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(Y51) インフレ率は上向いても…「安く買いたたかれる日本」の没落で迎える寒い冬。もう「スタグフレーション(不況で賃金は上がらないのに物価だけ上がる)」待ったなし (2021.11.18)by 山本一郎 より抜粋加筆しました。

⑴ 悲惨なコロナ禍が始まってから1年半が経過し、第5波が終息して、ようやく日常に近い生活が戻ってきた


①きっとこれから良いことがあるだろう。
リベンジ消費や!


②そう思っていたら、飲食店が、現在バタバタと倒れ始めている。

年末の忘年会シーズンに向けて書き入れ時であるはずが、
なぜ倒産したり店じまいに追い込まれてしまっているのか。


③この飲食店に対する「休業協力金」の支給が、
感染者数の減少と共になくなったのが原因。


⑵ 資源高・材料高に「円安」という問題


飲食店の規模を問わず、ここ2ヶ月ほどで経営破綻が急増したのは、「休業協力金」の支えがいきなり消失した割に、年末の忘年会が今だ、
軒並み自粛となって、売上が戻らない状態になっているから。


⑶ いま私たちの経済で起きているのは、資源高、材料高と、円安という問題。輸入食材の品薄・高騰は止まらず


・小麦粉の売り渡し価格が10年来の高値となった。
小麦粉など輸入穀物の値段は、高いものでこの半年で26%ほど上昇。

・牛タンのような食材については一時的に値段がほぼ2倍。
トウモロコシや食用油など穀物、穀物由来の加工品が値上がりした。

・養殖サーモンなども値上がり、関連でサンマも不漁で値上がり。


⑷ ここにきて、エネルギー価格が大幅な上昇に転じた


①原油価格のトレンドで言えば、2020年に1バレル20ドル台と、
歴史的な安値だった状態から一気に原油価格が上昇し、いまや1バレル80ドル台まで上昇してきた。


②コストプッシュ型の「悪性インフレ」が到来するかもしれない。

ここに来て7-9月期の実質GDP成長率は、前期2020年度比で、
年率マイナス3.0%となり、2四半期ぶりのマイナス成長になった。


⑸ 日本は年末商戦も飲食店を中心に、力強い消費を期待できる状況にない


①景気はどうも良くないのに資源高で価格への転嫁は待ったなし、
という話になると、もう「スタグフレーション(不況で賃金は上がらないのに物価だけ上がる)」待ったなし。


②ひたすら金融緩和している状態の日本は円安。

一方、資源高の状態は止まらない以上、
物価が上がり始めたら、貧困層は大打撃である。

みんなで等しく貧しくなろう。


⑹ 勝手に国力が衰退する形で、物価上昇の目標であった2%を超えるインフレが実現しそうな雰囲気


①これは単に私たちが世界水準から見ると、以下が原因かと思う。
「衰退の度が酷すぎて、国際的な購買力を落とした経済失調」


②今回の成長率マイナスも、以下。
・国内需要が減少
・輸出がゴボッと減少


困ったもんだなあと思いながら、
市況とにらめっこする日々が続きそうです。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp