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患者を診ない医者。心を観ない診察。

以下内容は特定の院所を否定する内容と捉えられる危険がありますが、決してそれが言いたいのではなくて、ある出来事を通して私が長年接客業・サービス業に精通してきた身として感じる皆さんにお伝えたいしたいことがあるので書きます。

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昨日は産婦人科の診察でした。
まだ妊娠18週なので本来なら1ヶ月に1度でいい時期なのですが、今回は2週間での訪院。前回診察室でドクターには「次は4週間後に」と言われたものの受付で「なぜかは聞いてないですが今診察室から伝言があり、やっぱり2週間後に来てくださいとのことです」と訂正されたので、真面目な私は素直にぴったり2週間後に予約。

しかしまず看護師さんに言われたのは
「今ってまだ4週間ごとの健診なんですが・・・、本日は健診にされますか?それとも健診じゃなく様子見るだけにしますか?」

この時点で意味が分からない。
「あのー。前回診察の時に先生に次は4週間後と言われたんですが、後で受付でやっぱり2週間後に来るようにと言われたから今日来たんですけど」
と答えると、
「では、もう健診の用紙を出して頂いてますし(これもこの日、受付で自動的に取られた)、健診にしていいですか?」
と聞かれる。
(は?それって私が判断することなん?来いと言われたから来たのに。よくわからんけど、必要な方にしてくれよ。)

続いてドクター登場。
まずは腹部エコー。冷たい水溶性ゼリーを何の前触れもなくいきなりお腹の上に乗せ(ヒヤっとする。「つ、冷たっ!!」←これ、エステのマシン施術の時にやったらクレームされるやつです)、

「これ、脚ですねー。頭の大きさは4cm、正常の発育ですねー」

先生、それで終わろうとするので
私)「今、身長って何cmくらいなんですか?」と聞くと、
医)「胎児の身長って分からないんですよー」
 →(んなこたぁ知っとるわい!医師によっては「赤ちゃんは脚を折り曲げてるから正確な身長っていうのは分からないですが、座高の高さは約〇cmです」と教えてくれる)

そして、実はこの病院ではまだ赤ちゃんの性別は言われてないので試しに
私)「あの・・・、性別って・・・」
すかさず
医)「まだわかりませんねー」

少しも見ようともせず、手も止めることもなく、エコーのノズルを外しながら答えて終了。

「じゃ、次は診察台、〇番の部屋に直接入ってください」

と言い残してドクター去る。
看護師不在。
自分でお腹のゼリーを拭き拭き。

着衣を直して別部屋へ。
お次は膣エコー。

ここ最近お腹がずっと痛いというか、違和感が続いていることを伝えたので切迫早産の可能性などを触診と子宮頸管の長さで判断するらしい。
医)「3cmきると危険ですが5cmあるのでじゅうぶんです。じゃ、本日はこれで終わりでーす」

私)「あ、あのぅ・・・、次回は4週間後に来れば・・・?」

医)「あー、はい、そうですね。あ、その前に19週目の超音波外来はこれとは別で予約して受けといてくださいね。案内入れとくんで」

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これが昨日の一連の流れ。
同伴してくれたパートナーと・・・

私)「あっという間に終わっちゃったね」
彼)「毎日毎日同じことの繰り返しー、あー、つまんねーなー、って思いながらやってんだよ。もう仕事に飽きちゃってんだよきっと」
私)「赤ちゃんの性別を楽しみにしている気持ちとか考えないのかな」
彼)「パフォーマンスでも何か言やぁいいのになぁ。「そうですよねー、知りたいですよねー、けど、うーん、ほら、まだ見えないんですよー」ってエコーの手止めて見せるふりするとかさ」
私)「患者の心までは見てないよねー」

なんて会話をした。
私たちはそれぞれ自営業の接客業。これがもし自分とこの従業員だったら確実に注意する系。

「あなたにとっては今日こなす多くの患者の1人かもしれないけど、そのお一人お一人が世の中にたくさんの病院がある中わざわざうちを選んで、うちを信頼して通ってくれてるよね。まずそこに感謝だよね。
そして思い返してみて?さっきの患者さん、赤ちゃんの性別どっちかなー、今日は分かるかなーと楽しみにして来ていたとしたら、あなたの診察の仕方はどうだったって思う?」

って言われちゃう系。

話をいったん変える。
もし私が難病患者だったらこの考えはひとまず横に置く。
できればその病気を治せる日本一の名医にかかりたい。そうすると選べない。だったらとにかく人間性や接客だうんぬんより、病気を治してくれさえすればいい。まぁそこに円滑なコミュニケーションが加わるのは理想だが。しかし、

