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ずっと「○○○○」であり続けたいから

↓を読了しました。

西郷隆盛といえば、明治政府の急激な欧米化政策に反発した不平士族に担がれ、西南戦争を起こしたイメージ。しかし彼は必ずしも近代化それ自体に反発していたわけではなく、たとえば福澤諭吉「文明論之概略」を読むことを周囲の者に勧めていたとか。

あと興味を惹かれたのは西南戦争時における新聞各社の対応。政府の情報統制に従って事実とは異なる報道をする会社がある一方、過激な論調を繰り返して反乱を煽るような新聞もあったようです。

時の政府の見解を正義と同一視し、疑問を抱く者に悪の烙印を押す。もしくは政府のやることのすべてに反発し、叩くことだけに終始する。どちらのメディアも公平な「是々非々」を欠いていると映る。いまも状況はさほど変わっていない気がしました。

私はこの本を篠崎にある「読書のすすめ」のオンラインショップで購入しました。職場に置いていない本でしたが、徒歩圏内の大型書店にはありました。それでも「読書のすすめ」で買いたかった。

理由はふたつ。ひとつは店主・清水克衛(しみず かつよし)さんのnoteのつぶやきを見て読みたくなったから(ありがとうございます!)。もうひとつは、彼の著書である↓から西郷隆盛や陽明学について学ぶきっかけをもらったから。

何度読んだかわかりません。加筆したうえでの復刊を希望します。

よく「本はどこで買っても一緒」といわれます。仰るとおり。でもだからこそ、どこで買うかという選択が個人的な主張になり得る。

アマゾンを否定はしません。生活に欠かせないとすら感じます。しかし交通費や送料、コンビニ決済や銀行振り込みの手数料がかかっても、あえて推しの本屋から購入したい。大袈裟に言うなら、西郷隆盛の抱いた思想や明治政府への懸念に共感し、現代にも通ずる部分があると考えたからこそ、その意志の表明として「読書のすすめ」で購入させていただいたわけです。

もちろんこれは私が自由意志に従っておこなったこと。他の人に強要するつもりはありません。ただ、たとえひとりであっても、私はこういう合理的ではないことをやってしまう、賢くない時代遅れな者であり続けたい。そしてもし同じような考えを持つ人がいてくれるなら、ぜひ↓をオススメしたい。

こちらも清水さんの著書。やはり何度も読みました。印象に残った箇所を紹介させてください。

私は日頃から、「ファンになるな、プレイヤーになれ!」と言っています。これは、本を読んで感動したら、その著者のことを好きになるだけじゃなく、その著者が言っていることの実践者になろう、という意味です。

清水克衛「5%の人」 エイチエス 49P

決して簡単ではない。でもマイペースに「5%の人」として生きていく所存です。

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!