伊鞠

ショートコラムと小説。 読むのも書くのも好き。

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記事一覧

図書カードと花

「直感に従ってください!」 「私はそれで人生が豊かになりました!」 「直感のあとは全部言い訳。そうじゃなく、最初のインスピレーションを受け取って!」 出勤前にラジ…

伊鞠
12日前
3

ダメな子③~溺れる~

「店長ーーー!店長ぉーーーー!」 「おお、ユキちゃんどうした?テンション高いな」 「店長!良介と付き合ってる!」 「なにっ…マジか!なんっだお前ら、早すぎやっし!…

伊鞠
1か月前
1

過去の自分をまるごと愛すなんてまだできません

------------------------------------ この記事は 2022年1月に書いたものです ------------------------------------- 朝からとんでもないモノを発見してしまいまして… …

伊鞠
1年前
1

ため逝き

いやになる。 心底いやになる。 私はいつも地味な女子で でもそんなに地味とは思ってなくて、 グループに属したことはないけれど ぼっちでもない。 だから ギャル、み…

伊鞠
1年前
1

中ライスくん(3)

彼が店に来なくなり、5ヵ月が経った。 就職を控えたあたしは、バイトを辞めることにした。 裏であーだこーだ世間話をし 客をからかうのが好きなオバちゃんたちのことは …

伊鞠
2年前
4

中ライスくん(2)

50代と10代とじゃあ 考えることもまるで違うんだねぇ。 じぶんの欲ばかりを押し通すひとより 目の前のひとに幸せになってほしい。 そう思うのはキレイごとなんだろうか?…

伊鞠
2年前
2

中ライスくん

ひとを観察するのは面白い。 見てて飽きることがない。 暇になることもない。 だから自然と、 ひとに目がいく。 空っ風がふく9月。 木枯らしにはまだ早いでしょうよ、 外…

伊鞠
2年前
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恋の記憶

pe'zという名前が目に入った。 15年ほど前に聞いた音楽だろうか。 久しぶりに聞いてみると ジャズの音楽。 ああ、これは 昔付き合っていた彼と聞いた曲。 そんな気が…

伊鞠
2年前
1

共感の強要という、偽善者

「共感の強要」 リップスラ〇ムの歌詞にでもでてきそうな言葉。 何を隠そう、私が今まで投稿でやってきたことだ、 悲しいかな、無意識に。 そう、せっかく読んでくれる…

伊鞠
2年前
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シンプル、という罠

今、家事代行を月1でお願いしている。 ただの家事代行ではなく 片付けや整理収納アドバイス インテリアのアドバイス そちらの教えがハンパなく良くって 掃除よりもアドバ…

伊鞠
2年前
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たのしみにまつ、ということ

いつも朝8時20分は 車の中でEテレをつける。 子どもたちを、幼稚園に送る時の6分ルーティーン。 そこでたまたま流れたのは 元SMAP3名が出ていた 「わるいこいるかな」こ…

伊鞠
2年前
2

世界はわたしひとりなんだ。

【世界は私ひとりなんだ】 それは孤独という意味ではない。 目の前に起こる出来事は、全部私が引き起こしてる。 そう言うと、なんだかネガティブな感じに聞こえるけど。 …

伊鞠
2年前
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変態

”世界はわたしひとりだ” この記事を、どこかに書きたい! そう思った時 Facebookを選んだ。 一番好きだから。 書きやすいし、反応がすぐ来るのが嬉しい。 苦手な画像…

伊鞠
2年前
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「悩みを聞いてほしいんだけど」

ここ数日、悩んでいたことがあった。 それを解決しないと わたしは前に進めないきがして。 どうしよう、 誰に相談しよう 誰に頼もう、 誰に、お金を払おう そんなことを…

伊鞠
2年前
12

おしゃれでいたいのにボロが出る

なるべくnoteでは 着飾った自分でいたかった。 気づいたらあけすけに自分のことをおっぴろげて 上品さのかけらもなく もともと上品なんてものは持っていないけど 品行の…

伊鞠
2年前
13

人と会うことの新たな目的

オンラインばかりの世の中で 人と会うことは貴重だ。 リアルで会うことの良さを絶賛する人が多い中 リアルで会うことのめんどうさも、たびたび感じる。 会うことが、すべ…

伊鞠
2年前
3
図書カードと花

図書カードと花

「直感に従ってください!」
「私はそれで人生が豊かになりました!」
「直感のあとは全部言い訳。そうじゃなく、最初のインスピレーションを受け取って!」

出勤前にラジオみたいに、インスタライブを聴くのが習慣になっている。

最近気になって聞いているインスタの人が、朝から何やら力説していた。

気にはなるけど、
豊かなんてねぇ。
お金が豊かになるって、どうせ一部の人でしょう?

