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好きなものに対する気持ちの記録。体裁は整ってない。

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「ラストマン」Ep.8を見て、バディの強さについて考える

2023年6月11日(日)「ラストマン-全盲の捜査官-」Ep.8視聴。 前回の終わり方と予告の感じから、皆実さん護道さんバディが大好きになってる自分にはしんどい展開になるだろうなあって分かっていた通り、初っ端からしんどい。そう思わせるくらい、このドラマには引き込まれる。彼らが実在の人物であるかのように、感情移入してしまった。 ※ネタバレあり 心の内をあまり見せない皆実さんと、感情をぶつける護道さん。余計な言い訳をしない皆実さんがきっと本当のことを言ってるのも分かるし、護

    • 「目が見えない」から考える先入観や世界の広がり

      TBS系日曜ドラマ「ラストマン-全盲の捜査官-」から考えたこと。 このドラマの主人公、福山雅治さん演じる皆実広見さんは、「全盲」のFBI捜査官という設定だ。福山さんは皆実さんを演じるにあたり、幾人かの全盲の方やともに活動する方と直接会い、話し、全盲所作指導を受けられている。ラストマンを紹介する雑誌の記事やラジオでのトーク、対談などを見聞きすると、どれだけ丁寧にその役柄が作り上げられていったのかが分かる。 そういった数々の制作や役作りに関する話を見聞きしたうえで、ラストマン

      • 「ラストマン」Ep.6を見て、バディの背景に思いを馳せ、人に手を差し伸べることを考える

        2023年5月28日(日)「ラストマン-全盲の捜査官-」Ep.6視聴。 この日はぎりぎりまで予定が詰まっていて、いつもの2倍速くらいで帰宅した。日曜夜のお楽しみとしてすっかりなくてはならない存在になっている。だけどもう折り返し過ぎたのかあ、とちょっと寂しさもある。 ※ネタバレあり Ep.5に続き、護道家はとにかく重厚で豪華。だけど家族関係はなごやか。泉くんを慌てさせる汐里さんとか、お見合い相手の写真をそっと確認する京吾さんに笑ってしまった。一方で、そんなかで皆実さんが言

        • 「ラストマン」Ep.4で、地上波連ドラのエンタメ力ってこういこうことかという気持ちをまた深めた

          5月14日(日)「ラストマン-全盲の捜査官-」Ep.4視聴。 Ep.1、Ep.2は比較的重めのテーマながらしっかりエンタメに仕上がっていて、Ep.3ではよりポップな楽しさを提供してもらって、安心して面白いドラマだなあと思ってところにEp.4、「このドラマすごいな……!」という気持ちをより深めた。 Ep.3までで十分に楽しかったのに、またギアが上がってくるとは思わなかった。これ、最終回までにどうなってしまうんだろうという気持ちと、最終回来てほしくないという気持ちと。今からロ

        「ラストマン」Ep.8を見て、バディの強さについて考える

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        • 「ラストマン」Ep.6を見て、バディの背景に思いを馳せ、人に手を差し伸べることを考える

        • 「ラストマン」Ep.4で、地上波連ドラのエンタメ力ってこういこうことかという気持ちをまた深めた

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          ラジオみたいにずっと流しちゃうYouTubeチャンネル「チルるーム」

          「チルるーム」というYouTubeチャンネルがある。 同世代(30代後半)、同事務所(サンミュージック)所属のお笑い芸人であるカズレーザーさん(メイプル超合金)と松陰寺さん(ぺこぱ)と、放送作家の倉本さんによるYouTubeチャンネルだ。 私はこのチャンネルがものすごく好きだ。という気持ちを記録しておこうと思いつつ、どんどん時間が経ってしまっている。たぶん半年くらい経つ。 カズさん松陰寺さん、そしてたまに入る倉本さんが醸し出している空気感とか間とかポンポンと出てくる知識

