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根掘り・葉掘り・茶堀りー紅茶探訪ー

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現在は主に、シンガポールの紅茶ブランドTWGの紅茶を取り上げています。 10の倍数に当たる回では、スーパーにも卸しているブランドも含めて飲み比べなど、普段とは異なる記事を掲載して…
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#茶葉

Yalangi Rain Tea(ヤランギ レイン ティー) ー目に浮かぶのはエアーズロック。

Yalangi Rain Tea(ヤランギ レイン ティー) ー目に浮かぶのはエアーズロック。

 最近、飲んで既に紹介していた気がする紅茶をよく取り上げている。今回も、その内の1つであるYalangi Rain Teaを紹介する。ちなみに、産地はオーストラリアだ。

 袋を開けてみると、茶葉が非常に細かい。葉の形状だけでいえば、前々回のAdawatte FBOP1(アダワッテ エフビーオーピー1)に似ている。ただ、それ以上にすっきりとした飲み心地であり、あっさりした味わいだ。
飲み方としては

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Oud Night Tea(ウード ナイト ティー) ―名前に滲み出る超個性派紅茶

Oud Night Tea(ウード ナイト ティー) ―名前に滲み出る超個性派紅茶

 結構前になるが、燻製のような香りがするスモーキーフレーバーの紅茶にハマった。既に全部試したはずとは思いながら、紅茶ブランドTWGのウェブサイトで調べると、1つだけ飲んだ覚えのない紅茶がヒットした。それが、今回紹介するOud Night Teaだ。

 袋を開けてみると、確かに少しスモーキーと言えるが、今までとは少し違うようにも感じる。少し違和感を持つも抽出した方が香りは強くなるため、そのまま淹

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ファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルって、結局どこまで違うの?? 3つの時期を同じ農園で飲み比べてみた

ファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルって、結局どこまで違うの?? 3つの時期を同じ農園で飲み比べてみた

 今まで、ダージリンは色々なものを紹介してきた。ただ、個々に記事で取り上げただけで、3つのシーズンを全て1度に比較したことはない。今回は、改めて試すことで、個々の特性を再確認する。

 TWGで茶葉を探したところ、マーガレッツホープなら3つが揃うと分かった。ダージリンの多くはファーストフラッシュしかないもの、セカンドフラッシュだけのものなので、同じように試したい場合は注意して欲しい。
 また、テ

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Marinyn GFBOP1(マリニン ジーエフビーオーピー1) ―ケニアの紅茶はミルクと共に。

Marinyn GFBOP1(マリニン ジーエフビーオーピー1) ―ケニアの紅茶はミルクと共に。

 あまり記事で具体的に言及したことはなかったが、濃いめのミルクティーが好きだ。逆に言うと、牛乳に負ける茶葉ならストレートで楽しみたい。日本の滞在中、ルピシアで購入した期間限定のアッサムのティーバッグがおいしくて、非常に気に入っていた。ダージリンのような紅茶ももちろん良いが、やはり濃厚なミルクティーにしかない楽しみもある。
 そういった経緯が理由という訳ではないが、今回は紅茶ブランドTWGが牛乳を入

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Margaret’s Hope FTGFOP1(マーガレッツホープ エフティージーエフオーピー1)※セカンドフラッシュ ―夏摘み茶葉はココア風味

Margaret’s Hope FTGFOP1(マーガレッツホープ エフティージーエフオーピー1)※セカンドフラッシュ ―夏摘み茶葉はココア風味

 先週に引き続き、マーがレッツホープ農園の茶葉を紹介する。前回は春に摘まれるファーストフラッシュで、今回は夏摘みのセカンドフラッシュだ。ティーサロンで聞いたところによると、春に摘むタイミングでまだ小さいと判断された葉が、夏に収穫されているそうだ。もちろん、摘まれた時期が異なるだけでなく、味や香りも全然違うのでぜひ最後まで読んでいただけると幸いだ。

 袋を開けると、春摘みの緑茶のような香りとはうっ

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Temi FTGFOP1(テミ エフティージーエフオーピー1)※ブレンド ―王国だった場所から届いたブレンドの妙が光る茶葉

Temi FTGFOP1(テミ エフティージーエフオーピー1)※ブレンド ―王国だった場所から届いたブレンドの妙が光る茶葉

 タイトルを見て、先週紹介した茶葉とあまりにそっくりのため、誤植だと思う人も居るかもしれない。しかし、間違いではない。本当にこういった名前なのだ。今回はTWGに登録されている番号が101の方のTemi FTGFOP1を紹介する。ちなみに前回のものは、100番だ。

 公式の情報で、前回紹介したT100はセカンドフラッシュの茶葉のみを使用と書かれていたが、こちらのT101にはそういった記載はない。恐

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Temi FTGFOP1(テミ エフティージーエフオーピー1)※セカンドフラッシュ ー王国だった場所から届いた複雑な夏摘み茶葉

Temi FTGFOP1(テミ エフティージーエフオーピー1)※セカンドフラッシュ ー王国だった場所から届いた複雑な夏摘み茶葉

 以前から、シッキムやテミ農園という言葉は耳にしたことがあった。どうやら美味しい紅茶らしいという知識はあったものの、具体的なことは知らなかったので、気付けば後回しになっていたのだ。今日はTemi FTGFOP1を取り上げる。

