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noteはじめてみたら、わたし、家族が欲しかったんだって気づいたよ。

木立のなかでフードを被った10代くらいの女の子が、こっちを向いて
笑ってる。

フードが風に吹き飛ばされそうなのか、両耳あたりを手で押さえながら。

いい写真だなって思いながら、キャプションに目を通す。

撮ったのはカメラマンでお母さんのヘルシンキ在住の方だった。
ちゃんとファインダーを覗いていた時の視線が、まるごとべクトル
まっすぐお母さんへ向かってる。

タイトルも、<何もかもさらけ出せる関係>となっていて。
彼女にとっての家族についてのアンサーがそこにあった。

そんなページを読みながら、ふいに友人の家の靴箱の上の写真立てを思い出す。

彼女の玄関の、シューズロッカーのフラットな台には重なるように家族写真が、立てかけられていた。
それを見た瞬間。

わたしの知らないの彼女の笑顔があって、チッチ(高校時代の彼女のニックネームです)は、あたらしい家族をみんなでこしらえたんだなっていう
感想を持った。

ちょっと、新鮮だけど、わたしにとっては幸せなオーラを浴びる余裕のない自分のことにもちょっとだけ気づいていた。

そこの写真の中に写っているちいさな女の子は、可笑しくて仕方ないって顔で、わたしの友人を見上げて笑っていた。
まぶしい視線を放ちながら。

そこで思い出しのが、大好きな小説からの一節。

<東京で出会うのはほとんどがゆきずりの視線だ>


おそろしくもすがすがしいのだけれど、主人公が語るように、ゆきずりの視線だけが行き交っているのが、日常であることに気づかされる。

いつも乗っているデパートのエレベーターでさえ、同じ顔ぶれだったことはない。

だけど、時折右端に寄ってみんなが降りたい階をわたしが押して、彼らが所定の階で降りてゆくとき、頭を下げてお礼を言ってくれる時に視線が合う時など、すこしだけやさしい気持ちになったりする。

ゆきずりだけど視線と声をかわすときに、一瞬流れる直線ではなくゆるやかな波線のような空気。

今のようにみんながマスクする前のいつか。

エレベーターの中で見知らぬおじいさんが孫ぐらいの歳の男の子に喋りかけていた。

「ほら、靴紐、ほどけてるよ」

サッカーの練習帰りみたいな風情の男の子は、反射的にすぐにしゃがんで靴紐をしめなおす。

「ありがとうございます」

と。

キャップを脱いでお礼を言う。

たぶんこのおじいさんと男の子の視線は、この先出逢わないかもしれないけれど。

それでも、乗り合わせたゆきずりのわたしは記憶の中だけで、しばらくふたりが、ひっそりと生き続けていくような予感がしている。

わたしがnoteをはじめたのは6月でした。

あの頃にはまだ知り合っていなかった人と今、記事をよんでもらったりしながらコメント欄で遊んでもらったりしていること、時折奇跡のように感じたりします。

小さいころ、よくデュアルライフみたいに、じぶんの暮らす家が別の場所にほんとうはあるんじゃないかって、夢想したこともありました。

伊丹空港までタクシーで行く時に車窓に写る切り妻屋根の黒壁のお宅。

なぜかその家に住んでいた過去があるような気がして。あの家の子供だったかもしれないって思ったりして、空想の中で遊んでいました。

今noteの街に住んでみて。

ふときづいたのは、わたし家族が欲しかったんだねっていう思いでした。

そういうことを気づかせてくれたのは、フォロワーさんである、かねけんさんでした。

彼のこんなつぶやきに出会ったとき、なんともいえない感情にゆさぶられて。

彼がもし弟だったら。すごいあたたかい思いでいられそうだって思ったのがきっかけになって。家族って、すごいや。この言葉にやられました!
(注:かねけんさん、ちゃんとお話したことないのに、こんなふうに拝借してしまい、ごめんなさい!)

そして、いろいろコメント欄で出会ってゆくうちに、ひそかにわたしの中の家族のようなひとたちが、ふえてゆきました。

わたしの中のお母さん候補は今のところ4人いらっしゃいます。

かわいすぎるお弁当だけじゃなくて、日々愛を育ててるももりゅうさん
お母様の愛を貫き走る人かなこさん
雨靴のまま水たまりに一緒に入ってくれそうなkikiさん
言えない思いの欠片の詩をそっと机の上に置いといてくれるやすこさん

あんど。

怒られるかな?お父さん編。

自分の家にやってきたものはみんな家族なんだよって言って、
あらゆるものに名前をつけて愛を注ぐkojuroさん

お父さんじゃないけれど、先生だったらよかった編。

心と体がいつもバランスとれてるってこと大事だよって教えてくれた
NAOTOさん

そして、

間違ったって死ぬわけじゃなしって、間違うことをちゃんと認めてくれる
うえぞう。先生!

そして、きのうのコメントで涙出そうになったんですけど。

道を歩いていたら犬の散歩していた誰かが、お~い!って声かけて手を大きくふってくれて、よくみたらあるさんだった

すてきなお姉さま編

おしゃれと文学と芸術のことを、呼吸するようにすらすらと教えてくれる
なおみさん

あと妹ちゃん編

すっごい馬鹿な姉にいつもお姉ちゃんそのままでええねんって、声かけてくれる妹みたいなトマトちゃん🍅

あともうひとり、妹ちゃん!

眠れない夜。わたしも眠れないんだよって言ってくれて枕持ったまま、愚痴話につきあってくれるつぶ餡ちゃん

あ、お兄さんを忘れていた!

あの雲、素敵やでって気が付いたら写真撮ってたり、これ好きやねんってあいみょん教えてくれたり、あと椎名林檎が好きなpoohさん兄さん

そしてお母さんのような編集さんのような。

いつも、くよくよすんな!そのまま進め!って声かけてくれるKAさん

まだまだいらっしゃるんです。ここまで来て気が付きましたよ!

わたしnoteの中にほんとうの家族じゃないけれど、家族みたいに思っている人がたくさんいるって。

孤独をかみしめていたあの頃のじぶんに教えてやりたいです。

なんかいろいろな大切な人のこと紹介しきれていないかもしれないです。ごめんなさい!

でも、みなさんのおかげでメンタルがとても軽やかになっているこの頃ですありがとうございます!

(注)それと、たぶんっていうか絶対わたしの方がみなさんよりも年上だとおもいますけど、その点はご了承いただけたらありがたいです!

今日の

#聞きながら書いてみた

これしかないです。

Angela Winbushさんの I'VE LEARNED TO RESPECTです。

ではどうぞお聞きくださいませ♬💃♬

     ゆきずりの 希望をふいに いだいてみたり
     エレベーター ひとりふたりと 降りぎわの風


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