          ラジオみたいにずっと流しちゃうYouTubeチャンネル「チルるーム」

          「ラストマン」Ep.3の好きなところいろいろ。ポップさに笑い、そのなかにある問いかけを考える

          2023年5月7日(日)「ラストマン-全盲の捜査官-」Ep.3視聴。 Ep.1、Ep.2に比べてずいぶんポップに始まったなあと思った。 GW最終日の夜で、明日から何日ぶりかに仕事という人も多いだろうし、このポップさはちょうど良いかもとか、すっかり息の合うチーム感(難波さん含め)が出ているスイートルームの面々にクスっと笑わせてもらった。 ところで、「護道さん」とか「吾妻さん」とか「今藤係長」とか、皆実さんが少しアクセントを置くときの一音目の上がり方が特徴的でクセになる。

          「ラストマン」Ep.3の好きなところいろいろ。ポップさに笑い、そのなかにある問いかけを考える

          「ラストマン」Ep.2がやっぱり良かったし、先入観や偏見というものを考えた話

          2023年4月30日(日)「ラストマン-全盲の捜査官-」Ep.2視聴。 初回がものすごく良かっただけに、大丈夫なのは分かってるけど、でも二話目どうなるんだというどきどきがあった。ちなみに初回はリアタイ後、TVerで5回くらい見返した。25分拡大枠だと、夜ご飯作り+その後の片づけのときに流すとちょうど良い。家事のテンションも上がる。 あと、在宅仕事で単調作業のときに流しておくのもテンションが上がる。 ※ネタバレあり※ そんなことを思い出しながら、2話冒頭、1話目のおさら

          「ラストマン」Ep.2がやっぱり良かったし、先入観や偏見というものを考えた話

          「ラストマン-全盲の捜査官-」初回放送を視聴して、ものすごく良かった話

          2023年4月23日夜。 面白いだろうとは思っていた。なんといっても福山さんと大泉さんだし。主役以外のキャスト陣の重厚さもすごいし。福山さんのラジオで繰り広げられるさまざまな裏話や、番宣の楽しそうな感じからしても。 ただ、主人公の設定盛りすぎじゃない?さすがに大丈夫?といういちファンながらの勝手な心配もちょっとあったりした。全盲という設定については、事前のラジオやさまざまな媒体で、かなり丁寧に作り込んでいる話を聞いていたので大丈夫な感じはしていたけど、それにしたって設定盛

          「ラストマン-全盲の捜査官-」初回放送を視聴して、ものすごく良かった話

          「ぺこぱ単独ライブE」が最高にエンタメで良かった話

          2022年11月3日(木)に開催されたぺこぱ単独ライブEの感想です。完全なる自己満足だけどこの楽しさを未来の自分のために残しておきたかった。あわよくば一人でも多くの人に配信を見てほしい。楽しさを共有したい。なんなら語り合いたい。 ネタバレは避けるように気をつけてはいます(公式さん演者さんが公表している情報はネタバレに含まれないという基準です)。また、一つひとつのネタについては触れることはしていませんが、まずすべてを自分の感覚だけで味わいたい方は以下より2022年11月10日

          「ぺこぱ単独ライブE」が最高にエンタメで良かった話

          映画ガリレオ『沈黙のパレード』を観てほしい話

          映画ガリレオ『沈黙のパレード』を観て以来、仕事をしていても、家事をしていても、いろいろしていても、ふと頭の中に「ヒトツボシ」(『沈黙のパレード』主題歌)が流れはじめる。 映画公開後の9月22日にフジテレビで放送された番組「タビフクヤマ」で、この曲の弾き語りを聞いた北村一輝さんのコメント、「もしましゃ様が福山雅治というこのフォルムがなかったらもっと天才だと言われてるなと思う」が、まさに自分がこの曲から受けた衝撃をぴったり表している。 そして、映画『沈黙のパレード』そのものに

          映画ガリレオ『沈黙のパレード』を観てほしい話

          ぺこぱ単独ライブP(10/10まで配信あり)を見て大いに笑った話。

          以下の続きです。無事見届けたので感想です。個々のネタ詳細やフレーズには触れず、ネタバレはなるべく避けています。ただし、各公式の公開情報はネタバレに含めない前提です。 とはいえ、雰囲気も何もかもとにかくすべてを初見で楽しみたい方は以下よりどうぞ。10/10 23:59まで配信中。 第一印象は、ほんとに最新版!獲れたてほやほや!独学で変わり続けるぺこぱの今、この瞬間を見せてもらっているという。一回限りなので余計に。 肯定システムを踏まえたうえで、ブレイク後の葛藤だとか、ラジ

