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atsuo suzuki
2022年11月25日 13:48
オフィスや住居には観葉植物があるし、街には街路樹や公園がある。都市の人工環境にもいたるところに「緑」はある。緑を見てなんとなく気持ちが落ち着くとか癒やされるといった感覚は、多くの人が共通して持つところではないだろうか。けれどもこの「なんとなく」は、長い間「なんとなく」のまま放置されてきた。緑が人間にもたらすこうした効果を科学的に検証した研究がなかったのだ。それを世界で初めて行ったのが、千葉大学
2022年11月21日 14:08
極地建築家・村上祐資は「暮らすとはどういうことか?」という問いを解きたい人である。南極観測隊やエベレスト登山隊、あるいは模擬火星生活実験の国際プロジェクトなどに参加し、いわゆる極地と呼ばれる環境で暮らしてみることを通じて、ぼくらの暮らしに「本当に必要なもの」を探し続けている。村上の極地生活が始まったのは2008年。第50次日本南極地域観測隊に帯同し、約15カ月にわたってミッションスペシャリスト
2022年11月9日 19:09
文化的であることは一般的に良いこととされるが、その価値は見えにくい。ビジネスパーソンが伝統文化に触れることにはどんな意味があるのか。教養を身につけることで商談がうまくいく? インバウンド需要を見込んだ事業のアイデアにつながる? 確かにそういう話もあるかもしれないが、文化に触れることにはもっと本質的な価値があるはずだ。園部晋吾は400年以上続く京都の老舗料亭・山ばな平八茶屋の21代目当主。伝統あ
2022年11月1日 16:26
突然だが、読者の方々は普段どんな時に音楽を聴いているだろうか。朝、満員電車に揺られながら? 仕事に集中すべく外界の音を遮断する時? あるいは心地よい眠りにつくための"入眠剤"として? 目的やシチュエーションはさまざまでも、あらためて振り返ってみると、音楽を聴くためだけに時間をとるケースは実はあまりないことに気づく。多くの場合、ぼくらは「●●しながら」「●● × 音楽」という形で音楽を視聴してい
2022年11月1日 16:24
華道家・山崎繭加が主宰するいけばなコミュニティ「IKERU」には、経営学や教育の専門家、ビジネスパーソンらが多く集う。生徒の3割は男性で、一番多いのは20代だという。いけばなは戦後、女性のたしなみ、花嫁修行として広まった経緯があり、一般的ないけばな教室の生徒はほとんどが女性だ。また、多くのほかの伝統文化と同じく高齢化が進んでいる。そんななかにあってIKERUは極めて異色の存在といえるだろう。