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(X10) 日本は100年企業の老舗、第二創業が多いタイミングで、「プロセスエコノミーの掛け算」がハマって、萌芽し始めている-2 (2021.10.20)by 尾原和啓 より抜粋加筆しました。

⑷ 新政酒造にいる、佐藤(祐輔)くんという、おもしろい経営者


①実家の新政酒造を継いだ。

彼は大成功していて、
今取り組まれているのが「日本酒ツーリズム」。


②入山 新政酒造は木桶を使って日本酒を作っている。
日本で木桶を使っている酒蔵はごくわずか。


③数年前に買った田んぼを見せてもらった時に、以下に言った。
「僕は、いつかここに日本酒のテーマパークを作りたい」


彼はナパバレーの「ワインツーリズム」を、
日本酒でやろうとしている。

尾原 人って物を味わう時に、味だけじゃなく、
裏側にある思いを味わうし、そこに自分の物語も乗せるから。


⑸ 岐阜羽島の三星(みつぼし)毛糸社にいる、岩田(真吾)くん


①彼はBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)を出て、
家業の毛織物の染屋をやっている。

三星毛糸は今、スーツ生地の直販などをしていて、
一番取引しているのがゼニア。
ゼニアはもともと生地メーカー。


②彼は以下に言った。
「生地の源流は羊だから、これから『羊ツーリズム』をやる」

コロナ禍で海外に行けないので、
第一弾としてニュージーランドでドローンを飛ばす。


尾原 ドローンで、「この羊から生地が生まれる」という、
リアリティを持ってもらう。

入山 「ここで育ったこの羊があなたの生地に」みたいな。


つまり感性のいい起業家たちは、以下に気づいていた。
・ストーリー価値
・プロセスエコノミー価値


⑹ 入山はPRESIDENT Onlineで「第二創業(事業承継)」という連載をしていた


①日本は、基本はファミリービジネス。

日本には今、ファミリービジネスで、
革新を起こしている人たちがけっこういる。


尾原 事業承継をしたら革新して、
企業価値が変わるということ。

入山 日本の97%はファミリービジネスで、
中小企業だから、そこの革新に価値があるだろうと。

ここ3〜4年は、
そういうおもしろい跡継ぎに会う連載をやっていた。
そこで会って、彼らの共通点がだいたいわかった。


②もともと彼らは家業を継ぐ気がない。

だから父親の仕事のことを考えない。
むしろ自分がぜんぜん関係ないことで、
一発当ててやろうと思う人も多い。


尾原 本業を継ぐ気がないから、
過激なことを1回やってみる。

入山 おっしゃる通り。
僕の言葉を使うと、経営学でいう「知の探索」だと思っている。

僕がファミリービジネス系の企業講演で言うのは、以下。
「一番やっちゃいけないのは、
今のお得意様のところに修業に出すこと」


お得意様のことはわかりきっているから、「知の深化」しかしない。

可能な限り家から離して、変なことをやらせたほうがいい。
「プロセスエコノミーの掛け算」ができるから。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp