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「信頼」があれば「本音」を言える?

学生時代、国際交流サークルに所属していました。

そこで繰り返し唱えられたのが「信頼があれば何でも言い合える」理論です。本音を互いに遠慮なく吐き出せる関係を普段から築いておこう、馴れ合いに堕さない議論をしようと。

たしかに相手の人間性をわかっていれば、厳しい意見を言われても「嫌いとかそういうことじゃない」と納得でき、感情的にならずに済みます。しかし一方で「仲がいいからこそ本音を口に出せない」ケースもあります。「おまえ、俺のことをそういう目で見てたのか」と思われるのが不本意だから。

DOUKI選手は単身でメキシコへ渡り、10年近くひとりで頑張った生粋のルチャドール(メキシコにおけるプロレスラー)です。一方、エル・デスペラード選手は新日本プロレスでデビュー。キャラクター上はメキシコ出身ですが、実際は2012年から2年間同地で修業しており、そこでDOUKI選手と親交を深めました。

2019年からDOUKI選手は新日本へ参戦。以降ふたりは同じユニットに所属しています。

「ちょっとメキシコにいただけでルチャドールを気取っている奴らが気に食わない」DOUKI選手はこういう趣旨のコメントを度々発信しています。対象はBUSHI選手やYOH選手など。長年のファンはその言葉に重みと説得力を感じつつ「何気にデスぺもそのひとりでは?」「仲間だから言えないの?」とモヤモヤしていました。

以前、ある選手が「プロレスラーは本音を話せよ」とインタビューで語っていました。現実社会で我々が本音しか話さずに生きるのは不可能です。確実に職を失い、友人もいなくなります。でもリングの上ではできる。そこに夢があるのです。

DOUKI選手、一時的でいいからリミッターを解除しませんか? デスぺ選手ならきっとわかってくれます。やはり「信頼」は大事ですね。一周回って理解できました。熱い試合を期待しています!!

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