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プロフィール(活動履歴)
自己紹介淡乃晶 Awano Akira
作家。東京都出身の1991年生まれ。舞台や朗読の脚本・演出、イベント企画構成、シナリオライティングなどを行う。2014年に演劇集団fragment edgeを旗揚げ。以降、百合作品の創作をメインとして活動を続ける。
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直近の活動2024年3月下旬発売 SukeraSono『花様
『ムーンダスト・フレア』
○車の中
滝川「あまり運転上手じゃないので、ごめんなさい」
佐伯「代わります?」
滝川「いえ。佐伯さんも運転苦手そうだし」
佐伯「ご明察。免許証なんて身分を証明するためにしか使ってない」
滝川「いつも藤乃さんに運転させてたんですか?」
佐伯「私たちほとんど遠出しなかった。仕事で東京を離れられなくて」
滝川「私は沖縄行きましたよ? 藤乃さんと」
佐伯「へえ…。暑いの嫌がりそうだけど」
キミに贈る朗読会『春とみどり』開幕によせて
今朝ひとりトースターでパンを焼いていたら、ふと、自分の前からもういなくなってしまった人が、フレンチトーストを作ってくれたのを思い出して。すっと涙が流れました。
その涙は単純じゃなくて。悲しみも愛しさも入り混じったもので。ただただ、心が動いてしまう瞬間でした。
今週末4月28日・29日にキミに贈る朗読会『春とみどり』が上演されます。限られた時間の中で、キャストもスタッフもギリギリまで真摯に作品と
『天使と眠る - Angel fall asleep -』(未完)
セイ&天使 『天使と眠る - Angel fall asleep -』
セイ 愛し方も愛され方もわからない。できないことがあったら、まず真似をしてみる。勉強も料理もスポーツも仕事も。まずは誰かの真似から。だから、人を愛することも、真似事から入った。
どうしてもわからない。いろんな人を付き合っても、私の愛は、毎回崩れる。
人は、私のことを嘘くさいと言う。けどこの嘘が私にとっては本物で、嘘が私
『ウィスパー・スノウスケープ poetry』
過ぎゆく景色 過ぎゆく記憶 はだしの私
過ぎゆく景色 過ぎゆく記憶 はだしの私
天井のない廊下を歩く
こだまする 私ではない誰かの足音
その響きが愛おしく聞こえるから 果てしない
落ちるように 眠るように
ふれた
ゆりかごみたい な ぬくもり
ぬくもりみたい な くらやみ
くらやみ くらやみ
やみ やみ
それは、いえなかったこと
それは、いわなかったこと
ひみつ ひみつ
雑日記:『ただ捨てたって解決にはならない』
自分の中からありとあらゆるものを捨てたら、本当に空っぽになってしまって、執着や情念が今まで以上に光輝いてみえるようになった。
感情的なものを燃やして生きていたけど「そういうのやめた方がいいよ」と大人ぶった心の声に従い捨て去ったら、生きる気力を無くしかけた。捨ててから「しまった、向いてなかった」と気づいた。
「俯瞰した方がいい」とか「客観視した方がいい」とか、頭では理解できるし、取り入れた方がい
『ラストダンス・メモ』
何回もはじまっておわる。
別れ際、いつまでこんな想いをしていくんだろう。
いつになったら言葉にできるんだろうか。
また「行かないで」と言えなかった。
いつだって私たちは、好きな気持ちを押し殺して、
何かを背負って、身に纏って、口を塞いで。
ちょっとした達成感と引き換えに、涙を流すのをやめてみる。
でも、止められなくて。
止められないくせに、終わり際だけかっこつけて。
一体
『朝。君がコーヒーを淹れてくれないので不機嫌』
はあ……。
機嫌? 悪いよ、そりゃね。
ただでさえ朝弱いの知ってるでしょ?
もうね、全然、目、覚めない。
いつでも寝れる。
はあ……。
朝ごはん、つくるかあ……。
……。
……フルーツグラノーラでいいかな、もう。
……。
……コーヒー、飲みたい。
…ねえ、コーヒー。飲みたい。
きみのコーヒーじゃなきゃ、私、起きらんない。
淹れてよー。ねえ、
いつも用意してくれてるじゃん。
『ネームレス・サマーメイデン poetry』
夏の蜃気楼
はるかな水底
ゆらぐ世界
たしかに少女はそこにいた
夏の蜃気楼
はるかな水底
ゆらぐ世界
たしかに少女はそこにいた
夏の蜃気楼
きおくの狭間
けしきの流転
めぐりゆく瞬きの中に
ふと 消えてしまった
あの少女の声が
きこえる
夏
ひそやかな静寂の中に
ふと 消えてしまった
あの少女の声が
きこえる
夏
サマーメイデン
きみの踊り をおぼえてる
断片メモ:『Aqua note』
「他人の匂いが気になったのは、たぶん、はじめてだと思う」
雨はいつも、私たちの意思とは関係なく降り注ぐ。
雨音が粒立って屋根を叩く。
窓ガラスが風で揺れて。雫が風景をかき消して。
晴れやかな心の模様を裏切るように天気は陰りをみせる。
こういうのは迷惑だ。気が散る。
心なしか、勢いよく音楽室の扉を開ける。
ただし誰にも気づかれないようにするのは、
いつものように。用心して。呼吸は乱さ
雑日記:『スーツを買いに』
友達の結婚式に出るために、スーツを買いにいった。おそらく9、下手したら10年ぶりくらいに。仕事柄スーツを着る機会があまりなかったのだが、たまに所用で着ると肩まわりがパツパツになっていることが気になっていたので、いい機会だと思った。
前のスーツを買った時は役者をやっていて、身体も筋肉質だったし体重も今より15キロ以上痩せていた。書き物が中心の生活になってから体型が変わったので、「今後何かあってもお