 今回紹介するに当たり改めて調べてみたところ、シッキムはネパールとブータンの間に位置しているそうだ。現在はインドの一部となっているが、1975年までは、シッキム王国という国

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オータムナルの到来! でもその前にファーストフラッシュとセカンドフラッシュを飲み比べてみた

オータムナルの到来! でもその前にファーストフラッシュとセカンドフラッシュを飲み比べてみた

はじめに

 結構前になるが、ダージリンの春摘みであるファーストフラッシュと、夏摘みのセカンドフラッシュを入手した。どちらも、同じ農園で2023年に収穫されたものだ。ちなみに、ダージリンの農園は40以上ある。比較するならできるだけ同じ条件が良いと考え、どちらもキャッスルトンという農園の茶葉にした。

比較方法

 キャッスルトン農園の茶葉は、葉のサイズが小さめの中国種がメインで、個人的に結構好みだ

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Chiyabari Excellence SFTGFOP1(チャバリ エクセレンス エスエフティージーエフオーピー1) ―ネパールからやってきた気になるあの子

Chiyabari Excellence SFTGFOP1(チャバリ エクセレンス エスエフティージーエフオーピー1) ―ネパールからやってきた気になるあの子

 具体的な紹介をする前に、この茶葉の名前を実は2回全く違う場面で耳にしたことがあることについて話したい。1回目は7月に紅茶ブランドTWGの店舗で開催されていた、ダージリンの飲み比べ会だ。その際に同席していた人が、この茶葉がおいしくて好きだと話しており、そのときからぜひ試してみようと考えていた。2回目は、先日TWGのティーサロンに行ったときだ。その際にダージリンを試していると、店員に「それなら、これ

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Darjeeling Sky Tea(ダージリン スカイ ティー) ―空の名を持つ春摘みと夏摘みのブレンドダージリン

Darjeeling Sky Tea(ダージリン スカイ ティー) ―空の名を持つ春摘みと夏摘みのブレンドダージリン

 先日Darjeeling Supreme Tea(ダージリン シュプリーム ティー)を紹介したが、まだ他にもTWGにダージリンは存在する。今回はその中から、Darjeeling Sky Teaを取り上げる。

 こちらのブレンドは結構新しいのか、2020年頃に購入したTWGが発売している様々な茶葉についてかかれた本に、名前も説明文も掲載されていない。ただ、公式ウェブサイトには載っており、こちらに

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Darjeeling Supreme(ダージリン シュプリーム) ―「最高」のダージリン。個人的には1.5フラッシュ。

Darjeeling Supreme(ダージリン シュプリーム) ―「最高」のダージリン。個人的には1.5フラッシュ。

 少し前に、紅茶ブランドTWGが販売しているダージリンと名の付く茶葉で、まだ試していないものがあることに気付いた。個々の農園の名前が付いたタイプは全て店で試したが、それ以外にもまだダージリンはあるらしい。今回はその1つであるDarjeeling Supremeを取り上げる。

 名前に「Supreme(最高)」と入っているだけあって、オンラインで注文したときから楽しみにしていた。公式の説明文による

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Five O’ Clock Tea(ファイブ オ クロック ティー) ―その名も5時のお茶。

Five O’ Clock Tea(ファイブ オ クロック ティー) ―その名も5時のお茶。

 最近、セイロンの紅茶が気に入っている。今回のFive O’ Clock Teaもその1つで、公式の説明文によると、セイロンの高地で採れた茶葉のブレンドティーらしい。Five O’ Clock Teaは一般名称のようで、カタカナで検索をすると他のブランドが販売している同名の茶葉がいくつか表示された。

 余談だが、名称を直訳すると「5時のお茶」になる。調べたところ、これはイギリスのアフタヌーンティ

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Pettiagalla OP(ぺティアガラ オーピー) ―王道中の王道を歩むディンブラの紅茶

Pettiagalla OP(ぺティアガラ オーピー) ―王道中の王道を歩むディンブラの紅茶

 少し前に、セイロンティーの1つであるMaha Gastotte OP1(マハガストッテ オーピー1)について書いた。この紅茶は、スリランカの中でも標高約1,800mとかなりの高地で栽培される。Pettiagalla OPもほぼ同じ標高なのだが、味わいや水色は全く異なっている。あまりに違っているので、差異にも着目しながら、今回はPettiagalla OPについて取り上げる。

 袋を開けてみると

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The Bellini(ザ ベリーニ) ―桃には桃を。掛け合わせで見える本領

The Bellini(ザ ベリーニ) ―桃には桃を。掛け合わせで見える本領

 最近は風味付けしていない茶葉を取り上げることが増えてきた気がするが、紅茶ブランドTWGのフレーバーティー全てを試した訳ではない。今回は、桃とスパークリングワインで作るカクテルと同名のThe Belliniを紹介する。


 果物が入ったカクテルと同名のため、爽やかな桃の香りを想像していたが、袋を開けてみると、想像よりも甘めの印象だ。イメージ的にも、フルーツというよりもココナッツに近い気がする。

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