リビングのローテーブル

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ダメな子③~溺れる~

ダメな子③~溺れる~

「店長ーーー!店長ぉーーーー!」
「おお、ユキちゃんどうした?テンション高いな」
「店長!良介と付き合ってる!」
「なにっ…マジか!なんっだお前ら、早すぎやっし!」

 もう、世界中の人に言って歩きたい。幸せすぎて、死ねる。



***

 あたりが暗くなると、私の心は騒ぎだす。

 寮で適当に夕飯を済ませ、彼のアパートへ走る。夜を一緒に過ごし、朝別れる。裸で抱き合う感覚が猛烈に好きで

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過去の自分をまるごと愛すなんてまだできません

過去の自分をまるごと愛すなんてまだできません

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この記事は
2022年1月に書いたものです
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朝からとんでもないモノを発見してしまいまして…
なんというか、イタイを通り越して、絶句、でしょうか。
「見たくない!ギャー!!(でも見ちゃう)」
そんなんじゃないです。

ま じ で 見 た く な い 

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ため逝き

ため逝き

いやになる。

心底いやになる。

私はいつも地味な女子で
でもそんなに地味とは思ってなくて、
グループに属したことはないけれど
ぼっちでもない。

だから

ギャル、みたいな
ヤンキー、みたいな、
髪を染めちゃうような
校則をやぶっちゃうような人が

羨ましかった。

いいな、と陰から見てた。

自由になれた大人時代は
ちょっとでもカッコよく見られようと
バンドマンのライブやフェスに行くようにな

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中ライスくん(3)

彼が店に来なくなり、5ヵ月が経った。
就職を控えたあたしは、バイトを辞めることにした。

裏であーだこーだ世間話をし
客をからかうのが好きなオバちゃんたちのことは

そんなに嫌いではなかった。

明るくふるまうあのひとたちを
バイトをはじめてすぐよりも、好きになっていた。

ひとをバカにしてるんじゃなく
毎日毎日おんなじことの繰り返しのパートの仕事に
ちょっとでも楽しさを見出せるようにと

オバち

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中ライスくん(2)

中ライスくん(2)

50代と10代とじゃあ
考えることもまるで違うんだねぇ。

じぶんの欲ばかりを押し通すひとより
目の前のひとに幸せになってほしい。

そう思うのはキレイごとなんだろうか?

ブォォォォオ…

雨でも中ライスの彼は来る。
今日は砂埃じゃなく、水たまりのしぶきが飛んでいた。

「唐揚げと中ライス、お願いしまーす!」

いつも通り、注文をもらう前にオーダーを厨房に投げる。

「大ライスもあるからねー」

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中ライスくん

中ライスくん

ひとを観察するのは面白い。
見てて飽きることがない。
暇になることもない。

だから自然と、
ひとに目がいく。

空っ風がふく9月。
木枯らしにはまだ早いでしょうよ、
外の天気をモロに受けるこの店のバイトは、
ナマアシなんかぁ、出せるワケない。

「鎌田さーん、この海苔弁、追加で並べといてー」
「あ、カマちゃん、これも一緒に」

奥から威勢のいいオバちゃんたちの声が響く。

「はぁーい、」

この

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恋の記憶

恋の記憶

pe'zという名前が目に入った。

15年ほど前に聞いた音楽だろうか。

久しぶりに聞いてみると

ジャズの音楽。

ああ、これは

昔付き合っていた彼と聞いた曲。

そんな気がした。

音楽は

五感の中でとかく

思い出を彷彿させる。

当時のそのままを

ありありと。

情景や、においまで。

あれ、

待てよ。

これは本当に

彼と聞いた曲か?