「妊娠」は病気ではない。

母体と胎児は表裏一体で、今、母が感じる事はお腹の子が感じることという。ならばストレスなく、気持ちよく通えるという事が先決だ。

それについて下記を参考に読んでほしい。
先日、環境省協力の講演会、潜在意識やトラウマの研究をされている医師による「バーストラウマ」(子どもがお腹の中や出産時に潜在意識に得るトラウマ)についての話を聞きに行った。

「トラウマ」というものには様々な種類があるそうで、妊娠中のお母さんの感情や体験した事がダイレクトに子へつながるのはもちろん、なんと!出生時に

“取り上げたドクターのネガティブ感情が赤ちゃんへ”

刻まれるというのだ!
医師をはじめ、助産師や看護師など出産に関わった人のネガティブ感情が生まれたての赤ちゃんにインストールされてしまうというから驚き。

↑ 赤ちゃんの脳波はDelta派。催眠トランス状態が故に、周りの大人の感情、特にネガティブな感情ほどダウンロードされてしまいやすい、とのこと。ここで赤ちゃんの潜在意識に刻まれるのは「不安・恐ろしい」という感情。

そうして刻まれた出産時トラウマは、その子のその後の人生(体・心・精神(魂))に計り知れない影響を与えるという。

だから昨日の診察後に「あー、こういう先生にはお産に立ち会って欲しくないな」と感じた。

産婦人科の役目は
「今、目の前の妊婦と胎児が正常の範囲内か」
だけをチェックすること、何か問題があれば必要な処置をすること、かもしれない。

お産も同じく
「胎児を外に出すこと」
「分娩で何か問題があれば必要な処置をすること」
医療側は本来はそれさえやればいいのかもしれない。仮にその最中にいくら心の中が荒れていて、

「あー、疲れたから早く帰りたい」
「今日のアイツむかついたな、ちくしょー」
「旦那の浮気が許せない!」
「お腹すいたなー、これ終わったら何食べよっかなー」

などと考えていても患者にとっては一見なんの問題もないが、
生まれたてのピュアな脳波な赤ちゃんにはそういった他人の感情がインストールされて“バーストラウマ”となり、それが後々の思考パターンや人生そのものに影響を及ぼすというのだから、母子にとって、妊娠・出産に関わる医療従事者の気の持ちようというのは大問題である。


“接客”をもっと身近な例でいうと、私の場合。

私の職業は整体師。
「肩こってるって言ってるこのお客さんの肩さえ楽にすりゃいーんでしょ」
「施術続きで疲れてんだよ、脚細くしたい?余計なこと言うんじゃねーよ」
なんて思いながら接客、施術をしていたら・・・?

まさかそんな人には誰も施術されたくないでしょう(笑)
そして私は整体師としてやっていけず、世の中からとっくに消えていたでしょう。

しかし私は1度も手を抜いたことはない。全員を常に“全力”でやってきた。ボディワーカーになって10年以上経つ。おかげ様で“日本一予約の取れない整体師”とまで言われるようになったが、初めて施術をした日からお客様への向き合い方は何一つ変わらない。

なぜって。
13年前に病気で他界した夫のような人を一人でも減らすこと、
目の前の人を少しでも健康に近づけること、

が志だから。まさか手を抜けるわけがない。
“初心に帰る”
なんて言葉、意味が分からない。(いや、国語的にはわかるけど)
それが必要になる気の持ちようが分からない。

医師も志した時はそうじゃなかったのか。
はじめて患者さん、はじめてお産に立ち会った時はどんなだったのか。

私の妊娠バイブル、ドラマ「コウノドリ(2015・2017)」のお産シーンはどれも感動的で、コウノドリ先生は

「どのお産も立派なお産だよ」
「すべての赤ちゃんに、生まれてきてくれて、ありがとう」

ですよ。
え?所詮ドラマでしょ、って?(すべてのドラマや映画をそういう捉え方してたら身も蓋もないけどね。)だけどこういう素敵な思考のドクターって実際いるよ。

実は私は今、福島県いわき市の歯医者さんまで定期的に通っている。
普段の治療は都内の歯科にも行っているのだが、それとは別に、このいわき市の先生の独特の診療が素晴らしすぎて受けたいのはもちろん、それ以外にも医師としての在り方、患者を思う心や向き合い方、私はすべてに感銘を受けていて、行くたびに感動しかない。

初めて行った時は私の持っていた「医者イメージ」を覆す驚きの連続だった。まず、待合室に到着した私にわざわざ
「こんにちはー。はじめまして。今日は遠くからお越し下さってありがとうございます。」と顔を出してくださった。
(え!お医者さんって診察の時だけ姿見せるもんじゃないの!?)

