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(V95) 「世界一勤勉」なのに、なぜ日本人の給与は低いのか-1 (2021.3.9) by 窪田順生 より抜粋加筆しました。

⑴ なぜ日本がここまで貧しくなってしまったのか

①日本経済低迷の原因についてのさまざまな分析

・長引くデフレ
・消費増税
・人口減少
・アベノミクスが失敗


②しかし、あらゆる原因に影響を与えている本質的なところは、
日本人の「世界一の勤勉さ」がかなり罪深いのではないか、と筆者は考える。


⑵ 日本人の勤勉さは世界に誇るべき美徳であることに異論はない


①一方で勤勉さや真面目さには、大きな副作用がある。

決められた仕事を忠実にこなすことや、
命じられたことをコツコツと続けることは得意。

ⓐ頭がコチコチなので問題が発生した際に対応を変えられない
ⓑ柔軟な姿勢でルールや規則を根本的に見直すことができない
ⓒこれまで長く続けてきたことをスパッと、止めたりすることができない


②例えば、コロナ禍になってから「これからはテレワークだ!」、
と数ヶ月くらいは大騒ぎしていたが結局、今は電車には通勤するビジネスパーソンが山ほどいる。

「いよいよ日本もDXの波がきた!」という言葉はよく聞いたが、
今だに紙の書類にハンコを押し、紙の領収書をペタペタと貼って経費精算している企業が日本中にたくさんある。


③なぜこうなってしまうのかというと、
日本のビジネスパーソンが勤勉だから。

これまでのルールを真面目に守ってきて、問題がなかったので、
急に「こっちのほうがいいですよ」と言われても簡単にシフトできない。


④そんな「世界一の勤勉さ」の副作用が、
日本をじわじわと貧しくしているのではないか、ということが言いたい。


⑵ なぜ日本の賃金は過剰なまでに低く抑えられてきたのかというと、企業側が過剰なまでに賃上げをしてこなかったから


①「賃上げ」は資本主義社会の中では、
当然のように進められていかなければいけない。

企業が成長をすれば、労働者に還元をする。
それで経済がまわって、国民全体の豊かさも向上していく。


②実際、日本以外の先進国はちゃんと賃金は上がっている。


⑶ 日本企業は賃金を上げない理由

①小さな規模の会社が過剰に多いから。

約421万の日本企業のうち、
中小・零細企業は99.7%を占めている。
労働者のおよそ7割が働いている。


②もともと資金繰りも苦しいことに加えて、
会社の規模からしても輸出や研究開発に力を注げない。

だから、どうしても昔ながらの顧客を大事にする、
現状維持型の稼ぎ方になってしまう。


内需が縮小していく中で、
厳しい戦いを強いられているので、賃上げどころではない。


③日本の「過剰なまでに低い賃金」が、
「中小・零細企業が過剰に多い産業構造」に起因する。


上記のことが見えてくると、不思議なのは、
なぜ、バランスの悪い産業構造になったのかということ。

実はそこに「世界一の勤勉さ」が関わってきます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp