リアルヒップホップ



(動画を拝借します。)

freestyle Rapでリリックを書いた紙を見ながらやる奴なんか一人もいない。

now on the time

ぜんぶ即興だ。

音楽の中で唯一「自分の言葉」がリズムになるのがラップ。

「自分の言葉」が歌詞になり音階になりリズムになる。

スキャットでもない、ボイスパーカッションでもなく

メッセンジャーのボーカリストでもない

「自分の言葉」こそすべて、それがラッパーである。




17歳の少年が

Brooklynのストリートで freestyle Rap をかます。

彼もラッパーである。

しかし、彼は”17歳の高校2年生”ではない。

”17歳のcoke dealer”。

裏社会のビジネスマンである。

彼の名は、The Notorious B.I.G.

このfreestyle Rapから

たった7年しか生きることの出来なかった

偉大なるラッパーである。







【ヒップホップ】

ダンスの世界ではニュースクールと言われる分類をされ

広く近代的なダンスとして捉えられている。

しかし、その構成要素にオールドスクールと言われる

ブレイクダンスを含む。

ヒップホップには昔、3つの構成要素があると言われており

①ブレイクダンス  ②ラップ  ③グラフィティ  だったのが

いつからか、④DJが加わり、今では4大要素と言われている。

①~③の共通点は

「すべて on the street  がルーツであること」

ドレスコードもない。

カネのあるなしも関係ない。

どこのどいつでも差別しない。

ディスコのように屋根があるわけでもない

綺麗に掃除がされてあるわけでもない

ただの社交の場でもない

チップが飛び交うわけでもない

音楽が必ずそこにあるとは限らない

欲しけりゃ自分で手に入れろ

どこまでいってもどす黒い、血生臭い現実しかない

on the street

このルーツを持つ【ヒップホップ】を

日本では今、義務教育で”カジュアルに”ダンスとして教えている。







(動画を拝借します。)

2PACとビギーのfreestyle Rap。

このfreestyle Rapに2人の対照的な生き様がよく表れている。

俳優となり莫大な富を築き贅沢三昧だった2PAC

いつまでもルーツのstreetを忘れなかったビギー

リアルな freestyle Rap

ウエストサイドの本物のギャングが経営するレーベルに在籍した2PAC

イーストサイドで自らバッドボーイレーベルを立ち上げたビギー。

西の2PAC 東のビギー

二人はギャングスタラップの頂点にいた。

1994年

ボディーガードをつけていなかった2PACが突然何者かに襲われた。

この黒幕を「バッドボーイ」だと

「俺を襲ったのはビギーの指示なのでは?」

そう2PACが疑ったことで

ギャングスタラップ界最大の東西抗争へと発展する。

beef

ラップの世界では抗争のことをビーフという。

東西のラッパーはもちろん、マフィア・ギャングも巻き込んでの

とんでもないbeefになった。

dis Rap の 嵐

disrespect

「お前なんか認めねぇ」

一方的に疑いをかけられたビギーは戸惑っていた

「違う、俺じゃねぇ」

しかし自分の想いとは裏腹にどんどん大きくなる抗争に

自分一人ではもうどうしようもない状況になった。

ビギーには、応戦するしか道はなかった。

そんな中

1996年

マイクタイソンの試合を観戦し終えた2PACが暗殺された。

その半年後

1997年

ビギーもまた、暗殺された。

ギャングスタラップの頂点を極めた2人の死は

あまりにもあっけなく訪れた。

この2人の暗殺事件はいまだに未解決であり

犯人が誰だか2018年の今現在もまだわかっていない。





ヒップホップはファッションじゃない。

そんな綺麗なものじゃない。

ラップはただの言葉遊びじゃない。

ただ韻を踏んでればいいんじゃない。

綺麗ごとも遊びも一切通用しない

裏社会といつも繋がっている。

これがリアルヒップホップ。

最後は必ず「生きるか、死ぬか」に行きつく。




教育委員会のお偉い人は

この現実をきっと知らないんだろうと思う。

本当に知っていたら、

義務教育にヒップホップなんて決して持ち込まないはずだ。

あまりにも無知すぎる。

自分はそう思う。






(動画を拝借します。)

自分は薬物も大麻も毛嫌いしている。

だからcoke dealerなんて、とんでもない職業だと思っている。

ただ、「ラッパーとしてのビギー」だけは最高だと思っている。

17歳の時から変わることのないデカい図体と

すぐにビギーだとわかるユニークな声質

あまりにも説得力のある図太い声。

その声が紡ぐ下品なリリック。

いつもフローするラップ。

そして、

本人はいつだって大真面目なのに

ビギーのfreestyle Rapを聴いた人間をいつも笑顔にさせてしまう

ユーモア。

peace Rap

これがビギーの本質なんだろうと、自分は思っている。

3つの動画を見ると、よくわかる。

みんな笑顔だ。



street  育ちの freestyle Rap

その本当のルーツは「誰も差別せず誰しもに平等である」

そこにあると自分は思っている。

そして「着飾ることのないリアルな”自分の言葉”での自己表現」

だとも思っている。

リアルヒップホップはたしかにどす黒い。

果てしないまでにどす黒い。

だけど、そのどす黒さの根底には

「差別のない本当の自由」がある。

それだけは確かだと、自分だけはそう思っている。

ビギーのfreestyle Rapは唯一無二である。

それは

あまりにも説得力のある「自分の言葉」で「本当の自由」を表現したからだと

これもまた、自分だけはそう思っている。



拙い文章お読みいただきありがとうございました。





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