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人とは言葉を通して理解し合いたい〜推したい会社は対話の機会をくれる会社

大人だから、自分の心は自分でコントロールし、嫌なことを受け止めても笑顔で返し、周囲に不快感を与えないことが理想だろう。
しかし、それが出来る人間を私は見たことがない。吸い込んだ沢山の出来事や飲み込んだ感情を、一人で消化できるほどのキャパは人間にはないのだろう。

働いていると、理不尽なことばかりで、言った言わない、やったやらないの連続。急げと言われて急げば重箱の隅をつつくようなミスを指摘される。それでも耐えて呑み込めば「我慢して偉い人」ではなく、ミスしてヤバい人と言われる。かと言って言い返せば「発狂した」と思われかねない。

他人にどう思われてもどうでも良いが、働く環境が悪くなれば、また悪いものが回ってくるから、見過ごせない。
何より、心が耐えられなくなる。だから理不尽を伝えるチャンスが必要となる。
……………
理不尽なことや、寝耳に水というようなことはどこの職場に行っても起こり得ることだろう。人は個々に価値観が違い、チームによって文化が違うのだから当然そうなる。
だから、理不尽な出来事が発生するのは必然として、
その時、話をしてもらえるかが、私にとって推したい会社か否かの決め手となる。
……………
前職での話しになる。
当初、私は挨拶を返してもらえることがなかった。お土産飛ばしや電話を回してもらえないなどの小さな嫌がらせは時の経過と共に身体を蝕み、3ヶ月経って上司に相談した。
「挨拶の返しがないのに言い続けるのは堪えるし、取引先からの電話を回してもらえず仕事にも支障があります。」と。

上司からの回答は、
「彼女達、社長のご親族で、結婚までお預かりしているだけだから。我慢。」
と私に踵を返して対策も話し合いもなかった。

一切の対処もしてもらえずに終わると、心に痛みが残る。理解を得られず一層傷つくくらいなら言わなきゃ良かったと。
その後、本人に話すも見て見ぬ振りをする上司よりも事実上、立場が上となった彼女達の攻撃は増し、環境は一層悪化した。
社長の親族で、1万人の従業員は自分のものとの考えの彼女達には、「挨拶をしないといけない」「仕事の電話は取り次がなければならない」との認識はないだろう。

しかし、それならそれで構わない。ただ私は上司からせめて対話や問題提起の機会をもらえたら幾分、救われたかと思う。
……………
数ヶ月前、現職にきたがと、やはり似たような事が起こる。
同僚から急を要しない業務を22時に要求され、それから朝まで似たような不要な要求が続く。
時には上司や部下をCCに入れて、存在しない業務命令が収まらない。

上司に話すと、即日、打ち合わせとなり、翌日から毎朝ミーティングが開催されるようになった。業務の報告はその場のみで、連日深夜に渡る要求メールは禁止され来なくなった。

上司によると、彼の執着した要求は、部下や営業部からもクレームがあり、常に見ているとのことだった。しかし、彼をその様な人間にしたのは会社にも要因があるから、これからも対話を続けて解決していこうとのことだった。

彼の人間性は変わらないから、私を自分の思い通りにしたい欲を押し付けられるリアルは続く。それでも話して、苦悩を理解してくれる人がいたことに救われた。
少なくとも、彼を見たら逃げよう、彼のチャットはスルーしようとはならなくなった。
上司がしてくれたように、私も話そうと思う様になった。
………………
確かに我慢して、呑んで、働いていく方法もあるだろう。しかし意志ある人としての存在を諦めて行き着く先は、無価値に扱われる人間となることである。

私は自分が困っていることは相談したいし、理不尽な要求を呑み込み続けることは出来ない。それは誰かに自分の正義を認めてもらいたいのではなく、心と意志のある人として。

世の中、IT化AI化が進み、会わないでいればなんとかする方法もあるかもしれない。それでも私は抱えきれない苦痛を心に沈めることは出来ないし、やりたくない。口があるのだから、嫌がらせや理不尽には、不完全になったとしても自分の言葉で伝えたい。
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だから私が推したい会社は、意見の相違が合ったとき、話す機会を設けてくれる会社。
いかにITやAIが進もうとも、組織の上層部が家族であろうとも、
人と向き合えるのは人であり続ける会社で働きたい。

とても嬉しいので、嬉しいことに使わせて下さい(^^)