちょっとお願いをする。

ちゃんづけで呼んでみる。

Dellちゃん今日もよろしくねって

言ってしまう。

誰も聞いていないのをいいことに。

昔はそれほどでもなかったけど

パソコンを立ち上げることは

仕事場に行くような緊張感があって。

なかなかリラックスしづらいから。

毎日わたしの指で叩かれてるキーボード。

かなり酷使してるよねって思いで

Dellを擬人化してみることにした。

声をかけるとすこし気持ちもやわらぐ。

パソコンや精密機械を擬人化して名前を

つけていたのは科学分析官のアビーだ。

ゴスロリファッションに身を包んだ

アビーが大好きだった。


彼女の日課が職場につくと分析機器の

それぞれに、頑張って働いてねって

アビー語で仲間を励ますように声を

かける彼女の仕事に対する想いを

笑ってみていたのだけどわたしも

いつしか真似していた。


仕事する時はひとりの部屋にこもって

出窓の前で書くみたいなスタイルを

1年間続けてきて、それはそれなりに

じぶんのやり方だなって定着しつつ

あったのだけど。

ひとりで集中してnote書いたり、

文章を書くことになにかちょっと

張り詰めすぎて、どうにかなってしまい

そうなときも正直あって。

これはいかんなって思ってはいた。

もっと肩の力を抜きたかった。

noteをはじめるときに大げさだけど

決意みたいなものがあって。

年齢だって若くないわけだから

ここで書くことが最後になるかも

しれないって思いながら書いていた。

言葉はきついけれど、遺書のように

書くという気持ちを持っていた。

同じ思いでフォロワーさんのある方が

書いていらっしゃって、

同志を得たようでうれしかった。

『noteは大切なひとへの手紙』という

タイトルのすてきな記事だった。

「お母さんが死んだらお母さんのnoteを読むわ」

そう太字で書かれていて、わたしも

頷くように読ませて頂いていた。

だからだれも聞かないけれどあなたは

どうしてnoteを書いてますか?

って問われたら遺書のように書いてます

って答えるだろうなってわたしも

自問自答していた。

いつもあれやこれやと揺らいだり

不安がったり、惑ったりのわたしだったけど。

そこだけはぶれていないつもりだった。

そしてある日、母に小さい頃から書くの

ほんと好きよね~ってよく続いたよねって

言われた時のこと。

その言葉を受けて、好きって言うか心の整理

してるんだよ書いて食べてゆくとか2の次だった

って母に言った。

朝起きると今日わたしの心が無事で

ありますようにと起き抜けに必ず祈る

ようところが若い頃はずっとあって。

次第に書くことで今日を乗り越える術を

覚えていったのかもしれない。

だからそんなある日。

母にnoteで仲良くしている人に言うように

遺書のように書いてるんだよねって

なにげなく言ったら。

今思えばうっかり言ってしまったのかも

しれない。

母が眠る前のおやすみの前の会話だったの

だけれど。

ちょっとだけ、へ? ん? って言ったまま

涙ぐんだみたいな目になったのを

見てわたしはたじろいだ。

たじろいだのにわたしが死んだら

note読んでねここにわたしがいるから

みたいな気分だって誰に向かって言っている

のかさらに上塗りするようにうっかり

言ってしまった。

そしてそれに返答はせずに母はいつもの

ようにじゃ、電気とかガスとか元栓気を

付けてねっていうお馴染みの言葉で

おやすみを言って2階へと上がって

いったけれど。

それから少しあの言葉はじぶんの

中では撤回してないけれど母に宣言する

ように言ったことはちょっとごめんねって

気持ちでいっぱいになっていた。

noteをはじめて同じ家に住みながら、時間帯

も極端にずれていたので。

顔を合わせる時間も激減していたのも確かで。

このまま同じ屋根の下にいるのに離れて

暮してる人同士みたいな暮らし方って

健全じゃないような気がしてきて。

今日、スタイルを変えてみた。

母のいる部屋のリビングで書くことにした。

静けさからは程遠い。

電話も時々なるし、テレビの音は大きいし。

母の好きなドラマ『CSIマイアミ』で事件が

起きる度、


まぁ~とか

え? なんで? とかリアクションの声は

バンバン耳に入ってくるのだけど。

今日一日リビングでにぎやかな部屋で書いて

みたら、かなり心が楽になった。

窓から草ボーの庭は目に付くけど、蝶が

やってきたり風が気持ちよかったり。

目の前の事だけに集中しすぎない時間が

訪れて、こころがテンパってないなって

気づいた。

noteは相変わらず今書いているけど。

他の仕事はいつもよりはかどった。

しばらく、リビングで書いてみたい。

母といる時間がこのまま減っていくことに

対しての罪悪感からは解放された気分。

けろっと忘れるのが常だからもしかしたら

母はあの話もう忘れてるかもしれないけれど。

伝えたい 輪郭さえも 声にならない
たいせつな 言葉をいれる ひきだしひとつ







この記事が参加している募集

noteの書き方

私の作品紹介

いつも、笑える方向を目指しています! 面白いもの書いてゆきますね😊