(Z31) 【BtoB企業のブランディング(前編)①】収益力の強化。技術力があっても、価格競争に陥ってしまう-1 by RISKYBRAND より抜粋加筆しました。
⑴ BtoBブランディングは、何故重要なのか?
①「技術の勝負では勝っていたと思うが、
パワーポイントの勝負で海外の競合企業に負けた」
素材産業分野での有力企業である、BtoB企業(仮に「A社」と呼ぶ)のマーケティング責任者の方が、ある商談後の言葉。
↓
WebサイトやPPTのデザインなど、「積極的にブランディング投資」
を行った海外競合企業とのイメージの違いについて、やや自嘲気味に
話された会話の中に、彼の忸怩たる思いが感じられた。
②A社のWEBサイトを見ると、誠実な姿勢と真面目な製品づくりが、
伝わってくるが、自社の紹介と製品特徴の説明ばかり。
ロゴを隠したら他社と区別がつかず、個性は全く感じられない。
↓
「技術力による成功体験が強く、結果的に、
ブランディングに積極的に取り組んでこなかったんでしょうね」
⑵ BtoB企業を取り巻く事業環境は、以下の影響を受け変容している
・グローバル化の進行
・テクノロジーの進化
・産業構造の変化
①顧客ニーズの変容
・グローバル化により近年新しい顧客や、取引相手が拡大
・BtoBにおけるEコマース比率の上昇による影響
・中国のサプライヤーなど、多くの産業で新しい競合が台頭
これまでは既存顧客との対面による取引が中心だったBtoB企業は、
「新しい取引先のニーズに応じたアピール」が必要になっている。
②ITの進化は、多くの産業で技術の高度化・複合化をもたらし、
「技術の標準化を促す」傾向にある。
そのため、例えばAIやIoTなど、新しいテクノロジーを、
訴求すればするほど競合と似たような訴求になってしまう。
↓
ITによる「標準化」は、
価格競争を激化させる可能性も高い。
③以下の潮流は多くの産業でビジネスのフォーマットを変えつつある。
・Industry 4.0/第4次産業革命
・DX
・Society 5.0
④BtoBの顧客企業も、
会社を上げてイノベーションに取り組むケースも増えている。
そのため、以下のケースも少なくない。
・取引形態も含め、サプライヤーにも変革を求める
・変革を後押しする新しいサプライヤーを歓迎する
⑶ 日本のBtoB企業における根本の課題として、技術力の「売り込み方」というテーマがあるかもしれない
①日本企業は米・独企業に比べて特許出願数は多いが、
利益率は彼らに劣っている。
日本企業は、その技術力を「売り込む」力、あるいは「売り込む」ための投資が、少なくとも米・独企業に比してが小さいと言える。
②技術力があっても、その技術を売り込むことができなければ、
価格競争に陥ってしまい収益力の低下を招きかねない。
経済産業書「通商白書2017」によると、
価格競争に悩んでいる日本企業は多い。
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