もう少し

曲と記憶をシンクロさせる。

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共感の強要という、偽善者

「共感の強要」

リップスラ〇ムの歌詞にでもでてきそうな言葉。

何を隠そう、私が今まで投稿でやってきたことだ、

悲しいかな、無意識に。

そう、せっかく読んでくれる人に対して
「うわぁ…反応しづらい」
そう思わせていたらしい。

するとコメントもつかず
「あぁ、また私は孤独だ」
そんな思いに陥って自己嫌悪、負のループ。

事の発端はコレ。
”佐藤有斐は繊細さんだ”ということ。

いやいや、ガサ

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シンプル、という罠

シンプル、という罠

今、家事代行を月1でお願いしている。
ただの家事代行ではなく
片付けや整理収納アドバイス
インテリアのアドバイス

そちらの教えがハンパなく良くって
掃除よりもアドバイスをお願いする時間が増えてきた。

Aさんという、可愛らしい女性。
おそらく同世代だろうか。

「ちょっと失礼かもしれませんが、お話しておきたくて」

申し訳なさそうに彼女が切り出してきた。

「私、昔から、その人のお宅や部屋に入る

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たのしみにまつ、ということ

たのしみにまつ、ということ

いつも朝8時20分は
車の中でEテレをつける。

子どもたちを、幼稚園に送る時の6分ルーティーン。

そこでたまたま流れたのは

元SMAP3名が出ていた
「わるいこいるかな」こんなタイトルのやつ

あ、タイトル全然違った。

すごくシュールで
私こういうの好き。

あの、すべってるような、すべってないような
ギリギリのラインを攻めてるとこが。

乾いた笑いを誘うとこが。

で、
後から調べたら

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世界はわたしひとりなんだ。

世界はわたしひとりなんだ。

【世界は私ひとりなんだ】

それは孤独という意味ではない。
目の前に起こる出来事は、全部私が引き起こしてる。

そう言うと、なんだかネガティブな感じに聞こえるけど。

**

きっかけは、1冊の本。

よくさ、
”相手は鏡だ”
”自分の感情が動いた時がチャンス”
”自分が怒ってるから嫌な現実が引き寄せられる”

こんな言葉があるじゃない。
そんなの、もう10年近く聞いてるわけで。

”神様とのおし

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変態

変態

”世界はわたしひとりだ”
この記事を、どこかに書きたい!

そう思った時
Facebookを選んだ。

一番好きだから。

書きやすいし、反応がすぐ来るのが嬉しい。

苦手な画像も貼らなくていいし

あの小さい文字も好き。

本来
自分の核に触れるような濃い話は
メルマガとか
”超クローズの場で”
”ファンのために”
そうするのが

ビジネスのセオリーかもしれない。

でも、
私にとっての発信って

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「悩みを聞いてほしいんだけど」

「悩みを聞いてほしいんだけど」

ここ数日、悩んでいたことがあった。

それを解決しないと
わたしは前に進めないきがして。

どうしよう、
誰に相談しよう
誰に頼もう、
誰に、お金を払おう

そんなことを
ぐるぐると考えていた。

幼少期のトラウマを解決しないと
わたしは前に進めないらしい。

うまくいかない原因は
過去の自分に、ある、と。

思い当たる節はあった。

愛されていない
自己否定
どうせ・・・
厳しい先生
怒られるの

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おしゃれでいたいのにボロが出る

おしゃれでいたいのにボロが出る

なるべくnoteでは
着飾った自分でいたかった。

気づいたらあけすけに自分のことをおっぴろげて
上品さのかけらもなく
もともと上品なんてものは持っていないけど

品行の悪くなる自分に嫌気がさしていた。

もともと奇抜なファッションが好きで
原色モノや
民族モノが大好きだった。

ある日とつぜん、
かわいいフワフワの服が着たいと思い立ち

慣れない”かわいい”お店に行って
服を数点買ったものの

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人と会うことの新たな目的

人と会うことの新たな目的

オンラインばかりの世の中で
人と会うことは貴重だ。

リアルで会うことの良さを絶賛する人が多い中
リアルで会うことのめんどうさも、たびたび感じる。

会うことが、すべてなのか?

会うことを、否定してもいいのではないだろうか?

リアルが絶賛される世の中に
少しだけ首をかしげる。

会うことが、楽しい。
それが、会うことのメリット。

いや。

それだけじゃない。

オンラインよりも、
そんな仮想

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