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(V71) [日経]経済全体に「DX」を。伝統的な日本の大企業が行っている、遅い昇進+失敗を許容しない評価・意思決定の組み合わせでは変革することはできない (2021.3.18) by 柳川範之 より抜粋加筆しました。

⑴ 日本ではDXという言葉が強調されている

その際、「企業内での変革の必要性」が主張されることが多い。

これは、日本企業の枠組みを根幹から揺さぶるものであり、以下が必要になってきている。
「経済全体で発想の転換」


⑵ 大企業に長年勤めることが、「自分がやりたいことを実現させるためのほぼ必要条件」だったが、今はそうではない


①昔はとても大きなコストがかかったが、今は以下の状況。

・今は誰でもブログを書き、
簡単に自分の主張を表明できる。

・ユーチューブにアップすれば、
多くの人に自分の曲を聞いてもらえる。


②同様なことが、
仕事で何かを実現させようとする際にも起きている。

大きな組織に入り上にいかないと、実現できなかったことが今はできるようになった。

・スタートアップやベンチャー企業ができる
・大企業でなければできない領域が小さくなってきている


⑶ 多様なアイデアは、荒削りであったとしても、斬新な知見を引き出す


①思いがけない発想が、新たなイノベーションを生み出す。

ベテラン・若手含め、様々なアイデアが、
場合によっては既存企業の枠組みを超えて、どんどん具体化され実現されていく。

世界はそういう変化の中にある。


②この変化はMITのフォン・ヒッペル教授が主張した、
「イノベーションの民主化」と似たところがある。

どちらかというと需要サイドの活動がポイントとなっていた。
今は、単なる需要側による改良に止まらない。


③個人や少人数のアイデアが、
一気に既存大企業の存在を脅かすようになる。

供給側からの「イノベーションの民主化」が起きている。


ただし、伝統的な日本の大企業にとっては、
あまり有利とは言えない変化。

以下の組み合わせでは、メリットを生かせない。
・遅い昇進
・失敗を許容しない評価・意思決定


⑷ これを打破するには、以下のように、アイデアを口に出すことができ、具体的に実行できるような体制を作り上げていくべき
(フラットな組織改革)


①現実的には、「イノベーションの民主化」は容易なものではないだろう。

しかし、このような改革を行っていくことが、
デジタル化の中で、日本の既存企業が飛躍していく大きなカギになる。


②これが経済全体で起きている構造変化であり、
「日本の就職のあり方」そのものの大きな変革も避けられない。

アイデアに容易にお金がつき、それを実現できる状況は、
現在の「世界的な金融緩和政策」と全く無縁ではない。


③供給側からの「イノベーションの民主化」。

❶デジタルは、経済の枠組みそのものを変革
❷「失敗」を許容し「発想」の転換を促すもの
❸誰でも、アイデアを実現できる社会改革を

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp