見出し画像

流行りの服を絶対着ないよねって言われてちょっと、ヤな感じがしたけど…。

服のこととかにそれほど

やっきになったことって

あまりないけど。

高校生の頃、ちょっと流行って

いた服が、好きだったので友達と

つるんで服を買いに行ったことは

あるけれど。

人並みだと思っていて、でもほとんど

構わずにいた。

かまわないといっても、それなりに

好きな服はあったので、着たりして。

ブランドはどこがいいとか、別に

こだわりはなかったし。

店を見ていて一目ぼれしたものしか

買ってこなかった。

以前、仕事で一緒になった年下の方が、

とてもかわいい服を毎回着ていた。

それがミナペルホネンぽいなって

思っていたらそうだった。

後はミントデザインズも好きだと知って、

なかなか彼女に似合っていていいなって

思ったことがある。

今わたし自身どんな服が着たいかとか

それほどないんだけど。

いつだったか、ちょっと辛口のお姉さんと

ライブとか飲みに行ったりとか遊んでいた

時に、彼女はしげしげとわたしの服を

みつめて、なんか言いたげだったので

なに?

って聞いたら、

あなたさ、ほんと頑なすぎるほどに

流行りの服を着ないよねって

駅のホームで彼女は笑った。

だから?

っていう気分だったけど、ちょっと

ヤな感じはしたけれど。

流行りのものって興味ないからねって

流した。

そしたらその後、あなたがおばあさんに

なったときこんな感じじゃないかなって

テレビドラマのわたしはあまり知らなかった

番組だったけど。

不思議な魔女のような服を着る探偵事務所の

仕切りやのマダムいるでしょあの人をイメージ

しちゃうのよって高笑いされた。

そんなドラマは知らんけどって、気分だったので

その後わたしは無口になった。

今はそんな日のことは笑い話だけれど。

笑い話といっても、彼女とそれ以来縁が切れて

しまったので、話してはいないけど。

ふつう、流行の服って着るよねって当然の

如くという感じで言った彼女のふつうって

感覚ってなんだろうってずっと頭の隅に

ちょこんと居座り続けていた。

この間、ちょっと思い当たる節があるなって

いうようなそんな言葉と出会った。

わたしは皆とはちがう
全員がささやかにあらがう。
でも完全にちがうのはこわい


詩人の三角みづ紀さんの言葉だった。

この言葉を引きながら、鷲田清一さんが

「折々のことば」の中で紹介されていた。

近くで見ると一人一人違うのに
遠くから見れば、みな同じ姿、
同じ行い、「時代」という服を
着ている。

私らしさの”らしさ”って、違うからじゃなくて

みんなと似たところの”らしさ”もあるねって

綴られていた。

らしさって言う時のらしさって差異にあると

思っていたので、同じ”らしさ”への眼差しが

なんだか新鮮だった。

そして、

鷲田清一さんの記事の中ではこう続いていた。

全く同じでも異なっても私としては立てない

たとえば、意見がまったく違う人って、

もちろんいるし、仕事以外の場面では

じゃあそうですねそういう意見もありますねって

いう風にはなかなかならないし、なれない。

どこかでじぶんと同じ匂いのひとを探そうと

しているし。

似ている人と出会うとうれしくなったりする。

違いを尊重することこそが、いいのだって

いうけれど、じゃあ目の前にわたしと全く

違う人が現れてすぐさま尊重できるのか

どうかっていうと、あまりわたしは

自信がない。

あの時、あなた流行りの服を頑なに着ない

よねって言われた時、彼女はその点では

わたしに同じ匂いを感じなかったんだろう。

そう思うと、自分と違う価値観の人を

愛するってかなりハードル高いのかも

しれない。

それって理想だけれど。

どこかで、わたしは自分とまったくじゃなく

ても似ている人をnoteでも探そうと

しているのかもしれないなって。

みんなちがっていいんだけど。

みんなじぶんとちがっていたら、こわいなって。

そんなこともつらつら考えていた。

はじまりも おしまいもみな ちがっていいよ
ボーダーの シャツを着ていた いにしえの誰




この記事が参加している募集

自己紹介

最近の学び

いつも、笑える方向を目指しています! 面白いもの書いてゆきますね😊