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「グローバル化」と「守るべきもの」

「プロレス最強決定戦」みたいに煽りながら、肝心のメインが4WAY戦とは。

4人が同時に闘い、誰かが誰かから勝利を収めた時点で終了。つまりIWGP世界ヘビー級王者のジェイ・ホワイトは、自分が負けなくても王座を失う可能性があるわけです。

ゲーム性が高く、めまぐるしい攻防を期待できます。敵同士が一時的に共闘するレアな場面も見られるでしょう。ただ正直「いちばん強い人が勝つ」というルールではない。有効なのは駆け引きとか要領の良さ。

面白いとは思います。でも「最強決定戦」としてはどうなのでしょう?

どうせなら4人でワンデイ・トーナメントをやればいい。AEW世界王者・CMパンクが負傷欠場したのだから、そのベルトも賭けてトーナメントをし、優勝者が総取り。それでこそ「最強決定戦」なのでは?

昨年6月、全日本プロレスは王者決定戦を巴戦でおこないました。

この形式では、他の2人と続けてシングルマッチで闘い、勝つ必要があります。過酷な連戦を勝ち抜いた新王者ジェイク・リー選手は紛れもなく「最強」でした。

なぜ新日本とAEWがこれをやらないのか不思議です。特に新日本。看板タイトルが持つ歴史の重みを大事にしてほしい。

ワンデイ・トーナメントがムリなら、せめてWWEの「レッスルマニア2000」みたいなイリミネーション形式の4WAYを希望します。負けた選手から退場していき、最後までリングに残った人が勝者。それなら「最強」と呼べるかもしれない。

グローバル化、大いに結構。でもお国柄を守ることもしていかないと、大国の都合に呑み込まれ、利用されて終わりです。

日本には、アメリカとは色合いの異なる独自のプロレス観があります。脈々と受け継がれた伝統が。日本のプロレスは、中でも新日本の「IWGP」は「ゲーム」ではなく「闘い」で魅せる。まずそこです。

期待してます。

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