          ぺこぱ単独ライブP(10/10まで配信あり)を見て大いに笑った話。

          ぺこぱのネタが好きだ+いちファンの勝手な10/3単独ライブP宣伝

          ジャンルより人に寄りがちな人間なので、○○好きを名乗れるほど各ジャンルに詳しいわけではないが、好きな芸人さんをあげるとすれば、そのなかにぺこぱが必ず入る。 好きなところはいろいろ、本当にいろいろあるのだが、まずひとつあげるならば、ぺこぱのネタが好きだ。優しい漫才、肯定漫才など、ぺこぱのネタを表す言葉はいくつかあるが、自分としては「選択肢を増やしてくれる漫才」だと思っている(「選択肢を増やす」という言い方自体は、ネタについてではないにせよご本人が時折されているので影響を受けて

          ぺこぱのネタが好きだ+いちファンの勝手な10/3単独ライブP宣伝

          BEASTARS(板垣巴留/秋田書店)

          すごい作品に出会ったんだなと、読み進めるほどに思った。電子漫画の試し読みでずっと気になっていて、あるときえいっと1巻を購入したら、もう止まらなくなって最新刊まで一気に読んだ。 完結が寂しかったけれど、壮大になり過ぎずに完結してくれたのはたぶんすばらしくて、何度も読み返している。読み終わっても、登場人物たちがどこかこことは交わらないけども確かにある世界で暮らしている感じがする。 動物の擬人化ともなんか違う、動物の人体的な表し方がまずすごくて、絵がきれいでかわいくてかっこよく

          BEASTARS(板垣巴留/秋田書店)

          精霊の木(上橋菜穂子/新潮文庫/2019.5.1)

          守り人シリーズをまだ読んだことがない人に「上橋さんの作品ってどんな感じ?」と訊かれたら、場合によっては先にこちらをおすすめしても良いかもしれない。守り人シリーズよりも分かりやすく、スカッと感がある。だけど上橋さんの作品にいつも感じる、別世界に連れていかれるのだけど現実世界の思考にも浸食する感じは変わらない。 自分のなすべきことにまっすぐな生き方ってかっこいいなあと思う。現実ではそれが実を結ぶとは限らないし、実を結んでも分からないのだけど、小説は読者としてそれを見届けられるの

          精霊の木(上橋菜穂子/新潮文庫/2019.5.1)

          西の魔女が死んだ(梨木香歩/新潮社/2001.08.01)

          会社員時代、仕事でいろいろ悩んでいたとき、メンター的にしていた小説。中学校時代、学校生活に悩んでいたときにも知りたかったなあとも思う。 学校に行かないと決めた主人公が、田舎の一軒家に住むイギリス人のおばあちゃんの元で一夏を過ごす話。おばあちゃんは実は魔女、その教えを受けて魔女修行をする。魔女というとファンタジーな感じだけど、そういうことは一切出てこなくて、いかに日々を丁寧に暮らすかという話。いわゆる丁寧な暮らしというのではなく、精神がしおれているのを蘇らせていく感じ。そして

          西の魔女が死んだ(梨木香歩/新潮社/2001.08.01)

          これは王国のかぎ(荻原規子/理論社/1993.01)

          老舗の異世界転生もの。はじめて読んだのが10代のときで、ファンタジー好きな子どもとしては、今日の延長線にこんな世界があってもおかしくないというしっかりとした実体を感じたのを覚えている。 真面目で、優等生で、そのことにプライドもあるけど自己嫌悪もある。そんな気持ちを冒険させてくれるお話。そして、恋のきらきら感。どろっとした気持ちもあるんだけど、やっぱりきらきらしてる。 アラビアンナイトの世界がベースにあって、挿絵はほんの少しなのに、その情景が浮かんでくるのが、ああ荻原さんの

          これは王国のかぎ(荻原規子/理論社/1993.01)