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2019年3月の記事一覧
枝の周りに、たかはなし
作物が実ると、そこが重くなる。その部分が、垂れ「下がる」ことになる。
重みで「下がる」と、多くの人の手が届くようになり、利用される。たくさんの人が恩恵を受けるのだ。
何も実っていない枝は、軽やかだ。高いところで飄々としている。強い風を切り裂いて、揺れ動いては元どおりになる。何かを突っぱねているようですらある。
実るためには、どこかへ根付かなければならない。人が集まる隙もなく次の場
Andanteで回り道
音楽において「走る」という言葉が意味するのは、望ましいテンポよりも速くなってしまっている状態のことだ。どちらかといえば、悪い意味でつかうことの方が多いのではないかと思う。
走らずに歩くと、よくものが目に入る。いろんなことに気づくのである。車より電車、電車より自転車、自転車より徒歩、といった具合に、景色から得るものが多くなるような気がする。ここに飛行機がないのは、僕が滅多に乗らないからだ。地上を
あゆみ 〜生績通知票〜
45歳ってどんなだろう。どんなからだの感覚なんだろう。今年33歳になる僕の、およそ12年後だ。
同い年の人たちの平均的なからだと、じぶんのからだはどれくらい差異があるのだろう。瞬時にその平均モデルのからだになったとしら、どんな感じだろうか。重いのか、軽いのか。快適なのか、不気味なのか。
僕には僕のからだのつかいかたの癖がきっとある。固有の生活習慣がある。いや、それはごく平均的なものかも
名前も知らない親子です
いないものに話しかける。たとえこの世にいないとしても、話しかけられた瞬間、その者は存在することになる。いや、だれかが話しかけようとする意思を抱いた時点に、だろうか。
あたらしく出あう者に、かつて出あった者を重ねる。かつて出あったその者を知っているからこそ、あたらしく出あう別の者の中に、かつてのその者を見いだすことができる。
僕の息子は2歳だ。この5月で3歳になる。目をぎゅっとつぶって、
マンネリング・フレーミング
同じことを繰り返していると、マンネリになる。マンネリを防ぐために、たまに違うことをしてみる。マンネリを嫌ってたまに違うことをすること自体がマンネリ化し、別にマンネリだっていいじゃない、などと開き直り、特にマンネリ状態を打開する違った策をあえてとらないでみる。するとどうだろう、やはり依然としてマンネリ状態がそこにある。
マンネリを感じるにも、ちょっとした知性が要るかもしれない。知性というか、ち