受付表などを書きながら他の患者さんが終わるのを待ち、いざ私の診察。
「ではこちらにおかけください」とリクライニングソファに座るよう促され、またまたびっくりが。

なんと、先生自ら私にひざ掛けをかけて下さった。しかもそれはそれは丁寧に、足先まできちんと覆うように・・・
(え!これって今まで助手さんにしかされたことない!)

この先生の診療はかなり独特なもので長時間かけて行われるのだが、30分おきくらいに
「お手洗いは大丈夫かなー?」
「寒くないですか?部屋の温度、大丈夫?」
と気にかけてくださる。
(え!お医者さんにこんなこと聞かれたことないし、そもそもこんなに時間かけて診察されたこともない!)

診療内容や先生の見聞が素晴らしいのは言うまでもなく。
それに加え、「医師」という立場の方で、それまでの私の人生では出会った事のない在り方に心の底から感動したのでした。

その先生は地域の歯医者さんとして診療もされているけど、日本中、世界中へ研究発表や講演にと飛び回っているスーパードクター。実際お会いするまでは
(すごい先生だし、直接診察してもらえるのがそもそもあり得ない境地の人だし・・・、なんかちょっとでも変なこと言ったら呆れられそう・・・)なんて考えながらお邪魔したのですが、

人の地位は、その人柄や立ち居振る舞いに関係しない


ということをその先生によって知りました。
その後、何度お会いしても変わらぬ先生。こんな素晴らしい人柄の医師が存在するなんて・・・。

(※あえて言っておきますが、世の中には口だけうまい、うわべのカウンセリング力の高い“経営者”感覚な独立開業医はごまんといます。(独立したらいわゆる一個の企業だし医師も経営者になるからね。)昔、私が医療業界のサラリーマンだった時代、会社の営業マンらがこう口々に言ってました。「〇〇医院の院長さー、ほんと金の亡者だよー。患者思いのふりして保険点数稼ぎの天才だよ。口でうまい事ばっか患者には言ってけど裏では「さっきの抜糸失敗しちゃって出血ダラダラで焦ったよ、アハハ」「患者なんて話テキトーに聞いて薬出しときゃいいんだよ」って言っちゃってるからねー」。くれぐれもこういう医師には引っかかりたくないね。だけど多いんです。昔、病院ばかり相手にしてる環境にいたもんで。“優しい先生=良い先生”と短絡的に繋げるのは考えものです。自分の身体を預ける責任は自分にあります!“本質を追求している医師かどうか”の見極めはとっても大事。) 

話を戻し。私はどこか、「お医者さんて偉い人」「お医者さんて態度デカい人」「お医者さんて威張れる人」と捉えていて、医者ってだけでそれが許される存在でもあった。だから、医療とサービス業は違うとも考えていましたが「接客」という種類では同じです。人ありき、の職業。同様な世間的にいわゆる高肩書きとされる“弁護士”の友人も言ってましたが、「偉そうにしてる弁護士もいるけど、所詮僕らもサービス業だよ。依頼してくれる顧客がいなければ廃業するからね」

あ、これは、患者や顧客に懇切丁寧に接するべきと言っているわけでは決してないです。
ついでに例えを出すと、もう一つの私が日頃虫歯の治療で通っている歯医者さんはいわゆる「医者」っぽくてまさか患者にひざ掛けなんてかけないし、診察室でしかお会い出来ないですが、

「朝井さん、次また同じようなことあったら遠慮しないでその日にすぐに来てくれていいからね。今回受付スタッフの伝え方が悪くてすぐの対応が出来ずに申し訳なかったね。」とか、治療の方針を伺っていると“その患者にとって最高に良い状態に持っていく”を徹底していることがよく分かる。

それは「心」で治療(私で言うと、接客・施術)している、と感じられること。

そして冒頭に書いた、昨日の彼との会話で言った

「患者の心を観る(診る)」

診察だと思える。しかしそんな医師ってあまり出会えるもんじゃない。

私が妊娠がわかった矢先に駆け込ませてもらった丸の内の森レディースクリニック院長の宋美玄先生も数少ないそんなお医者様の一人。その時点では11月にスリランカでの仕事が決まっていたため伝えたところ、
「厚生労働省のホームページに感染症の可能性がある対象国と出ているね・・・(普段なら問題なくても妊娠中だから)蚊に刺されないようにして欲しいな。仕事なら仕方ないか~。だけど気を付けてね」と診察時に教えていただいたのだが、実はその後、スリランカに妊娠中に行くことで起こり得る可能性のある感染症や母子感染のリスクなどをかなり調べて心配して下さっていたということを後々に知り、そのお心にかなり感動した。

(→※1「朝井麗華と行くスリランカツアー」と題して参加者募集を公に出してしまっていたので最後まで迷いましたが大事をとって今回は中止にしました。来年リベンジします!)
(→※2 スリランカは健康体であれば行くのはまったく問題ないとても素敵な国です!妊娠中や免疫力低下中の身体では、通常なら何てことない虫刺されでも、万が一のことが絶対にない!が言い切れないので妊娠中の私は念のために断念しましたが、普段なら問題なしの国です!)

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さて。
妊娠中の病院通いって、分娩する病院や助産院(産むところ)と、日頃様子を見る“健診”を受ける所を分けることが出来ます。産院は数少ないので自宅から遠かったり、里帰り出産をする人のためにも、日頃は自分が通いやすい婦人科に通い、分娩先と患者情報を共有してもらえる「産科オープン・セミオープンシステム」という制度を取れます。(参考までにこちらのサイトにそのことが詳しく載ってたのでシェア↓)

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先日、分娩予約していた病院を変えたということを記事にしましたが、日頃通うクリニックはそのまま変えないつもりでいました。家から近いし、私が産み方を変えたから産院を変えただけであって、それまでの病院だって良いところ。


だけど、昨日で私とパートナーの選択は変わりました。日頃通うのももう分娩する病院にしよう。

昨日の診察時に性別を聞いたのは、試してみたって感じ。
以前の記事に書いたとおり、他の病院ですでに妊娠14週時点で分かってたからね!胎児の性別を判断する方法は、“お股”の部分に男性器があるかないかをハッキリ確認出来るかどうかなので、知れる時期は病院が使っているエコーの画質次第。私が新たに分娩をすることに決めた病院の機械は日本にまだ数台しかないと言われているハイレベルのものらしく、日頃通っているクリニックの画質より超鮮明。だから、「え!14週でもうわかったの!?」と出産経験のある方や私のインスタを見た方などから口々に驚かれましたが、それはそういうわけなんですよねー。

そして、上にリンク貼った昔の記事を改めて読んだら・・・
(「あ、この日の私、喜んでる」)って、我ながら感じた。
性別が分かったことだけじゃなく、この日のこの病院の先生の対応にも喜んでるのが分かる。

医)「性別、今日分かるなら知りたいですかー?」
私)「え!?もちろん!知りたい知りたい!!」
医)「あ、っとその前に、男の子、女の子、どっちがいいってあったりするんですかー?」
私)「ぜんぜんないです。どっちでもいいです」
医)「よーし!じゃ、いきますよー!これが、太ももで~、ココにー、お!ありますねぇ。見えますか?」

こんな会話を先生とした。
この時、別に先生の顔はニコニコなんてしてない。先生の表情は淡々としていたが、“心”は患者に向けられていて、気持ちを汲み取ってくれていることが容易にわかる。

患者が性別を知りたいと言った
=楽しみにしていたんだろうなぁ
=だけどもし仮に「男の子がいい!」って強い希望持ってるのに女の子だった場合は伝え方変えようかなぁ

なんてのを瞬時に想像しながらの診察(私でいう接客)だったんじゃないか、なんてことを私は想像した。

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通う病院やお店の優先順位というのは人によって異なる。今までのクリニックはネット予約できるし、予約時間通りでほとんど待たされることがないし、家からも近い。そして老舗病院、ブランド病院、人気病院という多くの点で気に入っていたのだが、

診てもらい続けたい病院かどうかは私たちにとっては昨日、明確になった。そんなわけで、分娩する病院は自宅からは遠いんだが、使っている機械も良いし、診察に時間かけてくれるし、そこで産むし、腹部エコーのジェルは温めてあって冷やっとしないし、もうそっちに通っちゃおー。遠くなる分、彼は同伴できなくなるだろうけど。(しかし、これも利点があって、その病院は診察中のエコーを動画データで全部USBに入れてくれるの!)

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どんな肩書きでも、人と人が接する職業は接客業、相手あって成り立つこと。

今日の一人は、かけがえのない一人。
一期一会。

心で診察を。
心で接客を。
心にホスピタリティを。

大事なこと。

★SNS★
NEW!!
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「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!